みゅーじっくの最近のブログ記事

ひさしぶりの楽聖

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20180407_040356841_iOS.jpg 昨日、今シーズン初めての甲子園球場に行ってきたものの、宿敵ジャイアンツ相手に1点も取れずいいところなしで負けてしまったようなわけで、何故にお金払ってストレスだけ背負いこんでこなければならないのかと、全く憤懣やるかたない切ない週末であります。トホホ...

 さてここしばらく国会や反体制マスコミへの憤懣ばっかし書いてましたので、すこし心安らいだことを記してみます。年度初めの喧騒の中、忙中閑の憩いを求めて、ひさしぶりにベートーベンのダイナミックな音楽を聴きたいということで先日演奏会行ってきました。交響曲第5番ハ短調、日本では「運命」と呼ばれてます。それとピアノコンチェルト第5番「皇帝」の二本立て。いずれもポピュラーな曲目で気軽に楽しめる公演です。

 コンチェルトのピアノ、清水和音さんは生で聴くの初めてです。「彗星のごとくデビュー!」と騒がれたのは私が学生の頃で30年以上も昔のこと、クラシックの演奏家なんてまったく気にもしなかったのに、当時購読してた「FMレコパル」や「FM-fan」でその名前を最初に知って、「ああ、ご両親とも音楽家で、生まれたときすでにして演奏家になることを運命づけられてたんやなぁ、かわいそうに」と思ったことから覚えてました。この日ご本人を初めて見て、記憶にある写真とずいぶん違うことに気づき、「なるほど、やっぱりすべての人間は太るようにできてるんやな」と納得した次第です。

20180422_012630571_iOS.jpg ベートーベンの「皇帝」というと交響曲第3番「英雄(エロイカ)」を連想させます。エロイカの方はベートーベンが心酔していたナポレオンに献上するために作曲されたところ、ナポレオンが皇帝に即位したことに腹を立てたベートーベンが「俗物め」と楽譜に書いた献辞を破り捨てたというエピソードが有名です。一方コンチェルトの「皇帝」の方はナポレオンとは関係なくて、その壮大な雰囲気から後世の人がそう呼んだのが定着したらしい。そういえばベートーベンの9つの交響曲にしても自分でつけた名前は6番の「田園」だけやそうです。あとの3番「英雄」5番「運命」9番「合唱付」はのちの世の人が勝手にそう呼んだだけやとか。なんだかありそうな話。

 さて、この日の演奏、例によって素人の私にその出来栄えなど細かいことはおよそ分かりませんが、力強くて時に繊細で素晴らしい演奏やと思いました。素直に人類の至宝ともいうべき「楽聖」ベートーベンの音楽を、プロの大迫力の生演奏で聴いて陶酔のひとときを楽しんだという次第です。

年末は免許と第九と

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 今年も押し迫ってまいりました。おそらくは今年最後のブログ更新です。

 ミサイルとモリカケに翻弄された、明るい話題が少ない1年であったように思います。いろいろあった国際情勢については自分なりに今年を集約すると、台頭する中国に対して自由と民主主義の盟主たるアメリカのリーダーがトランプで大丈夫なんかなと。これに尽きるような気がします。国内では、壊滅状態の野党と左翼反日メディアの凋落もあって安倍一強ゆるぐ気配なく、今後の焦点はいよいよ改憲なるかということになってきました。いろいろ批判された今年の総選挙、将来的に日本史上のひとつのターニングポイントと評価されるかも知れません。

 20171229_062646818_iOS.jpgさて、そんな世間の喧騒は置いといて昨日、運転免許の更新に行ってまいりました。1月生まれなんで更新時期は毎回年末年始のお休み中ということになります。公安委員会から届いた更新連絡書には、この時期運転免許試験場が壮絶な混雑になるんで覚悟して来るようにとの脅し文句が書かれてましたが、行ってみるとなるほど待ち時間があるにはあったけど、思ったほどではない。9時過ぎにおうちを出て12時前には帰ってきてました。優良ドライバーで講習が短かくて済んだこともありスムーズに新しい免許証いただきました。無事故無違反のおかげです。毎日ではないですが運転する機会はそこそこあるにもかかわらず、過去10年以上、おまわりさんに免許証の提示を求められたことがありません。

 そいや昨日だったか、朝刊にわが国の交通事故死亡者がまた過去最低を記録しそうやということが載ってました。1970年がピークで約1万7千人、それが今年は4,000人切るとか。8割近く減ってるといいますから凄いと思います。安全の啓蒙に警察が頑張ったことと厳罰化の効果はあるにせよ、やはり社会全体のマナー向上が進んでいるとみるべきでしょう。

