新聞離れ

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 若者の新聞離れが深刻です。「PRESIDENT Online」によると、わが国の新聞発行部数はこの25年間で5,376万部から3,084万部に減ったそうです。40%以上減ってます。続いて衝撃的な統計の紹介があります。「新聞を毎日読む大学生は1%」「全く読まない大学生は62%」「新聞を購読していない世帯は50%以上」

 朝の食卓に新聞が置かれているのは、もはや昭和を象徴する光景なんやとか。newspaper.jpg

 職場で、周りの若手スタッフの中に「新聞とってません」というコがいて、「変わった奴やな」と思ってましたが、今やそれが普通やということに衝撃を受けました。つね日ごろ「新聞を読め」なんて説教している私の方がよほど変わった奴やったわけです。ちなみに彼女「パソコンでYoutube視るから」家にテレビもないそうです。

 こんなことになった原因は、言うまでもなくスマホの爆発的な普及です。購読料払って新聞とらなくても、タダのニュースサイトがなんぼでも見られるやん、というわけです。今や朝の通勤電車で新聞紙を広げてる人なんて皆無で、みごとにほとんどの人がスマホをいぢくってます。新聞社にとっては購読料が減っていく由由しき事態です。もはや宅配の激減は止めようもなく、広告収入への依存が進み、それでも立ちいかなくなって本業以外の不動産の運用なんかで糊口をしのいでいるんやとか。

 朝日新聞も最近最終ページがテレビ欄ではなくて広告だけの日が増えてきました。昨日もそうでした。日経新聞みたいにラ・テ欄が紙面中ほどの見にくい位置に追いやられる日が増えてます。日経は最終ページも記事で埋めてますが、朝日は全面広告です。読者の利便性を犠牲にして、広告収入の増加を図っているのです。そんなことするから読者を減らすんです。

20230118_205246181_iOS.jpg そいや先週、週刊朝日とうとう休刊すると朝日新聞に載ってました。本業の新聞の部数が減ってんのに、週刊誌作ってる場合やないということでしょう。新聞にしろ雑誌にしろ、もう、紙の時代ではないということです。ちなみに、雑誌や新聞が売れなくなって廃刊するとき、なぜ「休刊」と言うんでしょね。復刊することなんてまずないのに、新聞がウソ書いちゃダメですよ。

 紙面に占める広告の割合も昔より増えたように思います。特に「全面広告」ははっきりと増えてます。テレビはじめ多くのメディアは、我慢してCMを見たらあとの番組はただで楽しめます。ところが新聞では、読者はオカネ払って広告を見せられてるわけで、あらためて考えるとおかしな話ですわ。

 その新聞社、紙から電子版への移行が進んでて、朝日新聞も宅配購読者は電子版紙面ビューワーをタダで見られます。しかし、最近の若い子たちは、紙面ビューワーよりも、テキスト版のニュースサイトの方を好むらしい。もともと紙の新聞を読むことなく育ってきたので、紙面そのままのビューワーでは記事のつながり先が分かり難いんやとか。なるほどなあ。

 しかし、ニュースサイトのコンテンツは往々にして利用者の興味指向に特化していく傾向があります。AIが発達した結果、広告と同じで閲覧した内容に関連したコンテンツがその後も表示され易くなるのです。そうすると読者は「自分がもともと興味がある記事にしか接しなくなる」という現象が生じます。

 紙の紙面だと、ばぁっと広げたときに興味があろうとなかろうと多くの記事がいっぺんに目に入ってきます。その結果自分の知らなかった世の事象に気づき視野が拡がっていきます。テキストのニュースサイトだと、これがない。

 結果として、読者の嗜好の偏向が進み、大局的な見地や違った視点からのものの考え方が養われなくなっていきます。戦後に半島国家でウソに塗れた歴史教育が進められた結果、歪んだ反日意識が国民に刷り込まれていったことに似てます。興味なくても、利害がなくても世のいろんなニュースに接している方がいいのです。

 固定電話の契約が激減しているのと同様に、社会全体のIT化が進むにつれて紙の紙面はこの先さらに衰退していくのでしょう。わたしは当面購読をやめるつもりはありませんが、そのうち宅配そのものが無くなるかも知れません。

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katsuhiko

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