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正体見たり

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 うららかな日曜日の朝です。天気予報は「花粉のピーク」をしきりに訴えて危機感を煽っています。幼少より奈良県南部の吉野杉の美林に囲まれて育ったわたしは花粉症とは全く縁がなく、春を待つこの時期は実に心躍る快適な季節なのです。しかし、言わせる人に言わせると花粉症のアレルギーは「体質というよりも体内の許容量」なんやそうで、つまり容量がいっぱいになるとコップの水があふれるように、ある年に突然発症するということらしい。まだまだ長い人生、わたしのコップが大きいことを祈ります。shinkyosantou.jpg

 さて、年明け以降、共産党がある党員を除名処分したことに対して新聞各紙が一斉に批判し、共産党とメディアがバトル状態になってて、なかなか面白く観戦しています。

 共産党本部の要職についてた松竹なんとかという人が党を除名されました。「共産党の委員長は公選すべし」という内容の本を発表したというのが除名の理由です。この党員は、党の志位委員長が22年もの長期間にわたりトップに君臨し独裁体制にあることは国民の常識からかけ離れている、落ち目の党勢回復のため公選制を導入して開かれた党運営を内外に示すべしと訴えました。すると共産党は、松竹氏の行為は「規約と綱領からの逸脱」であるとして、最も重い処分の除名としました。つまり、党員クビです。

 各紙の社説を読むに、産経が例によってけちょんけちょんに書いているのは当然として、左側に並ぶ朝日、毎日までもが共産党を批判し「異論を許さないやり方は国民の指示を得られない。共産党はこんなことしてたら今以上に衰退するで」と批判しています。これに対して共産党は猛反発し「異論を言ったから処分したのではなく、党内のルールに従って意見を言わずにいきなり外部から攻撃するやり方を問題とした」とし、「朝日にとやかく言われる筋合いは無い」と逆切れしてます。おもしろい。

 他の多くのメディアやネットの意見もおおむね朝日・毎日と同様の論調です。しかしわたしは今回、共産側が言ってる、異論を封じているわけではなくてそのやり方が不適切なんやという主張には一理あると思ってます。ただし、ホントに組織内で自由に意見を言えるのであればという前提がつきます。多分、それがでけんから今回外からの行動に及んだのではなかろうかとも思います。

commy.jpg そもそも、朝日・毎日は、共産党という集団を民主主義国家である日本におけるまっとうな政党であるとか、適正に活動している政治団体であるという前提で考えるから批判したくなるんです。

 共産党は「民主集中制」を党是としています。これは、バカな国民に重要な判断をさせてはいけない、国民は黙って党中央のエライひとたちの言う通りにしていればいいのであって、バカたちが多数決で最高指導者を選ぶなんてとんでもないという、中国や北鮮と同じ考え方です。そもそも民主主義をまっこう否定するのが共産党なのです。今回の一件ではその正体が垣間見えます。

 共産党の究極の目的は言うまでもなく共産主義革命、日本の赤化です。日本人民を解放し、私有財産を否定してプロレタリアート独裁を実現し、共産主義国家樹立を目指すのが共産党です。しかし表向きはそんな主張は一切行わず、日米安保条約破棄、自衛隊解体など平和志向を前面に出して国民を甘言で惑わします。同様に天皇制の廃止を目指しているにもかかわらず今の綱領では「天皇制の存廃は将来の国民の判断にゆだねる」などと主張をあやふやにし国民を煙に巻いています。これらの詐欺まがいの手口は、正体を隠して一般市民をセミナーに誘導するカルト宗教団体となんら変わりません。

 こんな集団に、朝・毎両紙が言う国民の理解だの幅広い支持なんてものがそもそもあり得ません。必要ないのです。国民に極左暴力集団の何を理解し何を支持せよというのでしょうか。ケッタイな組織がその内部で誰を処分しようが除名しようが、国民にはおよそ関係のない内ゲバに過ぎません。放っておけばよいのです。

 関連して先週、宮城県知事が県議会で共産議員から多選批判を受け、「おまえんとこの志位委員長に、そっくりそのまま言うとくわ」と返して場内から喝采されたという記事がありました。知事さん、なかなかええやん。

