考えたことの最近のブログ記事

太郎になる。

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 先週半ば、いつものと同じ出勤途中の朝のこと。職場となりの城北公園を歩いてると、前方、公園真ん中の広場でモソモソと動く物体を見つけました。

IMG_3782.jpg 近寄ってみると、カメでした。

 体長20㎝以上あります。いわゆるミドリガメの成体で、あとで調べてみるとほんとの名前は「ミシシッピアカミミガメ」というそうです。なるほど、耳のところが赤い。

 この公園には大きな池があって、確かにカメもたくさん棲んでます。しかしもちろん池の周りは護岸施工されてて鉄の柵もあったりで、カメが自力で這い上がってくるのはとうてい不可能です。おそらくは捕獲されたもののなんらかの事情でどこにも連れ去られず、かといって池にも戻してもらえず。その辺に捨て置かれたのでしょう。池からはカメにとっては遠く離れた、舗装された広場をゆっくりと真っ直ぐに歩いています。なんとか池に帰ろうとしているのでありましょう。

 しかし、このまま真っ直ぐ進んで行くと植え込みを抜けてバス通りに出てしまいます。「どこいくの」と聞いても当然ながら返事はありません。ま、ええかと通り過ぎてから、やっぱりカメのそばに引き返しました。

 まだ早朝ということで公園内にほとんど人影はありませんが、このスピードでウロウロしていたら登校しはじめた子供たちに捕まるか、カラスにつつかれるか、クルマに轢かれるか、いずれにしても不幸が訪れることは火を見るよりも明らかであります。

 しゃあないなぁ、助けてやることにしました。カメを素手で触るのはじゃっかん抵抗がありましたが、なに、こどもの頃はカエルもミミズも平気で触ってたたわけで、後でよく手を洗えば大丈夫やろと、おもむろに片手で横からつかんで持ち上げました。カメ君、何が起こったのか理解できずに頭と手足を引っ込めてます。ずっしりと重い。

 そのまま池のほとりまで歩き、鉄柵のすきまから手を突っ込んで池の淵に静かに置いてみました。カメ君しばらくはそのままじっとしていたのち、もそもそとクビと手足を伸ばし、目の前に懐かしのわが家があることに気がつくとゆっくり歩き出し、水の中へと消えていきました。

 浦島太郎になってしまった。image111.jpg

 なってしまってからふと気がついたのですが、さて逃がしてよかったのか。

 ミドリガメは確かペット用に輸入された外来種で、その例にもれず飼い主に捨てられた多くの個体がその後にボワッと繁殖し、日本固有のカメを駆逐して生態系に影響を与えています。この公園の池に限らずあちこちでみかけるカメはたいがいミドリガメです。外来魚のブラックバスやブルーギルはもし釣った場合はリリースが禁止されてたんやなかったけか。ならばミドリガメも捕まえたら逃がしてはいけなかったのでは。これはしまった。

 しかしですよ。リリース禁止というのならあのカメ君、バスやギルみたいに殺処分せよということでしょうか。淀川河川敷のワンドで釣られたバスはそこいらに放置しとけば死んじゃうけど、カメを駆除するとなるとさらに積極的な殺生行為が求められます。私にはムリです。

 職場についてからネットで調べてみると、ミドリガメに関してはどうやらまだリリースまで禁止ということではなさそうです。まあ、よかった。

 竜宮城に連れてってもらえるのがいつになるのか、連絡を待つことにしましょう。

府民の都構想

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 大阪都構想の住民投票が、来週の日曜日に行われます。

 「大阪市を廃止し、5つの特別区に分割するための『特別区設置協定書』についての是非を問う」ということですが、ようは「都構想に賛成か反対か」ということです。

img039.jpg この「都構想」、橋下さんが維新の会を率いて勢力を拡大し、それなりの支持を得てここまでもってきましたが、確かそれ以前にも話はありました。もう前世紀になりますが、横山ノックがセクハラ騒動で知事をクビになって、そのあと知事さんになったのが、太田房江でした。大阪にまったく縁もゆかりもない官僚の落下傘候補でしたが、何故か当選して知事やっているとき、確かこの都構想があったことを覚えています。当時大阪市は比較的財政安定、一方府の方は火の車。じゃあ一緒にしたら府が助かるやんってことで言い出したところが、当時はほとんど誰からも相手にされませんでした。例の石原都知事にしても「都(みやこ)は国にひとつに決まってるだろ、何をバカなことを」とか言ってたもんです。それが今や橋下さんがエラくなると、国政でも維新の党をいっしょにやるようになったんやから面白い。

