2023年3月アーカイブ

 WBC、日本代表「侍ジャパン」が、戦前の予想に違わず7戦全勝の圧倒的な強さで見事3大会14年ぶりの優勝に輝きました。日本人として、野球ファンとして実に嬉しい。最大限の賛辞をお送りします。

 準決勝メキシコ戦、決勝アメリカ戦、テレビで観戦しましたが、手に汗握る展開、サムライの真摯なプレー一挙手一投足に魅せられ、ハラハラどきどきの連続でした。特に準決勝メキシコ戦は終盤までリードされながら、蘇った村上宗隆選手の長打で韋駄天周東選手が1塁から長駆ホームイン、サヨナラ勝ちという劇的な展開で、おそらくはこの瞬間日本中で放出されたアドレナリン総量は全開に振りきれたことでしょう。samurai2.jpg

 さらに決勝戦は強打の大リーガーを並べたアメリカチームをソロホームラン2発に抑え守り勝つという、痺れる力勝負を演じ1点差で逃げ切りました。サムライの、定評のある安定した投手力と、かつての看板であったスモールベースボールから脱却したパワフル打線が本領を発揮しました。

 テレビの中継や録画視てると、現地でもパブビューの会場でも感極まって泣いてる人の姿が多く見られました。気持ちはよく分かります。これほどの盛り上がり、日本中が心ひとつになったは昨年のサッカーワールドカップ以来です。

 中でもやっぱり大谷翔平選手の活躍は圧倒的でした。いまや世界最高のプレーヤーと称される実力者はやっぱりこの大会でも魅せてくれました。大会MVP選出には、いかなる異論もつけ入ることができませんでした。

 現役プレーヤーでありながらすでに野球の歴史最高のレジェンドとなりつつある実力・実績にも関わらず、終始紳士的で、まったく驕ることがないな振る舞いはその素晴らしい人格の発露として、今大会でも世界中が賛辞を惜しみませんでした。

samurai1.jpg 日本人が主人公で、メジャーリーグで164kmの球を投げ、打ってはホームラン王争いをして年間MVP。WBCでも八面六臂の活躍で最後は同球団チームメイトの全米最強打者をフルカウントから三振に抑えて優勝、そしてやっぱり大会MVP。野球マンガでこんなストーリー考えたとしたら、ベタ過ぎて企画段階で没になります。それが現実の世界で実際に起こってるのです。今生きてる地球人はひょっとすると生命開闢以来の奇跡を目撃しているのかも知れません。

 優勝決定後の米メディアのインタビューで「あなたはどこの惑星から来たのか」と聞かれたそうですが、そう問いたい気持ちも分かります。神様は、時にとんでもない気まぐれを起こすものです。

 さらに、世界のメディアが注目したのはサムライの強さのみでなく、強さに驕らず対戦チームや大会関係者に常に敬意を払いまたファンに対して感謝を忘れない姿勢がチーム全体に一貫していたことです。これは栗山監督がそうせよと指導してきたものでもなく、プロ野球人として試合をし生活する中で意識せずに身についた所作えあろうと思います。サムライたちはそのスポーツマンシップにおいてもまた世界一の栄冠を得たといえ、いち日本人として世界最強のタイトルと合わせて誇りに思うとともに、改めてサムライたちにありがとうと叫びたいところです。

 さっこんサッカーに押され気味の野球の人気ですが、大谷選手も言ってるとおり今や「世界一」「最強」のサムライの活躍に刺激され、日本中の野球小僧の中から大谷選手の後に続くとんでもない逸材がまた出現してほしいもんです。

 さて、しばらくはWBCロスが続きそうです。しかし、言ってるうちに日本のプロ野球も開幕します。次は「阪神タイガース優勝!」これです。頑張っていきます。

冤罪の罪業

| コメント(0) | トラックバック(0)

 袴田事件で、地裁の再審決定を不服とし検察が行った即時抗告を東京高裁が却下しました。これで再審開始と無罪判決に大きく前進しました。ほぼ決定といっていいでしょう。

 再審は、単に確定した判決に不服やというだけでは絶対に認められません。そんなことしてたら再審の大安売りで、たださえ手一杯の裁判所がパンクしてしまいます。請求に際しては、確定判決を覆す可能性がある新たな証拠や証人の登場が必要なのです。ふつうこんなものはあり得ない。それが、今回の袴田事件の再審請求では、弁護側が新たな証拠として「衣類についた血痕に関する鑑定」を提出していました。hakamada.jpg

