2022年2月アーカイブ

東欧憂慮

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 ロシアのウクライナ侵攻により、ヨーロッパで再び戦争が始まりました。

 ウクライナがNATOに加盟する、しないという話で、ロシアが「NATOは前に、これ以上拡大せんて言うてたやん」とヘソ曲げたのが発端です。それがどうやらウクライナ東部の親ロシア勢力が支配する地域を国として独立させるなんて話になってきてて、ロシアはその地域の治安維持のために軍事侵攻すると。クリミヤ半島侵略の再現です。こんなものは世界中の誰も納得できない、理由にならない屁理屈に過ぎません。治安維持したいなら自分たちがとっとと撤退すればいい。国際社会からの非難の高まりに対するロシアのなりふり構わない逆ギレにほかなりません。

sensou_senjou.png 日本は昭和の始め侵略戦争を始めてボロ負けし地にまみれましたが、新疆やチベットを武力併合した中国のように、侵略に成功した例は世界史上にたくさんあります。むしろ侵略戦争の繰り返しで世界史が形作られてきたといえます。

 かつてソ連は、西側のNATO(北大西洋条約機構)に対抗するためにワルシャワ条約機構の軍事同盟で共産主義陣営の結束を維持してきました。しかし冷戦の終結、ソ連の崩壊とともに機構は解散、NATOだけが残りました。そしてその後ワルシャワを首都とするポーランドをはじめ、チェコ、スロバキア、ハンガリー、ブルガリア、ルーマニアなどかつてのワルシャワ条約機構加盟国や、ソ連の一部やったバルト3国までがNATOに加盟しました。

 ロシアにしてみたら、これは面白くない。共産主義体制は崩壊したとはいえ、米ロは依然として世界の覇権を争う対立関係にあるわけで、米国の同盟国がこれ以上増えるとヨーロッパにおける自国の立場がどんどん悪化することになります。今後さらに隣国のウクライナがNATOに加盟すると、米国製の核ミサイルが首都モスクワのすぐ近くに配備される可能性すらあります。かつての「キューバ危機」の逆バージョンです。そこで、まだなんとか同盟関係にあるベラルーシとともにウクライナをいてもうたろと。ついでにウクライナ東部のゲリラ地域を独立させて、万一ウクライナがNATOに加盟しても干渉地帯として使こたろという魂胆です。プーチン恐るべし。

 しかし、こんなことしたら逆に「ほら見てみ。言わんこっちゃない。せやからウクライナはNATOに加盟してロシアに対する防衛を強化せんとあかんのや」と、思惑とはまったく逆の結果になることに、この親父気が付いてないんやろか。

 東ヨーロッパのウクライナなんていうとどこか遠い遠いところの話と感じがちですが、見方によると日本の隣の隣の国です。国際社会でロシアの横暴がこれ以上容認されることが無いように、無益な戦争が一刻も早く収束するように願うばかりです。

学成り難し

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 昨日、コロナワクチン3回目接種をしてまいりました。会場の市民センターは自宅マンションから歩いて5分かかりません。ありがたい話です。本日未明に早くも悪寒で目が覚めて体温図ると37.5℃。何とも早い抗体生産活動の開始です。今日は一日ウンウン唸ってるものと思われます。20220219_iOS.jpg

 感染拡大の第6波はどうやらピークアウトした模様です。これからも第7波8波がやってきて、そのたびにワクチンのブースター接種を繰り返してくことになるのでしょうか。けったいな世の中になったもんです。

 さて、先週気になったニュース。コロナ禍で、日本のすべての大学でオンライン授業が行われてる中で、早稲田大学で授業動画の視聴を課していたところ、多くの学生がパソコンで複数の動画を同時再生して視聴完了を偽装していたことが発覚し単位認定で不合格となったとか。授業の動画をすべて視聴することが、単位付与の条件になってたらしい。

 ネット上では賛否あるみたいで、考え方はさまざまです。教員によっては、授業さぼろうが出席して寝てようが、試験にパスするだけの学修成果があれば単位をやるという人がいる一方で、オレ様の授業をろくに聞かないやつはたとえ試験でOKでも単位はやらんとする人もいます。今回の担当教員は、後者の考え方に与する教育者であったわけです。

online_school_boy.png 大学生は、卒業するために原則として124単位を取得する必要があります。この数字は大学が勝手に決めてるんじゃなくて「大学設置基準」という国の法令で決まってて、基準ではさらに1単位につき45時間のお勉強が必要と定めてます。授業科目ひとつにつき講義の時間90分~100分と前後の予習復習合わせて2時間を1時限として半期で15時限(15週)勉強し試験に合格してやっと1単位もらえます。そして基本4年間で124単位もらってようやく卒業できます。学部によっては卒業論文も書かないといけません。124単位÷4年=31単位。1学年で31単位とるためには半期16コマ以上の授業をとる必要があります。月曜から金曜まで大学に通って一日平均3コマの授業プラス予習・復習が必要なわけで、これは実際なかなかの難行です。必要なだけ単位取れないと留年してまた1年分の授業料を支払う羽目になります。そのため、今回のように何とか楽に単位を得ようとする不埒者が現れるのです。

