秋になりました。
自宅マンションの植え込みに毎年顔を出す黄色い鍾馗水仙、今年は少し遅れたようです。聞けば故郷の下市でもヒガンバナが少し遅れているらしい。なるほど同じ種類なんやなと思います。しかし去年までは1本やったのに今年はなんと3本に増えてます。種の保存と繁栄の実態を見た思いがします。
さて、先週の連休、久しぶりに釣りに連れてってもらいました。同じ職場のベテラン釣り師と、同じく同僚のごく親しい友人と3人で、淡路島某所の釣りスポットにまだ夜も明けやらぬうちから向かいましたよ。
私は釣りはまったくの素人、初心者で、いつもこの日帯同したベテランのお師匠さんに教えを請いながらの修行中なのです。コロナ禍の厳戒の中、マスクと日焼け止めの完全武装です。
紀州釣りという、ヌカ団子の撒餌でエサを包み込み投げこんで釣る手法です。団子を作っては杓(しゃく)に乗せて遠くに向けて「ていっっ!」と投げ込み、エサを盗られて針だけになって、という作業を延々と繰り返していきます。思うようにアタリが来ない。師匠ともうひとりは実に手慣れたもんで、この日もチヌ(クロダイ)やグレ(メジナ)など大物を次々と釣りあげていきます。やっていることは同じなのに、ウキ下の調整や合わせのタイミングなどやはりベテランと初心者では差が生じるのです。
夜明けから日没までたっぷり12時間近く釣り続けて、時折師匠の指導を受けながら、小さなサバやベラ、食べられないフグなどがやたらかかる中、なんとか良型のアイゴを1尾上げました(写真)。この日唯一の収穫です。ウレシイ。
お天気は曇りで現地に着くまでにパラパラと小雨もありましたが、結果的に一日中曇りときどき晴れの絶好のコンディションで、実に楽しめました。
大きなチヌをはじめとする師匠が釣り上げた多くの釣果をいただき、もうひとりと山分けし持ち帰りました。何という弟子思いの師匠でありましょう。いただいたチヌは〆て血抜きし、ウロコ・内蔵をとるところまでの作業を師匠が現地でやってくれてます。あとは奥さんがサクにさばいて冷蔵庫で寝かし、ウマミが出た3日目にお刺身でいただくという段取りです。同行の二人に感謝しつつ、美味しくいただきました。
釣れるようになると実に面白い。ただ座っているだけに見えますが、団子を適当な大きさ硬さに握ってエサに巻き付けるのは、延々繰り返すとなかなかしんどい作業です。じょじょに握力が失せていきます。座って団子を遠くに投げる動作も然り。座り続ける姿勢とともに丸一日やってると普段使わない筋肉を使うことで、次の日は全身に痛みと疲労が残ります。それはゴルフの比ではありません。歳とって体力も落ちてるんで、連休で次の日休める日でないとちょっとしんどい。続けてやってると徐々に慣れてくるのでしょうか。
また行きたいなあ。