 みそ工場で発生した殺人事件で犯人とされてた袴田さんの服が、逮捕から1年経ってみそタンクの中から出てきたと。ご丁寧に鮮やかな赤の血痕までついてました。そしてこれが証拠として採用され有罪が確定したのです。しかし、再審請求の過程では、1年間みそに浸かってたら血痕は黒ずんでしまうことが実験で立証されました。結局、被告の袴田さんを手っ取り早く確実に犯人に仕立てるために捜査機関が1年後にこっそりと服をタンクに隠した疑いが強い、つまりは証拠を捏造したと裁判所が認めたのです。とんでもない話です。

 でもね、最初の公判でこの捏造証拠が出されたときに、「1年みそに浸かっててそんなに血の色が鮮やかなんはおかしい。捏造とちゃうか」と弁護側は言わなかったのでしょか。みそに浸けたりせんでも1年経ったら血痕なんて黒ずみますやん。警察と検察の証拠捏造の行為は言語道断として、裁判所も弁護士も、そろってバカばっかりでした。こんな連中のせいで人ひとりの一生が台無しにされてしまったのです。

 日本の国力低下に伴って将来に不安を抱く若者が増えているところにフィリピンからルフィが登場したりで、なんだか最近、強盗殺人などの凶悪犯罪がネットやテレビでよく話題になってます。そして、逮捕された犯人が「これは冤罪です」とぬけぬけと口にすることもしばしば報じられてます。「冤罪」は、これら軽々に凶行におよぶバカ者どもが捕まった際の無駄な抗いのために発せられていい言葉ではありません。絶対にあってはならないのです。

hakamadabon.jpg ところが、世界最高の犯罪捜査能力と刑事司法制度を誇るわが国にあっても、しばしば冤罪が発生しています。中でも死刑判決が下った事件が実は冤罪であったとなると、これはもうね、極めて重大な結果をもたらしますよ。

 死刑存廃について過去に何回か書いてきた中で、廃止論者の最大の論拠がこの、冤罪です。絶対に間違えてはいけないにもかかわらず、裁判史上何度も何度も冤罪が繰り返されている。神ならぬ人間が行う裁判ではかくも間違った死刑判決が出されており、執行後に再審無罪となったら取り返しがつかない、ということが死刑廃止の有力な根拠となってます。一理あります。

 日本の「4大冤罪事件」といわれてるのが「免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件」です。いずれも昭和20年代から30年代初頭にかけて発生した強盗殺人や放火殺人などの凶悪犯罪で、死刑判決が下された後に再審で無罪が確定した事件です。

 共通しているのが、警察の捜査官たちの悪行です。4事件のすべてが確たる証拠も無く無関係の市民を逮捕し、証拠を作るために拷問によって自白させているのです。今でこそ自白が唯一の証拠である場合は有罪にできませんが、まだ戦後の混乱も残る社会情勢にあって、警察官たちの特権意識と人権軽視の姿勢によって無実の人が死刑台に送られてきたのです。つまり、警察と検察によって非道な殺人が行われようとしていたのです。特に今回の冤罪事件は捜査関係者の無能によるものではなく、証拠の捏造という積極的な犯罪行為によって発生したのです。もうね、日本の刑事司法も地に落ちたというべきです。

 しかも、そんな下衆の所業を行ってきた当時のひとでなしの捜査官や検事たちは誰一人その責任を問われることなく、その後もしらっと仕事を続けて人生を全うしているのです。これが、なんとも納得しがたい。少なくとも証拠捏造の犯人や拷問を行ったヤカラたちは立件し、きっちりとオトシマエをつけさせるべきです。

 袴田事件では、検察は最高裁へ特別抗告するみたいです。しかし、ここまでくると悪あがきにすぎずいたずらに再審の決定を遅らせるだけです。もう、検察の完全黒星認めましょうや。今後「4大冤罪事件」は「5大冤罪事件」と書き換えらるのでしょう。

ハシビロの憂鬱

| コメント(0) | トラックバック(0)

 花粉に加えて黄砂とPM2.5で遠くの空が霞んで見える、日曜日の朝です。昨晩は古い友人たちと美味しいお酒をいただき帰宅が遅くなったこともあり、いつになく朝寝坊しました。歳とって休みの日でも毎日の起床時刻に目がさめてしまうことが多い昨今、まだまだしっかり眠れてるやんとちょっと安心。