 しかし、そんな風に楽して得た単位は当然、自分の身についてはおらず、いわば偽物の単位と言えます。バカ高い学費を払って修学の機会を得たにもかかわらずそれを放棄して卒業していくなんてことは、例えば映画館で超人気のロードショウの切符を買って入館まで長時間行列に並んだ後に結局観ずに帰ってきて「切符が手に入ったからまあいいか」と満足しているようなもんで、実にもったいない話です。

 せっかく苦労して入試を突破し、やりたい学問を究める機会を得たんやから学費の元を取るべくしっかり勉強すべきですよね。...とはいうものの、今にしてわが身を振り返ってみると、やっぱりそんな意識は希薄でしたわ。その瞬間にしか得られない、人生における貴重な機会を無駄に捨ててしまってました。還暦過ぎて「少年老いやすく学成り難し」が身に染む、今日この頃であります。

五輪と建国記念日

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 三連休初日、コロナの変異株感染が爆発的に拡大しており、せっかくの連休もお出かけを自粛することになったんで、おとなしくオリンピック中継視ながらイレギュラーのブログ更新です。

 北京冬季オミクロンンピックが始まりました。暗いニュースが多い昨今、昨年の東京五輪同様に日本代表の活躍で国民に勇気と希望を与えてもらうことを切に希望します。とはいうものの、あまり大きな期待によって選手たちに過度のプレッシャーとならないようにしたいもんです。五輪のたびいつも言っているように、選手たちは国の代表なんて意識せずに、大舞台を楽しんでもらいたいと思います。失敗したからって「期待に応えられず申し訳ない」なんて感じる必要は全くないのです。少なくとも日本では負けた選手を非難するようなことはありません。ayumu.jpg

 コロナ厳戒態勢で観客を入れず声援も禁止されてるはずが、競技場ではなぜか中国選手にだけには大声援がこだましています。開催国が中国ということで「大丈夫かいな」と思ってはいましたが、やはりというか何というかこれまでに主要参加国の外交的ボイコット、ウイグル族の聖火ランナー起用など、世界の民主国家と中国との関係悪化による対決の構図が五輪にも暗い影を落としています。

 競技結果をめぐる中国と韓国の罵り合いは、ここまでの醜態を晒すかと眺めてて呆れてしまいます。高梨沙羅はじめ有力選手が不可解なスーツ規定で失格したことや、あからさまな中国びいきの判定も目立ちます。また競技場の外でも、性的虐待被害を発信した中国人テニスプレーヤーに対するIOC会長の対応もなんだかはっきりせず、中国政府とズブズブの関係が取り沙汰されてます。ほぼ100%人工雪でもってむりやり作った競技場は安全面で懸念があるとか。なんだかんだで今となっては、なんでまたこんな国でオリンピックしようってことになったのかとは思いますが、始まってしまったものは仕方がない。選手たちは国家間の確執など気にせずに、また怪我しないように気をつけて実力を発揮してもらいたいもんです。書いてる途中で平野歩夢選手金メダル獲得の速報がでました。おめでとー!

 さて、今日は旗日、建国記念の日です。

 国民の祝日は現在全部で15ありますが、それを決めてる「国民の祝日に関する法律」はなぜか建国記念の日だけ日付を決めず「政令で定める日」としています。祝日と定める過程ですったもんだがあって、法律に初めから書けなかった経緯があったようですが、今やすっかり定着してんねんから2月11日と明記すべきです。

 日常的に多くは「建国記念日」と呼んでますが、法令上正しくは「建国記念の日」です。「の」を入れないのはその方が言いやすいからやと思います。これもはじめからそう決めとけば良かったようなもんですが、あらためて考えてみれば「春分・秋分の日」や「文化の日」「こどもの日」「勤労感謝の日」など祝日には「の」日が多い。しかし建国記念日だけは「の」を入れない呼び方の方が定着しています。

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 巷では、「建国記念日」と「建国記念の日」では重要な意味の違いがあるという言説をよく耳にします。

 日本という国がある以上、それができた歴史、経緯があることは間違いありません。しかし、いつ、何年何月何日をもって建国したという共通した認識がありません。米国の独立記念日は独立宣言が交付された日、フランスではバスチーユ襲撃で革命が勃発した日、中国の国慶節は毛沢東が共和国成立を宣言した日、と明確に根拠があります。しかし日本という国はいつの間にか出来上がってて、その歴史上他国に併合されたり皇統が途絶えたり変わったりしたことがないもんやから「いつできたの?」と聞かれても誰も答えられないのです。