 さて、賛成派、反対派入り乱れて宣伝してます。テレビCMまでやってる。通常の選挙ほど運動の規制がないとかで実に騒々しくなってます。大阪市内はさらにやかましいことでしょう。宣伝カーが「住民投票では反対と書きましょう」なんて叫びながら走りまわってる。細かいことはいちいち説明しません。都構想がなぜ必要なのか、あるいはなぜダメなのかということを訴えるべきなのに、有権者はどうせ分からんやろからとにかく反対(あるいは賛成)と書いとけばええんやという趣旨で、これはきわめて失礼な話です。img038.jpg

 といっても、私は大阪府民ではありますが大阪市民ではないため今回は投票できません。これも、どうもおかしい。影響は府民全体におよぶはずなのになぜ市民以外は投票できないのか。もし実現すれば空前絶後の改革なのであって、その歴史的な大イベントには是非参画したいのに。「住民投票」なんて、長い人生でただの一度もやったことありません。なんとかやらせてもらえないもんかと思うのですが、どうもダメみたいです。

 そう。実は都構想なんてどうだっていいんです。イベントには参加したいというだけの、いつもながらのミーハー精神炸裂なのです、私は。

 橋下さんは大阪の活性化のため、二重行政を廃止するため、と言ってます。一方反対派は「住民サービスが低下する」と言ってます。

 はて…。住民サービスってなんでしょかって話です。

 インフラの利用という意味でしょうか。電気もガスも水道も使った分だけの料金を別途きっちりと徴収されてます。子供がいないので小中学校タダの義務教育の恩恵も受けていません。市役所やなんかの利用はそれこそ何年に一度しかないし、府庁に行ってサービス?受けたのはパスポート作ったときだけ。確かそのときも安くはない手数料とられたと記憶してます。図書館が近所にありますが、最後に行ったのはいつやったかもう覚えてません。20年以上前この街に越してきたときに作った貸出カード、まだ使えるんやろか。これらを指して「住民サービス」と言ってるのなら、今の私にはほぼ全てが必要ないということになります。

 したがって、それが悪化しようが手数料が何倍になろうが、まったく影響がありません。むしろ受益者の手数料をもっと高額にして、その分有無を言わさず搾取されてる住民税を大幅に減額してくれるんなら、大賛成です。

 つまり住民サービスの向上、低下がポイントというなら、結局どっちでもいい。強いていえば議員や職員の数を減らして経費を削減し財政を好転できるんなら、都構想賛成ということになるのでしょうか。

 いずれにしたって私はカヤの外、投票できません。したかったなあ。

やっかいな隣人

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 桜の終わりを待っていたかのようにツツジの花がこれでもかと鮮やかに咲き誇っています。昨日は初夏というよりもはっきり夏のような陽気で、湿気がなく爽やかな一日でした。梅雨が始まるまでのしばらくのあいだの、いちねんでもっともよい気候としみじみ実感する5連休です。わが家のベランダでは10数年前から置いてあるカネノナルキが突然、初めて小さな花をいっぱいつけ始めました。次々に咲いてきます。いったい何が起こったのか分かりませんが、なんとなくウレシイ。今日も快晴、またぞろ田舎で中学校時代の同級生の集まりがあったりで早くから帰省するので、早朝からのブログ更新となりました。

 IMG_3653.jpg先週は、訪米した安倍首相が議会で演説したことが大きな話題になりました。例によってわが国のマスコミは、絶賛する論調からこき下ろすものまで評価はさまざまです。英語が下手とか、カンペに頼りすぎとか、まあ政治家さんですから聴衆に訴える能力は無いよりあった方が褒められるのは確かですが、演説の内容は良かったと思いますよ。

 野党議員や一部マスコミは、たとえどんな素晴らしい演説であっても何かしらの欠点を作り出して攻撃するのが仕事であって、「素晴らしい!」と思ってもそれ言っちゃダメなんです。安倍さん、その辺はよく分かってて、英語ヘタとかバカにされてもどこ吹く風です。