気球 揚がる

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 わたしが小学生の頃切手ブームの最中に発行されたもので、日本画家中村岳陵の「気球揚る」という作品です。気球ではなく女の人の絵なんで、タイトルと違うやんと思った記憶があります。実は切手にする際にトリミングされてて、原画では左上部にふわふわ飛ぶ気球が描かれてるのです。

 kikyu.jpg気球といえば、多数の熱気球が一斉に飛ぶイベントなど、実に迫力があります。

 似たのんに飛行船があります。こちらは、戦前のヒンデンブルク号の爆発事故で安全性に疑問が呈され、人や物の運搬手段としてはもはやありえませんが、現代でも商用にはたまに利用されてます。ただ飛んでるだけで地上から注目を集め、クジラを連想させるその形でプカプカと上空に浮いてたらずっと見ていたくなります。屋外に居た人は必ず目にするわけやから、宣伝媒体としては優れものと言えます。バブルの頃はいろんな企業が作って飛ばしてましたが、最近、あまり見なくなりました。やっぱりとてつもなくお金がかかるんでしょね。なんにせよ、気球も飛行船ものんびり優雅に大空を行く穏やかな印象があります。

 そんな平和利用ではなく、きなくさい気球の話です。先週、中国が飛ばした軍事偵察用の気球がアメリカを横断したところ撃墜されたことが話題になりました。おもしろい。

 まず、今や各国がハイテクの偵察衛星であまねく地球上すべてを監視している時代に、プカプカと気球を飛ばしてたのが実におおらかでよろしい。さらに、アメリカともあろう国がミサイル基地などの軍事施設上空を不審物が飛んでるのに、大陸を遥か横断するまでなんら手を打たなかったことがおもしろい。聞けばこれまでにも何回かそれらしき気球は報告されてたとかで、その間に得られた情報が逐一中国に送られてたことになります。dry.jpg

 「あれぇ、見つかってないんかな。ほんじゃもっと飛ばしたろ♪」と調子にのって、結局バレたときの中国の狼狽がおもしろい。「民間の気象観測用のんが軌道をはずれて...」なんて子どもでもウソとわかる苦しい言い訳、そんなはずないやろって。民間といいながらその企業名も、どういう経緯、状況でとかの説明も全く無い。そこまでのウソを準備する時間も無かったんでしょう。バカの露呈を指摘された中国の広報官は「撃墜という軍事行動は行き過ぎで、強硬に抗議する」なんて逆ギレしてます。おもしろい。

 他国の領域を不法に侵犯したんやから撃墜されて当然です。このままプカプカ地球をくるっと回って中国まで帰るのを静観せよということでしょうか。そんな国はありえんやろと思ったら、ありました。わが日本です。これはいささかおもしろくない。

 3年前と2年前の2回、東北地方を横断した気球、当時は正体不明と騒がれましたが何のことはない、中国が飛ばした偵察気球やったのです。思えば当時わが国の政府も自衛隊も「正体が分からない」と言い放つだけでまったく手をうたず、気球が東方に消え去るのをただ見守るだけでした。

 sendai.jpg不審物としてただちに撃墜せよとはいわないまでも、政府は中国に対して「今、うちの上飛んでるやつ、おたくのんとちゃうの?」という確認をしたのでしょうか。その上で「知らん」と言われれば「ほいじゃ、撃ち落とすけど文句ないな」という外交上の対応をきちんと行ったのでしょうか。そんな報道はついぞ聞けませんでした。今回のアメリカの毅然とした態度との差に唖然とします。

 読売新聞によると「自衛隊法による破壊措置は落下により人命または財産に対する重大な被害が生じると認められる物体を対象としており、偵察用気球に適用することは想定していない」そうです。けど「不審飛行物体」ということは、持ち主も目的も分からないということでしょ。なのに、あの気球は北鮮が飛ばしたものではない、爆弾は搭載されていない、被害は生じないとなぜ言い切れたのでしょうか。不審飛行物体の領空侵犯をただ見過ごした結果「日本は正体不明の気球が飛んでてもスルーする」というメッセージを中国や北鮮に伝えたことになりました。かつて尖閣諸島で領海を侵犯した犯罪人を言われるまま中国にお返しした悪夢の民主党政権を、これでは批判できません。国防上の大失態というべきです。