 それでも、国の成立を祝い愛国心を涵養する記念日はやっぱりほしい。そこで、この日に国ができたという意味ではなく、できたのがいつなのかは知らんけど国ができたことは嬉しいしありがたいよねという記念日なんよ、という主旨でもって「建国記念日」ではなく「建国記念の日」としています、というのが「の」の理屈なんやそうです。

 こんなん屁理屈やと思います。「建国記念日」でええやないですか。日本人なんやから、建国記念日は神武天皇が即位したと伝わる2月11日、戦前の「紀元節」でなんの違和感も不都合もありません。「科学的根拠がない」などという難癖がよく左方向から聞こえますが、古事記の記載がれっきとした根拠です。2千年近くものあいだ建国神話としてわが国で人口に膾炙してきた事実があり、人文科学的に明確に根拠として成立しています。祝日の主旨である「日本の建国をしのび、国を愛する心を養う」のにこれ以上相応しい日はありません。共産党などは紀元節を復活させるのは民主主義の原則に反する、などと記念日を定めること自体に反対しています。とっとと日本から出ていけと思ってしまいます。

オウンゴール炸裂

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 石原慎太郎氏の訃報が伝わりました。

 最近見かけないなと思ってたら、すでに御年89歳やったとか。この人だけはいつまでも元気でいると思ってたけど、どんな人でもやはり寿命には勝てませんね。

 作家としてのデビュー作「太陽の季節」昔読んだことは覚えてて、今回、部屋を探しましたが見当たりません。多分以前に文庫本を大量処分した際に消えていったのでしょう。内容はうろ覚えですが、何とも古臭くて「これで芥川賞か。そんな時代やったんやなあ」と思ったことを覚えてます。作家活動を続ける傍ら、知名度を活かした政治家としての活躍は華やかでした。taiyonokisetsu.jpg

 まあ、にぎやかな人生を送られた人でしたね。超タカ派で歯に衣着せぬ弁舌はいろんな方向から壮絶な批判にさらされ続けましたが、怯むことなく信念を貫いたという印象です。都知事に転身してからは、新銀行東京、首都大学東京、築地市場の移転、さらには尖閣諸島購入など失敗も多々ありましたが、何もしない、できない政治家が多い中でその意思の強さと行動力は多くの共感を呼び、支持が広がりました。

 国会議員時代に自民党総裁選挙で敗れた時は、ある意味日本という国の分岐点であったと思います。石原氏がもっといろんな意味で政治力に長けてて、党内で支持を得て派閥を育て、結果的に総理総裁となっていたら日本は今どうなっていたか。憲法は。国防は。興味がつきないところです。自民党内のリベラル寄り勢力が一定の力を持っていることで各方面に折り合いをつけているのが日本の現状です。中国が台頭を続ける国際社会の中にあって相対的国力の衰退著しいわが国が、今のあいまいな姿勢をいつまで保てるか、石原氏の逝去に際して改めて懸念が募っていきます。個人的には、概して氏の政治姿勢に与することはできませんでしたが、惜しい政治家を亡くしたと思います。謹んでお悔やみを申し上げます。

 ところで、氏の逝去に際して各方面からコメントが発せられる中、共産党の志位委員長は「心からのお悔やみを申し上げたい。私たちと立場の違いはもちろんあったわけだが、今日言うのは控えたい」と述べました。究極の政敵の逝去に際してこのコメント、実に礼節をわきまえた大人の対応です。それに対して、法政大学の山口二郎なる男が「石原慎太郎の訃報を聞angry.pngいて、改めて、彼が女性や外国人など多くの人々を侮辱し、傷つけたことを腹立たしく思う。日本で公然とヘイトスピーチをまき散らしてよいと差別主義者たちを安心させたところに、彼の大罪がある。」と発信し、壮絶な非難に晒されています。当然です。私もこれには愕然としました。

 頭のネジが一本外れています。いかに考え方、主張の違いがあったとしても、人の逝去を悼む気持ちを一言も発せずに、今、悪しざまに非難するのかということです。生前、怖くて言えなかったことをこのタイミングならと嬉々として発信する。もの言えない死者に対して鞭打つ愚行は右左関係なくおよそあり得ません。人としてわきまえるべき最低限の常識が欠如しています。こんな人間が法政大学では先生と呼ばれているらしい。心底恐ろしいと思います。

 この男、立憲民主党のブレインなんやそうです。メディア各紙は「立憲民主党はこんな人物をブレインとして仰いでいる」と伝える必要があります。先日の菅直人元総理大臣の「維新はヒットラー」発言といい、これらの所業が立民の支持率をどんどん落としていくことは明らかです。たださえネットメディアに1,500万円の資金提供をしていた問題で追及されている最中でもあるのに、いつもながらオウンゴールで勝手にコケる立憲民主党、今年は参院選挙があります。立民の支持者もバカではありません。与党と維新の会の候補者は「立憲民主党のブレインはあの山口、特別顧問はあの菅直人」と連呼するだけで簡単に勝利できるのではないでしょうか。立民、とうとう終わりが始まりました。

WELCOME

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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