 さて、今回は日本国の首相がアメリカの国会議員を相手におこなった演説なのですから、日米同盟をより強固にすることで東アジアのみならず世界の平和と安定のためにしっかりやっていきましょうや、ということをいかに真摯に伝えられたかを評価の基準とするべきです。ところが、マスコミの最大の関心は、あろうことか韓国の慰安婦問題にどう言及するか、謝罪するかしないかということやったようです。なぜか韓国が、演説に自分たちへの謝罪がなかったと言明し、その尻馬に乗ってわが国でも一部のマスコミが騒いでいるのです。

 なんやそれは、という話ですよ。日本と韓国のこれからをどうしよっかという内容でもって韓国の議会で演説するなら、慰安婦が、領土問題がと大騒ぎすることは大いに結構です。しかし、訪米ですよ。日米関係の強化と課題解決のために日本の首相がアメリカを訪れてるというのに、まったくの外野の韓国がいったい何を騒いでるんでしょか。

 慰安婦問題に関して日本政府の謝罪と賠償はこれまでのんで十分なのか、それともまだまだ足りないのか、それはいろいろ意見があるでしょうし、黙れというつもりはありません。しかし、まったく関係のない日米間の国家交流行事においてそれを求める神経は、およそ理解できません。

 韓国政府、国民とマスコミは、安倍首相が何か話をするときは、いかなる場合でも慰安婦に対する謝罪が必要やとでもいうのでしょうか。国会の予算審議で答弁するときに「まず慰安婦に謝罪を…」 ネパールの被災地への支援について聞かれたら「まず慰安婦に謝罪を…」 街頭で応援演説するときにも「慰安婦に心からおわびを…」ラーメンの出前頼むとき「もしもし、慰安婦におわびを…」

 韓国の大統領が外国を訪問したときは首脳会談やなんかで日本の悪口を忘れないそうですから、そういう意味では思考回路ブレてないとも言えますが、もういい加減うんざりしてきたというのが日本国民の偽らざる心情ではないでしょうか。abe.jpg

 戦後、いっかんして反日を根本規範として国作りをやってきた韓国という国にとって、日本が国際社会でその地位を着実に向上させていることは、国民感情以前の問題で国家存立の根底を損なってしまうことになるんでしょね。日本ではかつての「ゆとり教育」によって若者の学力低下が問題となりましたが、韓国では時代が進むにつれて幼少の頃より徹底した反日教育を受けて育った世代が国民の大部分を占めてきました。国の指導者が国民を懐柔する際には、外部に共通の敵をこしらえます。一緒になって第三者の悪口を言うことで一体感を醸成するのです。これは非常に効果的で即効性があります。しかし非常に危険です。顕著な例がナチスドイツで「人類共通の敵ユダヤ人を撲滅するのだ」というヒトラーの演説に熱狂したドイツ国民は、破滅への道を歩みました。

 近年の中国にしても同じ様相を呈しています。国交正常化から平和友好条約締結の頃の日中蜜月の時代は遠い過去となり、国交回復という井戸を掘った先人の苦労は忘れ去られ、国力をつけて経済大国となった中国において国民は破天荒な抗日ドラマに嬉々として興じています。共産党の幹部が自らの腐敗に対する国民の批判をかわすために日本という悪役を作り出し、それがまんまと奏功しているのです。真実と事実は違う、ということがよく言われます。反日国家にとって事実はどうでもよく、都合のよいことのみを真実として作り上げることがすなわち国政のあり方なのです。

 そんな国家運営が果たして正しいのでしょうか。ナチスドイツや、かつて鬼畜米英打倒を叫んだどこか東アジアの軍国主義国家と、やっていることは同んなじです。人間のネガティブな本能を刺激することで国家の運営を続ける手法が必ず破綻することは、歴史が証明しています。

 それでも、その破綻に至るまでの間、わが国はこんなにも厄介な隣人たちとこれからも伍していかなければならないのです。なんとも気がめいる話ですが、そこは日本、そのもちまえの強さ、しなやかさでもって、必ずや解決に辿りつけると信じています。

