立秋が過ぎ、セミの声もその勢いがめっきり減り、そろそろ赤トンボの姿を見かけます。
人の世では実にさまざまな出来事が新聞紙上を賑わしていますが、大自然はそんな人の営みに一顧もくれることなく、季節は力強く確実に歩みを進めていきます。今年の夏も終わっていきます。
毎年ベランダでプランターにアサガオ植えてるんですけど、なぜか今年は一向に花をつけず、おかしいなあと思っていたところ昨日ようやく小さな花が2つ咲きました。遅すぎるやろ。確かに種を蒔いたのもちょっと遅かったけど、どうも葉にも勢いがない。肥料が足りなかったのかもしれません。
そんなこんな忙しい日常からの逃避を図るには観劇がよろしい。オペラ、歌舞伎、ミュージカル、それぞれに大好きです。今回は実に有名どころのミュージカル「レ・ミゼラブル」。まだ観てなかったので、再公演の切符買って行ってきました。
実によかった。
レ・ミゼラブル、邦題「あゝ無情」といえばわが国でも有名すぎる大河小説で、私も読んだことがあります。忘れもしない高1の春、どうせ読むならというので文庫本5冊の完訳版買って読みだしたところ、なんとも遅い。展開が。お話がなかなか進まず当時の社会情勢の描写や、ストーリーにおよそ関係ないと思われる著者
ユーゴーの主張するところなどが力強く語られ続けたりで、なにがなんだか分からない。その結果、確か読破したと記憶してますが、あらすじもあやふやのまま今日に至っていました。
一緒に出かけたうちの奥さんの話によると、最近映画がリメイクされてわりと当ったらしい。すでにWOWOWで観たとかで、余裕の様子です。
舞台は、原作とは好対照に実にテンポよく進んでいきます。あまつさえ、テンポよすぎてついていけない。しかもセリフ全部オペラのレチタチーボみたいに歌でやっちゃうもんやから、歌詞を聞きのがすとストーリーを追えない。休憩中にロビーでどっかの観客どうし「わたし映画みてるから分かるけど、知らん人には筋書厳しいんちゃう?」と話しているのを聞きましたが、けだし同感。つまり、観客はストーリーを知っているという前提でつくられた舞台やったわけです。
いつの間にかなぜか市民が蜂起してるし、「ラマルク将軍が死んだ」のひとことで秘密結社らしき集団の雰囲気が唐突に変わっても、何も知らない私には、それ誰よ、だから何なの?ってことになります。記憶によみがえる原作のストーリーを追いかけながら舞台ならではの演出を楽しんでいくこととなりました。
歌舞伎やオペラのときにも書きましたが、観劇の魅力は様式美とともにやっぱり生の迫力で、そこが映画と違うところです。同じなら、映画観た多
くの人がミュージカルにも来たり、リピーターがいるはずがありません。
最後まで観て、なるほど、そいやこんな話やったな~と納得はしたものの、筋書なんてこのさい、どうでもよかった。歌と演出で一気に魅了されました。
はじめから終わりまで暗~いステージで、実に趣向をこらしたセットがこれでもかと登場し、雰囲気を盛り上げていきます。敵役のジャベールが自殺する場面や、バルジャンがマリウスを担いで下水道を延々と進む場面などは、映画かと思うほどの凝った見せ方やったし、市街戦のシーンにしても迫力満点で、舞台芸術はここまでやれるんやど、まいったか、という劇場関係者の鼻息が感じられました。いったいこんな演出、誰が考えるんでしょね。非日常、現実逃避の一夜でした。
それにしても、ポスターにもなった初版挿絵のコゼット、これはひどい、かわいそう。現代なら間違いなく児童福祉法違反かつ児童虐待防止法違反で、里親のテナルディエ夫妻は即刻逮捕です。ところがこいつらがその後も悪行を重ねながら最後まで報いを受けず、それどころかなぜか憎めないキャラで描かれているのは、水戸黄門型の勧善懲悪劇に慣れた私にはなんとも歯がゆい思いではありました。

星や星座の説明は昭和の昔からあまり変わるものではありませんが、映像技術の進歩で臨場感が飛躍的に進んでおり、純粋に星空をレクチャーするのではなくショー的な要素が強まってます。受付で聞いた説明では約40分の上映ということでしたが、映画館とおんなじで開始前にまずいろいろなCMを強制的に見せられる。これが6・7分も続くので実際の上映は30分とちょっとか。お金を取っておきながらこれはないやろ。しかし、まあそれなりに楽しめました。
記念切手は、郵政にしてみれば発行したらしただけすぐに買ってもらえて、郵便料金として使われることがないので対価に見合うサービスを提供する必要がない。いわゆる丸儲けです。プレミアがつくような逸品は別として、ありふれた記念切手はコレクションとして収集家の手元で眠り続けてその価値を大幅に下げ続けています。発行当時10円切手1枚で封書を送れたのに、今では9枚貼らないと送れない。つまり物価換算で10分の1近く価値が下がり、その消えた価値は郵政の丸儲けとして国に吸い上げられてきたのです。
JRといえば、日本最大の企業グループでかつてのどん底国鉄から華麗なる変身を遂げた日本の花形企業であります。役員の方から、その分割民営化から現代にいたる道のりや現状と課題などについて、アウトラインではありますがご説明いただき、興味深くお聞きしました。



仕事人の力が見える瞬間なのです。
今でこそ海外のメーカーの後塵を拝するSONYですが、当時は"RISING SUN 日本"の旗手として世界を席巻していました。エレクトロニクス分野での日本製品の地位は微塵も揺るがず、世界中が競ってMade In Japanを買い求め、その中心にSONYが君臨していました。その後ウォークマンを世に送り音楽の楽しみ方に革命を起こす、いわば革命前夜の時代、ラジカセの全盛期でした。
そんなこんなでたどり着いたのが、栃木県にある「アトリエ4R」という業者さんです。70年代80年代のラジカセを専門に修理しているというニッチなコンセプトのお店で、おそらく日本で唯一ではないでしょうか。事前にメールで状態を伝えたところ見積もりをいただくなど丁寧に相談にのってもらい、お願いすることにしました。たくさん依頼があって修理着手まで3カ月待ちとか。依頼者たち、おそらくは私と同世代でかつて青春時代をともに過ごしてきたラジカセをなんとか蘇生させたいと考えるオヤジたちでしょう。気持ちはよくわかります。