 免許証の更新を無事に済ませたのち、恒例の第九の演奏会、ザ・シンフォニーホールに出かけました。今年は期せずして別の公演にもご招待があったんで2回目の第九です。このホールは何回も行ってるし、第九の演奏会も数えきれないほど行ってます。なので、今回はふと思い立って、ホールのステージ後ろの席を買ってみたところ、これがなんともまあ面白いというか、微妙でした。

 普段は見ないアングルでものすごく新鮮です。オケの皆さんはもちろん反対方向に向かって演奏します。お辞儀もそう。後ろには気を使わない。演奏中は正面から指揮者の顔と動きが見られる。オケはどこでもいいけど指揮者のファンやという場合には特等席ということになるでしょう。そもそもこのホール全体が細長いすり鉢状で、どこの席であっても音響は申し分ないので、通常のオーケストラの公演であれば変わらず楽しめると思います。theSymphonyHall.jpg

 しかし、第九は大勢の合唱団が一緒で当然ステージの後ろぎりぎりまで立ち並びます。よりによって最前列の席やったもんやから、すぐ目の前に歌ってる人の後頭部という状態。迫力は最高でしたが頭が邪魔でステージがよく見えない。ソリストなんかどこにいるのかも分からない。これはちょっと失敗でした。第九でステージ後ろの席を買うときはなるべく後、上の方がよいと心得るべし。

 そんなこんなで今年も終わっていきます。ふと前回の免許証更新のときもこのブログに書いたなぁと思いだして、あれからちょうど5年が経過したことに驚きを感じます。なんとも速い。1年速いし5年がさらに速い。歳を重ねていくので当然といえば当然ですが、矢のごとく過ぎ去る光陰をおよそ無駄に過ごしたくない気持ちが募ってきます。焦ってもしかたがないので、例によって一日いちにちを大事にしていくこととします。

 今年1年お付き合いいただきありがとうございました。来る新年が皆さまにとって素晴らしいものとなりますように。

 また、超特大の台風が南西から列島を窺っています。災害続きの九州はまた弱り目に祟り目。被害が少ないことを祈ります。大阪でも先日来、風が強い日が続いています。おかげで炎天下の真夏日でも体感温度は少し下がるような気がしましたが、台風接20170723_024926358_iOS.jpg近によるものとなると、喜んでもいられません。

 さて、ちょっと前の話になりますが、先月、金沢工業大学がその所蔵する膨大なポピュラーミュージックのレコードを公開した展覧会「世界を変えたレコード展」というイベントがありまして、たまたま用事があって出かけたついでに覗いてきました。

 金工大は何年か前に、同じく所蔵する世界史上の超稀覯本を「世界を変えた書物展」として惜しげもなく公開したことがあり、その量、質ともけたはずれのスケールの様子については、このブログでも書きました。今回、同じようなノリのイベントを、場所も同じ梅田グランフロントで行ったわけです。今回も入場無料。ありがたい話です。

 膨大な数のLPレコードが、リリースされた順番に分かりやすく趣向を凝らして展示されています。すべてポピュラーミュージックです。20170723_023121549_iOS.jpg

 1枚のアルバムには、それが世に出た時点のそのアーティストそのものが表現されています。この凝縮されたリアルタイム感こそがポップスの命です。今現代、例えばベートーヴェンの楽曲を誰かが演奏するとその誰かの音楽として評価されますが、ビートルズやキャンディーズのナンバーを誰かが演奏してもそれは「カバー」に過ぎません。ポップスはその時代に、そのアーティストが世に出したことに意義があるのであって、ここがクラシック音楽と違うところです。

 さらに、ポピュラーの名のとおり身近、お手軽で親しみがあり、ひょっとしたら自分にもできるかも知れないなんて思わせるところがあります。演奏する楽器も大半は独学で、音楽大学で専門的なレッスンを受けたというアーティストは少ない。最近では少なくなりましたが、昭和のJ-POP(歌謡曲)では放送事故かと見まごうほどの超絶下手クソなアイドルがテレビで平気で歌ってました。つまり、裾野が圧倒的に広いのです。かくしてポップシーンは発展を続け、クラシック音楽同様に人類の大きな財産となって今に至っているわけです。20170723_023334414_iOS.jpg

 会場内には壁一面に長大な年表が掲示されてて、その時代時代の主要な出来事と、もちろんミュージックシーンにおける出来事なども書かれてます。その年のヒット曲も詳細に書かれてて、これを追っていくとポップスの歴史と自分史とを照合して懐かしさに浸ることができます。この曲が街角で流れてた頃、自分はどこで何をしていたかということです。これぞポップスの醍醐味。クラシックではこうはいきません。