 朝からどんよりとした曇り空で雨の予報が出ています。今日は午後から今シーズン初めて聖地甲子園に出かけるので、なんとかもってほしいのです。いまいち調子が上がらないわがタイガース、対巨人の連勝ではずみをつけてほしいところです。

plt1504030032-p8.jpg さて、バカな議員は関西発と決まってるわけでもないのでしょうに、西宮の号泣市議の記憶も薄れたころに今度はなんと代議士さんの登場です。比例区で滑り止め当選した女性議員ですが、国会会期中に飲み屋をハシゴしたあげく翌日の本会議をズル休みし、すぐにその翌日から恋人の男性秘書と旅行に出かけてたとか。それがバレたあと、当の秘書ともどもマスコミ対応にしくじって各方面から大バッシング。とうとう親分である維新の党、橋下徹共同代表の逆鱗に触れて党除名と。絵にかいたようなマヌケぶりです。いったん辞職して次また出直したら、と代表に諭されたそうですが、誰が考えてもこいつに次なんてない。あるはずがない。そんならせめて資格があるうちはまわりから何と罵倒されようが生き恥を晒していこうが、議員の厚遇は享受したいということで辞職はゼッタイしません、と。

 ちょっとまってよって話ですよね。この女性議員は比例区で当選したんやから、その党を除名になったら当然失職すべきでしょうよ。この議員ではなくて党を支持して投票したのやから。

 確かに不可解な制度に守られて、法令上は議員の職を奪われることはありません。しかし、自分が代議士でいられることに条理的な根拠がまったくないことを考えるべきです。数千万円の歳費、経費と引き換えに人として最低限の羞恥心を捨てるべきではないでしょ。そこは利害や打算を捨ててエモーショナル(感情に忠実に)であるべきですよ。

 ところで、今日はこんなバカの行状をいまさらあげつらって追及しようというのではなく、注目すべきはこんなトウヘンボクでもいったん選挙に受かって議員になると任期中はそう簡単にはクビにはできないという、わが国の制度のことなんです。

 同じような例で思い出すのは十数年前、社会民主党から比例区で立候補当選したタレントの田嶋陽子という女性問題活動家が、当選後に社民党離党しながら議員は辞めず、任期いっぱい歳費を持って行った、というのんがありました。わたしはその選挙で社民党に投票したので、よく覚えてます。大変に裏切られた思いがしたもんやから事務所に抗議を送信しましたが、案の定返事はありませんでした。議員というものは、当初は政治理念に燃えたとしても、いったんセンセイ職の美味しさに浸るととたんに本能に従順になってしまうのです。つまり、本人の良識に期待するのはムリなんです。では、強制的に辞めさせることができないのか。vote1.jpg

 たとえば知事や市区町村長はその地方の有権者の、原則として三分の一以上の署名があればリコール投票ができてそこで過半数が賛成すれば辞めさせることができます。首長がときどきクビ長と呼ばれるのは「市長」と紛らわしいからですが、有権者がクビにできるルールがあるからとも言えます。地方議会議員も同様です。三分の一以上の署名と過半数の賛成で解散できます。

 ところがところが、なんと国会議員にはリコール制度がありません。地方議員やなんかと同じ理屈でやるとしたら、たとえば全国区の議員なら日本中の有権者の三分の一の署名がいると。こんなん到底無理やからということでそもそも制度がないということです。

 いったん議員に受かったら、犯罪で捕まっても実刑判決でなければ議員を続けられます。会期中は逮捕すらされないという特権もあります。なぜか。どんな悪人でも多くの有権者に選ばれたという事実は重みがあり、選んだ人の国政に対する思いは尊重する必要がある、これぞ民主主義のあるべき姿である!ということらしい。逆に言えば、選んだ側は選んでおいてから「やっぱりこいつダメ」というのは許されない。選んだ以上は責任もって支持しなさいということのようです。しかしこれは前述のように現在の比例代表制という選挙制度では通用しません。そんなことみんな分かってるのに、センセイたちは自分のクビが怖いもんやから直そうとしない。

gijidou002.jpg ゆいいつ「除名」という制度があります。議院の秩序を乱したりした不届きものは、本会議で出席議員の三分の二以上が賛成すれば除名処分となり議員の身分を失います(憲法第58条)。有権者ではなくて議員どおしで決めることになります。だから他のセンセイたちが「よおし、こいつ辞めさせたろ!」と一致団結すればやれないことはない。しかし、この制度で国会議員クビになったのは戦後わずか2人しかいないそうです。きっとお互いに自分のクビのことを考えると、そう軽軽に言い出せないということなんでしょね。やっぱり、ハードルは高い。