 さて、高市早苗経済安全保障担当大臣といえば、安倍元総理に近い自民党の主流派の有力閣僚で、ひょっとすると初の女性総理大臣になるかもなんて期待されてる人です。この人見るたびにハシビロコウに似てると思うのはわたしだけでしょか。sanae.jpg

 そのお顔を、最近ことさらにテレビやネットでよく見かけます。立憲民主党の小西洋之という参議院議員と国会でバトルがあり、話題になってるからです。

 「放送法の解釈をめぐる疑惑」と報じられてますが、どうも分かり難い。ようするに、高市さんが総務大臣やったときに、放送法の解釈・運用を、国会に諮らずに勝手に変えるべく画策したのではないかという疑惑です。

 放送法は、放送事業者は政治的に公平であれと定めてます。しかし、公平であるかそうでないかという評価の基準がはっきりあるわけでなく、多分に主観的要素をはらむのでやっかいなのです。その基準的なもののひとつとして「ひとつの番組だけ見て、その放送局が政治的に偏向していると決めつけるのではなく、その局の他の番組も勘案して全体的に判断すべし」というのが、これまでの放送法解釈の政府見解でした。

 ところが、今回明らかになった行政文書の記録の中で高市さんが「ひどい偏向番組もあるやん。ひとつの番組だけで公平性判断したらええんちゃうの」と主張したという部分があるらしい。放送法の解釈変更を国会にはからずに役人に圧力をかけることは、民主主義の根幹にかかわる暴挙だ!というのが立憲の小西とかいうバクロ系議員と党執行部の主張なのです。

 これに対して高市さんは「そんなこと言うた覚えない。総務省の役人の捏造や」と反論し「捏造と違ごたら大臣も議員も辞めるんか」と突っ込まれ「おう、辞めたるわ」と売り言葉に買い言葉で応じてます。なんだかなあ。

hashibiro.jpg ツッコミ役の小西議員、もし捏造とハッキリしたら自分の方が議員辞職する覚悟はあるのでしょうか。

 立憲民主党は、政策議論ではずっと与党にコテンパンにやられてて支持率は下降の一途を辿り、次の国政選挙では野党第一党の地位を日本維新の会に奪われるのではと世間もっぱらの噂です。政策で勝ち目がないので、与党のアラ探しに腐心し重箱の隅をほじくったようなことを大々的に取り上げて国会で大騒ぎすることでその存在をアピールします。今回もあいかわらずの個人攻撃で国会の審議時間を浪費しています。

 思い出すのはいわゆる「堀江メール事件」です。立憲民主党の前身であるあの悪夢の民主党のとある議員が、「ライブドア社長の堀江貴文が自民党幹事長に対して多額の裏金を送ったという証拠がある」と国会で追及したものです。結果的に証拠とされた電子メールの記録は完全な偽物であることが判明し、民主党の執行部は責任とって総退陣、当のバクロ議員は議員辞職ののちに私生活でのいろんな問題も絡んで自殺しました。

 今回の件は、総務省が「行政文書」と認めてるし役人がそんなことするメリットも無いし、捏造とは考えにくい。しかし実際問題として捏造でなかったなんて証明はできないし、逆に捏造やったという証明もできません。疑惑は疑惑のままウヤムヤになっていくことでしょう。

 放送法の解釈を変更するよう政治家が役人に圧力をかけたことが問題とされてるわけですが、昨今のテレビ視てたらひどい偏向番組は確かに多い。今回の行政文書の中でははっきりと「TBSのサンデーモーニング」と名指ししています。この点わたしは大いに賛成するわけで、変態的左翼論者ばかりをコメンテータに並べて一斉に政府の批判を行うのがこの番組のスタイルです。MCの関口宏の老害ぶりもよく取り沙汰されます。先の政府見解に沿うと「サンモニのような悪質な政治的偏向番組であっても、TBS全体の番組がすべて偏向とみなされないかぎりは放送法には違反しない。」ということになります。これでは放送法が言う政治的公平なんてなんの意味もありません。

 そもそも、NHKをのさばらせる悪の根源として機能する放送法は、今日においてはすでにその価値を失っているのです。政治的公平がどうのなんて細かいことで騒いで失敗するよりも、立憲民主党こそNHKの解体に向けた放送法改正の議論を提起してほしいもんです。ムリか。

