亜熱帯でトイレその後

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 今日も暑くなりそうです。早起きして洗車を済ませました。最近仕事でもオフでも人に会うたびに「暑っいねー」から話が始まります。梅雨も明け日本各地から猛暑日のニュースが伝わりいよいよ夏本番、セミの合唱もボリュームが上がってきました。温暖化が進み日本はすでに亜熱帯化してるなんてるなんて言われてる中、しばらくは暑さ対策に気を抜けない日々が続きます。

 一日中家にいる休みの日は24時間エアコンつけっぱで、昨今の電気代値上がりの中、なかなかに厳しいものがあります。先週のある猛暑日、少し風があったので試しに窓を全開し爽やかな自然の風を通すと扇風機でがまん...できるか、んなもん。熱中症で死んでしまうわと、すぐにやめました。

 さて、前回のエントリーで書いた最高裁判決に関して、先週朝日新聞が「トイレと性別」の記事を載せてたんで、今日も続きをちょっと書いてみます。

 記事ではこの判決が「個別の事例に基づく判断で...不特定多数が使うトイレについては改めて議論されるべきだ」と補足意見がついたことを書いてますが、読者がもっと知りたいところの、件のトランスジェンダー役人が使っていいトイレとダメなトイレを経産省がどういう基準で決めてたのかという点は置き去りにしたままです。まず、ここがダメ。

 そして、判決の際に最高裁も危惧した「性自認を振りかざして女性トイレに闖入するオッサンをどう排除するのか」という懸念については答えを書かず、LGBT法連合会が「それはトランス女性に対する差別を助長するものだ」と訴えた、と逃げています。ここもダメ。20230720_131411474_iOS.jpg

 そして最後に、不安を訴える女性の声を伝える議員の動きに対して「保守派はいつから女性の不安への配慮を訴えるようになったのか」と、自分では答えを出さずに、保守に対する悪口にこじつけて記事をまとめてます。これもダメ。いつもの卑怯な朝日全開ですわ。

 思うに、LGBTQに対する差別や偏見があってはならないことは当然であって、社会的な認知も相当高まってます。またそれに伴って法整備も、内容・程度について批判はあるものの徐々に進んでいます。人間が本来享受すべきまた絶対的に尊重されるべき人権のひとつとして確立しているといえます。ただ、例えば国際社会の大勢に関わらず同性婚はまだ認めないなど、保守が強いわが国においてはその認識の浸透が遅いだけです。差別、偏見はダメ、これは間違いない。

 しかし、性自認に関する権利は他の権利と比較して、影響を受ける側の権利との衝突が是認されやすいきらいがあります。例えば人種差別やなんかでは、多数派が「人種を差別する権利」など絶対に認められない。しかし、見た目男性のトランスジェンダーが女性トイレに入ってくることを拒む女性の権利は保護すべしという認識があるから、話がややこしくなってるのです。

 朝日が言いたいことは、「多数派である女性のそんな権利は保護すべき必要はない。女性が変なオッサンに襲われる危険など、トランスジェンダーの権利実現の前では無視すべき些事である」ということなんですが、そこまで言っちゃうとまた叩かれるからこの記事でもはっきりと書いてません。その上で識者の言葉の体で「多数派の側に、正しい情報を得る努力が求められている」としながら、「正しい情報」というのが何なのかを示していません。結局、一面使って特集組んだわりには主張がぼやけて分かりにくいものになってます。ダメだこりゃ。

 この問題、結局は「多数派女性の嫌悪感」とトランスジェンダーの「自認の姓に基づいてトイレを使いたい」欲求との折り合いをどこに求めるかという比較衡量論になります。これは一般的にこうだと決められるものではなくて、現時点では「一概には言えないので、個別の事例ごとに判断」という最高裁の態度が限界なのかと思います。

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