 太平洋戦争当時、日本軍が和紙をぺたぺた貼り合わせて作った風船爆弾を大量に米国本土に向かって飛ばしてたのは有名な話です。実際にアメリカではこの爆弾によって6人の民間人が犠牲になったそうで、それなりの戦果はあったのです。9.11テロで甚大な犠牲が出るまでの間、歴史上唯一米国本土が爆撃を受けて犠牲者を出した事件でした。

 気球をバカにしてはいけないのです。

2cmの狭間で

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 大阪はいいお天気の日曜の朝です。

 先週、巨大強大な寒気が南下して日本列島をすっぽり覆うとかで、10年に一度の冷え込みという触れ込みで日本中が盛り上がりました。なんだか近年、天気予報界隈では「観測史上最大」だの「数十年ぶり」だの、自然現象の歴史的な修辞が目に付きます。気象庁は、ことの重大さを訴えるために一生懸命なんやなと。で、実際に終わってみたら大したことなかった場合が多いわけですが、それでも例の車列の立ち往生や大渋滞、スリップ事故などは頻発しました。幸い大災害とはいえない影響で、事前に臨時会見までやって必死に警戒を訴えた努力が実ったというべきでしょう。気象庁、しっかり仕事してます。

 一方テレビのニュースや天気予報では、ここぞとばかりに各地の豪雪の様子を伝えてます。普段雪が降らない地域に出かけたレポーターが「すでにみぞれ混じりの雪が降りはじめました」なんて言ってますが、霙(みぞれ)って雨と雪が混在している状態のことなんで、「みぞれ混じり」なんて言葉はそもそもありません。あちこちたくさん派遣せんといかんので、お天気のことあまり知らないのんが駆り出されたのでしょう。プロなんやから最低限の勉強してから仕事しろと言いたくなります。

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 各地から大雪関連のニュースが発せられる中、例によって大阪は蚊帳の外です。さすがに今回はうっすらと積もりはしたけど大雪とは程遠い状態で、ただ寒さだけが際立ちました。関西ローカルの天気予報、積雪量を示す画面で近畿では大阪府だけスッポリ抜けてます。まるで、このエリアだけ地べたにヒーターが入っているかのようです。

 わたしが通勤に使っている電車も、JR学研都市線、おおさか東線と終日運休となりました。何かあるとすぐに止まるこの路線も、さすがに丸一日まったく動かないのは珍しい。クルマで出勤できたのは雪がない大阪なればこそです。常々雪が少ないことボヤいてますが、今回は降らないことで助かりました。

 一方、電車しか通勤・通学の手段がない人は災難でした。京都線、琵琶湖線、湖西線といえばJR西日本の中でも利用者が多いドル箱路線です。それが雪で止まってしもた。運休ではなく、走ってる途中で動かなくなったのです。何百人もの乗客が車内に7時間以上も閉じ込められ、気分が悪くなって救急搬送された人が十人以上いたというから、とんでもない話です。結局電車は動かず、乗客は7時間半経った真夜中に線路に下ろされ、あとは勝手に帰れと。

 不運にもこれら止まった電車に乗ってたひとたちは誠にお気の毒です。7時間半立ちっぱの人もいたわけで、もしも自分がと考えるとこれはもうね、絶対に許せません。

JRyuki.jpg 謝罪会見聞いて唖然としました。ポイントが雪で切り替わらなくなったことが原因という説明ですが、そもそも雪が降った際にポイントの雪を解かす設備があると。ところがその装置、10㎝積もったら動かすことにしてたけど積雪8㎝の予報やったから作動させんかった、結果沢山積もって動かんくなったということです。

 アホかと言いたい。

 天気予報で言う8㎝と10㎝、どれほどの差があるというんでしょ。「2㎝なんて誤差の範囲。念のため作動させとこ」と考える駅員が誰一人いなかったのか。8㎝で作動させたら誰が困るのか。危機管理がまったくできていない。あれほど危機意識を煽った気象庁の努力も無駄でした。