 確かに選良の身分を強固に守ることは民主主義の基本です。しかし、今回の件のように、およそ国会に居るべきでない人物が間違って議員になっちゃうこともあるのです。いわば何等かの手違いによって生じた事故なんですから、それを是正する仕組みは必要やと思います。

Fail Safe

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 昨日、今や毎年恒例となった京都での花見に出かけ、久しぶりに旧友たちとの交歓が盛り上がりました。雨の予報に反して薄日がさす春爛漫の京都の様子は追って書いていくこととして、今日はその京都で親しい友人と話すうちに妙に印象に残ったことです。

BAKUHA.jpg ものつくりの基本的な哲学のひとつに、武器などは除いて人間が造りだしたものは原則的に人間に危害を加えることがあってはならないとされています。アイザック・アシモフがロボットの3原則として似たようなことを提唱しましたが、何もロボットに限らず人が作り出したすべての造型についていえることです。

 しかし、たとえば金づちは釘を打つのにはたいへん便利ですが、使い方を間違うと指に怪我するし、電車はたくさんの人を運べる便利な道具ですが、踏切に人が入るととんでもないことになります。また、自動車のブレーキがいきなり故障すると大変な事態が生じます。

 つまり、道具が人間に危害を加えないという命題には、その道具の正しい使い方が遵守されていることと、道具が道具本来の機能、性能を正しく発揮している範囲でというファクターがかかるのです。

 クルマは動かさないと役に立たない。しかし、まんいち壊れて制御きかなくなると大変困る。どうするか。壊れたときには必ず安全な状態に収束すること、つまりは確実に止まること、というのがモノづくりにおける「Fail Safe」の考え方です。だから基本的に現代の道具は「壊れたら止まらない」ではなく「壊れたら動かない」ように作られてます。止まれば安全なんです。

 これを逆手にとって犯罪に利用したものとして有名なのが、往年の日本映画の傑作「新幹線大爆破」でした。

 今は亡き高倉健さん演ずる犯人が新幹線に爆弾を仕掛けたのですが、なんとこの爆弾、列車が一定速度以下にスピードを落とすと爆発する仕掛けになってたのです。走り続けるしかない。何とも見事な発想です。

 こんなことを思い出したのは、先月起こったドイツのLLCの定期便がフランスで墜落した事故を聞いたからです。現在社会においておそらくは最高に便利な道具のひとつである旅客機は、壊れたときに「Fail Safe! とにかく止まろう」ではどうしようもない。落ちてしまう。だから万一エンジンが全部止まっちゃった場合でもしばらく滑空できるような構造になってるらしいけど、それでは焼け石に水で大きな犠牲は避けられません。だから、こと飛行機に限っては止まっちゃうことは絶対にないよう整備することで安全を確保するしかないわけです。GERMANWINGS.jpg

 合わせてハイジャック防止のため、コクピットは外からは絶対に開けられないようになってる。人為的な事故、犯罪を防止するための、これ以上ない仕組みです。これが今回の事故につながるとは誰が予想し得たでしょうか。異常をきたした副操縦士に締め出された機長が外から扉を開けられたら、多くの犠牲者がでることはなかった。万全の安全体制が逆に最悪の事態を惹起した、なんとも皮肉な話です。

 結局は人のこころの問題に帰結します。正常な状態でない副操縦士がコクピットに就いた時点で、人類は道具に負けたのです。わが国のJR福知山線の大参事も同じでした。人は間違うものという前提で進められるものつくりの理念が、今回の事件でまたひとつ進化しました。操縦士をコクピットにひとりにしない。科学技術万能を謳歌する現代社会にあって、こんな簡単なことに誰も気がつかなかったとは、人間もまだまだやなあとか思います。また、高機能、万能の道具であってもそれを操作するのは結局は人間であって、働く人の心身のケアは何事にも増して重要であることを肝に銘じる必要があります。多くの犠牲を無駄にしないためにも。

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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