正体見たり

| コメント(0) | トラックバック(0)

 うららかな日曜日の朝です。天気予報は「花粉のピーク」をしきりに訴えて危機感を煽っています。幼少より奈良県南部の吉野杉の美林に囲まれて育ったわたしは花粉症とは全く縁がなく、春を待つこの時期は実に心躍る快適な季節なのです。しかし、言わせる人に言わせると花粉症のアレルギーは「体質というよりも体内の許容量」なんやそうで、つまり容量がいっぱいになるとコップの水があふれるように、ある年に突然発症するということらしい。まだまだ長い人生、わたしのコップが大きいことを祈ります。shinkyosantou.jpg

 さて、年明け以降、共産党がある党員を除名処分したことに対して新聞各紙が一斉に批判し、共産党とメディアがバトル状態になってて、なかなか面白く観戦しています。

 共産党本部の要職についてた松竹なんとかという人が党を除名されました。「共産党の委員長は公選すべし」という内容の本を発表したというのが除名の理由です。この党員は、党の志位委員長が22年もの長期間にわたりトップに君臨し独裁体制にあることは国民の常識からかけ離れている、落ち目の党勢回復のため公選制を導入して開かれた党運営を内外に示すべしと訴えました。すると共産党は、松竹氏の行為は「規約と綱領からの逸脱」であるとして、最も重い処分の除名としました。つまり、党員クビです。

 各紙の社説を読むに、産経が例によってけちょんけちょんに書いているのは当然として、左側に並ぶ朝日、毎日までもが共産党を批判し「異論を許さないやり方は国民の指示を得られない。共産党はこんなことしてたら今以上に衰退するで」と批判しています。これに対して共産党は猛反発し「異論を言ったから処分したのではなく、党内のルールに従って意見を言わずにいきなり外部から攻撃するやり方を問題とした」とし、「朝日にとやかく言われる筋合いは無い」と逆切れしてます。おもしろい。

 他の多くのメディアやネットの意見もおおむね朝日・毎日と同様の論調です。しかしわたしは今回、共産側が言ってる、異論を封じているわけではなくてそのやり方が不適切なんやという主張には一理あると思ってます。ただし、ホントに組織内で自由に意見を言えるのであればという前提がつきます。多分、それがでけんから今回外からの行動に及んだのではなかろうかとも思います。

commy.jpg そもそも、朝日・毎日は、共産党という集団を民主主義国家である日本におけるまっとうな政党であるとか、適正に活動している政治団体であるという前提で考えるから批判したくなるんです。

 共産党は「民主集中制」を党是としています。これは、バカな国民に重要な判断をさせてはいけない、国民は黙って党中央のエライひとたちの言う通りにしていればいいのであって、バカたちが多数決で最高指導者を選ぶなんてとんでもないという、中国や北鮮と同じ考え方です。そもそも民主主義をまっこう否定するのが共産党なのです。今回の一件ではその正体が垣間見えます。

 共産党の究極の目的は言うまでもなく共産主義革命、日本の赤化です。日本人民を解放し、私有財産を否定してプロレタリアート独裁を実現し、共産主義国家樹立を目指すのが共産党です。しかし表向きはそんな主張は一切行わず、日米安保条約破棄、自衛隊解体など平和志向を前面に出して国民を甘言で惑わします。同様に天皇制の廃止を目指しているにもかかわらず今の綱領では「天皇制の存廃は将来の国民の判断にゆだねる」などと主張をあやふやにし国民を煙に巻いています。これらの詐欺まがいの手口は、正体を隠して一般市民をセミナーに誘導するカルト宗教団体となんら変わりません。

 こんな集団に、朝・毎両紙が言う国民の理解だの幅広い支持なんてものがそもそもあり得ません。必要ないのです。国民に極左暴力集団の何を理解し何を支持せよというのでしょうか。ケッタイな組織がその内部で誰を処分しようが除名しようが、国民にはおよそ関係のない内ゲバに過ぎません。放っておけばよいのです。

 関連して先週、宮城県知事が県議会で共産議員から多選批判を受け、「おまえんとこの志位委員長に、そっくりそのまま言うとくわ」と返して場内から喝采されたという記事がありました。知事さん、なかなかええやん。

WELCOME

CALENDAR

PROFILE

IMG_0227_2.jpgのサムネール画像のサムネール画像

katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

月別 アーカイブ