 これは、異常気象による不可抗力ではありません。会見したJR西の担当者「夜中に雪が降る中で客を降ろすのに躊躇して判断までに時間がかかった。プロセスが正しかったか検証していきたい」とか言ってました。そもそも原因となった8㎝と10㎝の件もちゃんと検証して、さらに乗ってたお客様に対してどう落とし前つけるのかということにもしっかり対応すべきです。尼崎の脱線事故同様、JR西の黒歴史として継承していくべきでしょう。

新聞離れ

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 若者の新聞離れが深刻です。「PRESIDENT Online」によると、わが国の新聞発行部数はこの25年間で5,376万部から3,084万部に減ったそうです。40%以上減ってます。続いて衝撃的な統計の紹介があります。「新聞を毎日読む大学生は1%」「全く読まない大学生は62%」「新聞を購読していない世帯は50%以上」

 朝の食卓に新聞が置かれているのは、もはや昭和を象徴する光景なんやとか。newspaper.jpg

 職場で、周りの若手スタッフの中に「新聞とってません」というコがいて、「変わった奴やな」と思ってましたが、今やそれが普通やということに衝撃を受けました。つね日ごろ「新聞を読め」なんて説教している私の方がよほど変わった奴やったわけです。ちなみに彼女「パソコンでYoutube視るから」家にテレビもないそうです。

 こんなことになった原因は、言うまでもなくスマホの爆発的な普及です。購読料払って新聞とらなくても、タダのニュースサイトがなんぼでも見られるやん、というわけです。今や朝の通勤電車で新聞紙を広げてる人なんて皆無で、みごとにほとんどの人がスマホをいぢくってます。新聞社にとっては購読料が減っていく由由しき事態です。もはや宅配の激減は止めようもなく、広告収入への依存が進み、それでも立ちいかなくなって本業以外の不動産の運用なんかで糊口をしのいでいるんやとか。

 朝日新聞も最近最終ページがテレビ欄ではなくて広告だけの日が増えてきました。昨日もそうでした。日経新聞みたいにラ・テ欄が紙面中ほどの見にくい位置に追いやられる日が増えてます。日経は最終ページも記事で埋めてますが、朝日は全面広告です。読者の利便性を犠牲にして、広告収入の増加を図っているのです。そんなことするから読者を減らすんです。

20230118_205246181_iOS.jpg そいや先週、週刊朝日とうとう休刊すると朝日新聞に載ってました。本業の新聞の部数が減ってんのに、週刊誌作ってる場合やないということでしょう。新聞にしろ雑誌にしろ、もう、紙の時代ではないということです。ちなみに、雑誌や新聞が売れなくなって廃刊するとき、なぜ「休刊」と言うんでしょね。復刊することなんてまずないのに、新聞がウソ書いちゃダメですよ。

 紙面に占める広告の割合も昔より増えたように思います。特に「全面広告」ははっきりと増えてます。テレビはじめ多くのメディアは、我慢してCMを見たらあとの番組はただで楽しめます。ところが新聞では、読者はオカネ払って広告を見せられてるわけで、あらためて考えるとおかしな話ですわ。

 その新聞社、紙から電子版への移行が進んでて、朝日新聞も宅配購読者は電子版紙面ビューワーをタダで見られます。しかし、最近の若い子たちは、紙面ビューワーよりも、テキスト版のニュースサイトの方を好むらしい。もともと紙の新聞を読むことなく育ってきたので、紙面そのままのビューワーでは記事のつながり先が分かり難いんやとか。なるほどなあ。

 しかし、ニュースサイトのコンテンツは往々にして利用者の興味指向に特化していく傾向があります。AIが発達した結果、広告と同じで閲覧した内容に関連したコンテンツがその後も表示され易くなるのです。そうすると読者は「自分がもともと興味がある記事にしか接しなくなる」という現象が生じます。

 紙の紙面だと、ばぁっと広げたときに興味があろうとなかろうと多くの記事がいっぺんに目に入ってきます。その結果自分の知らなかった世の事象に気づき視野が拡がっていきます。テキストのニュースサイトだと、これがない。