 「キャンディーズ解散コンサート」という記事のちょっと右、つまり少し時を経たあたりに「サザン・オールスターズ デビュー」という記載があります。ということは、この両者の活動時期はズレてて、「ザ・ベストテン」に揃って出たことはなかったんやなどと妙に納得するなど、若いころの記憶が甦ってきて、楽しい。

 その時代を象徴する政治性が強いものもあります。また、純粋に楽曲が素晴らしいいわゆる「名盤」がたくさん展示されてます。中には、私も持ってるのんがいくつかあって楽しい。また違うコーナーではジャケットのデザインに焦点を当てて展示しており、眺めているとレコードジャケットはそれ自体がアート作品であるということが分かって、楽しい。20170723_023920030_iOS.jpg

 もちろん、実際にレコードを再生しているコーナーもあります。パナソニックが後援してるとかで、テクニクス(Technics)ブランドの、見るからに高級そうなオーディオセットが鎮座し、プレーヤーで黒いLP盤がくるくる回ってます。曲はイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」。CDのデジタルの音とは微妙に違う、なんというか温かみのある音で楽しい。

 楽しい、楽しいで、いつのまにか時間が経過し、気が付くと次のご用事に向かうべき時刻が迫ってきました。入場無料やし、またもっかい来よ、と思ったところがなんとこの日がイベント最終日。もっと早く気が付くべしでした。

 大型連休も後半へと。前半と終盤に外出の予定があり、連休の中休みなんていうとなんだか変な感じですが今日は朝からまったりと過ごしています。するべきことも思いつかず、そや、イレギュラーやけどブログの更新してしもたろ。

 というわけで、先週土曜日、ポール・マッカートニーのライブに行っ20170501_111050868_iOS.jpgてきました。「ワン・オン・ワン/ジャパン・ツアー2017」というやつで、2年ぶりの来日です。

 よかった。感動した。

 チケット発売と同時にエントリーして、幸い希望の日に希望の席をゲットできたのです。待ちわびて、満を持していそいそと出かけましたよ。仕事抜きで上京するのはひさしぶりです。開演は18時30分。お昼頃に東京に着き、国立新美術館開館の「ミュシャ展」見物したあと、いざ会場の東京ドームへ。

 実は東京ドームに入るのは、なんとこれが初めてなのです。東京で学生時代を過ごし、阪神の試合をたまに観戦してたのはまだ後楽園球場の時代でした。当時タイガースは弱くて、後楽園での勝ちゲームほとんど見たことなかった。

 水道橋駅から続くデッキには、にっくきジャイアンツの主力たちの大きな看板が出ています。普段ならなんとも気分を害するところですが、今日は気もそぞろでそれどころではありません。よほどのことがない限り敵の本拠地に乗り込むことなどないわけですが、今日はその、よほどのことがあったわけです。

 定刻30分ほど前に席に着くと場内早くもすごい熱気です。今回のツアーは武道館1日と東京ドーム3日間で16万人を動員したとか。相変わらずのすごい人気です。プロ野球の試合やなんかでは「満員御礼」出てても行ってみると実際にはたくさん空席があるもんですが、この日はビッシリ文字通りの超満員です。みんな苦労してチケット手に入れて楽しみにして来たんやろなあ。ご同慶の至りです。周りを見渡すと、いかにもビートルズ世代、熟年のおじさんからどうみても中学生やろという女の子たちまで、ファンの層が幅広いのもポールの特徴です。20170429_125217391_iOS.jpg

 現役時代の姿を知らない世代を含めて、ポールが、ビートルズがこれほどまでに世界中で愛されるのには、ロックシーンの先駆者としてのカリスマ性のなせるところがあると思います。なにごとも始めた人は偉いのです。

 待つこと1時間弱、とうとう始まりました。生ポールの登場で場内の興奮は最高潮に達しました。これぞライブの醍醐味。A Hard Day's Nightで始まり、ビートルズ時代、ウィングス時代、そしてソロとそれぞれの時代のナンバーが次々と続き、アンコールあわせて約40曲、場内壮絶な盛り上がりのうちに終演となりました。