 結果として、読者の嗜好の偏向が進み、大局的な見地や違った視点からのものの考え方が養われなくなっていきます。戦後に半島国家でウソに塗れた歴史教育が進められた結果、歪んだ反日意識が国民に刷り込まれていったことに似てます。興味なくても、利害がなくても世のいろんなニュースに接している方がいいのです。

 固定電話の契約が激減しているのと同様に、社会全体のIT化が進むにつれて紙の紙面はこの先さらに衰退していくのでしょう。わたしは当面購読をやめるつもりはありませんが、そのうち宅配そのものが無くなるかも知れません。

帝銀事件

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 お正月休みが終わり、仕事はじめのご挨拶その他ワチャワチャもひととおり収まり、世間は普段通りの営みへと戻ってきました。わたしも先月患ったコロナも全快し、七草粥をいただき心身ともにいきなりのフル回転の様相です。

 さて年末にNHKで久しぶりに帝銀事件を扱った番組がありました。ドラマとドキュメントで構成された、なかなか見ごたえのある内容で楽しめました。

 わたしはNHKのことを忌み嫌っており、絶対に許すことができないと常々発信しているのでよく誤解されるんですが、視る番組はNHKが圧倒的に多いのです。批判しているのは組織のあり方と受信料を搾取する事業の構造に対してであって、個々の番組の内容自体は高く評価しています。

hirasawa.jpg コンテンツはやはり民放とはレベルが全然違います。政治的偏向だとか、ドキュメント周りのやらせ疑惑なんてつつかれたこともありましたが、そんなこと言い出したら民放なんて偏向どころか、どの政治家、政治団体からいったいいくら貰ってるんやってくらいにひどい内容が大手を振ってオンエアされてます。もし、こんな内容がNHKで流れたら一発で多くの関係者が飛ばされることでしょうよ。

 仮に、巷間言われているように、晴れてNHKのスクランブル化、国営化(税金投入)が実現し視聴者が激減しても、そのときは私は喜んで受信料払って番組を楽しむことでしょう。

 さて、帝銀事件です。番組では、松本清張の推理に沿って平沢貞道はシロで真犯人は他にいるという前提で作られてました。GHQの関与や旧日本軍の陸軍731部隊の関係者が真犯人であるという説は、これまでもいろんな論考、ドラマなどで繰り返し発信されてきましたが、ここまではっきりと「平沢シロ」を打ち出した構成は無かったように思います。すでに平沢が獄死したことで、強めの主張が可能になったのでしょうか。しかし、再審請求は続いています。テレビが「シロ」と言ったからといって再審が認められる(つまり冤罪の可能性が高まる)ものでもないでしょうが、少なくとも世論はそちらに傾きます。テレビの絶大な影響力です。

 NHKは「これはあくまで松本清張サンの意見やで」という姿勢なんでしょうけど、視聴者はそうは思いませんよって。もう、GHQに守られた731の残党が真犯人やったってことでええやないですか。seicho.jpg

 戦後の混乱期、帝銀事件や、例の国鉄三大ミステリー下山事件、三鷹事件、松川事件が立て続けに起こました。いずれも全容は解明されてません。当時は科捜研に沢口靖子もいなかったし、現代と比べて科学捜査の技術はじめ犯罪捜査・防犯に関するシステムが圧倒的に未発達で、今ならすんなり真相にたどり着けてた事案も簡単に迷宮入りしたり、一応の解決に至っても世間的に「疑問が残る」状態であいまい決着しちゃってました。だから新聞・雑誌・テレビが次々とさまざまな謀略説を提起することで、私のようなミーハーを相手に視聴率と購読料を稼いできたのです。それが令和の現代になっても繰り返されてるわけです。

 月日は流れてこれらの事件は遥か昔の話になり、今後タイムマシンが発明されないうちは、その真相が明らかになることはありません。だから松本清張先生ならずとも、もう言いたい放題の状態です。これはもう歌舞伎と同様に「演目化」したとでもいえるでしょう。

 一緒に視てたうちの奥さんはそもそも「帝銀事件て?」という視聴者層で、犯人が誰かなんてどうでもよくて、松本清張役の大沢たかおがカッコ良すぎる、ミスキャストやという一点にのみ突っ込んでました。まあ、賛成です。

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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