 ビートルズのナンバーが多かったのが嬉しい限りでした。わたしがものごころついた頃にはすでにビートルズは解散しており、リアルタイムの活動はまったく知りません。これがかえってよかったのかも。初めてその存在を知ったときすでに実体がなく伝説化していたため、もはや色褪せることはなかったのです。世界中が再結成を待ちわびる中ジョン・レノンが暗殺されたのはわたしが予備校に通ってた年でした。その後もポール独自の活躍により多くの名曲が生まれますが、やはりビートルズの曲がなじみ深く、しみじみ、いいのです。

 これまでの人生のいろんなシーンでビートルズナン20170429_124017876_iOS.jpgバーが流れてました。世界中の誰もがそれぞれに、ビートルズとともに自分の人生を刻んできたのです。ライブの後半、ポールが日本語で「イッショニ、ウタオウヨ」と始まった Ob-La-Di, Ob-La-Da、その後の Let It Be しかり、そして再び Hey Jude の大合唱、不覚にも泣けて泣けて、隣の席の嫁さんに笑われる始末でした。

 以前オペラ鑑賞に行った際に、「今、テレビや街角で流れている曲のうち、100年後、200年後にもコンスタントに演奏されるものが果たしてどれだけあるでしょうか。」と書きましたが、クラシック音楽ならずとも、ポール・マッカートニーの楽曲は100年後も間違いなく受け継がれていくことでしょう。

海道東征

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 今年の秋はどうもすっきりした晴天が続きません。3連休ということもあり、本当ならばどこかに出かけてしっかりお金を落としたほうがわが国の景気浮揚に貢献できるのでしょうけど、曇天に出端をくじかれ意欲を殺がれ、一方うちの奥さんはテニスの試合に出かけていったりということで、私の今日三連休中日はいちにち自宅警備と決めました。
 
 先週、不思議なコンサートに行ってきました。IMG_7298.jpg
 
 北原白秋作詞、信時潔作曲による交声曲(カンタータ)「海道東征」全編の演奏会です。
 
 皇紀2600年(西暦1940年)を祝賀する奉祝曲として作られた、白秋晩年の大作にして信時の代表作です。日本国の創生、いわゆる神武東征に題材をとり天地開闢から大和政権の樹立までの物語を歌にしたものです。
 
 1940年作曲といいますから戦時色が濃くなっていく時代です。そんな時代に出来たものならいわば軍歌のクラシック版みたいなもんかと思ってましたがさにあらず。日本神話をもとにして神武天皇はじめ神話や古事記に登場する神々や人々の活躍をロマンチックに歌い上げた見事な作品です。
 
 カンタータという、国産では珍しいジャンルの作品、しかも滅多に聞けませんぞよという宣伝にも惹かれて今回聞きに行ったわけですが、まあ、よかった。神話で伝わるところのわが国の草創期が、オーケストラと強靭なソリストたち、それに大合唱団によって終始壮大な雰囲気で表現されていました。
 
 会場見渡すと年配の人たちが目立ちますが、若い世代も大勢いてほぼ満席の状態です。この公演への関心の高さがうかがえます。今回の私たちの席はなんと最前列、ステージきわきわのところで、手を伸ばすとビオラの演奏者の足をつかめてしまいます。そんなことしませんけど。ステージの全容は皆目わからず、ソリストなど一人も見えない。しかし聴いている分には支障がなく、ザ・シンフォニーホールの音響効果に感心しました。
 
 カンタータは歌が主役です。歌詞があるから演奏の主題、作者の意図が直接聴衆に伝わって間違いなく理解されます。とっても分かりやすい。合唱団の皆さん、児童合唱の子供たちも含めてよく練習していると感じました。また、子供たちの出番は2時間近い演奏時間のうち後半のほんの少しです。ずっと待ってないといけないのが可哀想やなと、変な心配してしまいました。
 
 戦後は日本神話などナショナリズムの香り漂うものが極端に白眼視されてきた傾向があります。この名作も、そんなとばっちりによってこれまでまったく演奏されなかったとか。近年見直されて演奏される機会も増え、CDもたくさん出てきました。いいことです。
 
 日本が先の大戦でわが国と周辺諸国に重大なる惨禍を招いたことは厳然とした史実であり、そのことを真摯に反省し将来に向かって絶対に繰り返してはならないと肝に命じることは当然であります。これまで必要な謝罪と賠償を尽くしてきたことも深い反省と自戒の現れといえるでしょう。しかし同時に、わが国の偉大な歴史と世界に誇るべき素晴らしい文化を後世に伝えていくこともまた、国民の重大な責務であって、それは平和を希求し戦争を起こさないこととはまったく別次元のお話なのです。
 
 もし、同様にあまり演奏されることがない埋もれた傑作があるとするならば、もっと世に出てきてほしいもんです。
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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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