下巻の悲劇

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 昨日、今日と大学入試センター試験が行われています。来年から「大学入学共通テスト」に移行するため、この制度の試験は今年が最後です。幸いにして今日はいいお天気になりました。いろいろと批判もありますが、大学入試はいくつかある人生の関門のひとつであることは歴然とした現実です。受験生の皆さんは悔いの残らないように最大限の力を発揮してほしいと思います。

 さて、前にも書いたことがあるように思いますがわたしは、文庫や新書をみさかいなくホイホイ買ってしまうほうで、出張なんかの際にも時間があれば駅や街の本屋さんに入って、ぶらぶらしてるうちに衝動買いしてしまうことがよくあります。

 先日、新大阪駅で新幹線の待ち時間に書店に入ったところ、まだ読んでないミステリーがあったので、つい手に取ってレジに持ってったところ、店員さんが「下巻でよろしいんですね」と。

 「え、下巻?ちょ、ちょっと待って。」

 本があったところに戻ってみると、上下巻並んで平積みされてた上巻の上に違う本が置きっぱにされてたのです。そいでわたしは1冊完結と勘違いしたと。よくみれば表紙タイトルの下に「下巻」て書いてあったのに見落としてました。

 この際、レジの店員さんのひとことで事なきを得たわけです。

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 思い出すのは、もう30年も前になりますかなあ、シドニィ・シェルダンの超訳シリーズの小説を買ったときのこと、上下巻買うべきところ、間違えて下巻を2冊買ってしまったという事件がありました。間違えたとしても、上巻を2冊ならまだ読み始めることができます。しかし「両方とも下巻」は最悪です。

 「レジの人、言ってよお、普通わかるやろ」と、みずからの不注意を棚に上げて愚痴ってみてもあとの祭りです。レシート持って交換に行く手間と時間を考えたら、最寄りの書店で買い直した方がいいと判断したことを覚えてます。書架には上巻1冊と下巻が2冊、いまだに鎮座しています。

 客が意図とは違う買い物をしようとしている可能性がある場合、売る側は念入りに確認すべきです。ほんの少しの気遣いで顧客満足は高まり、店は後のクレーム対応を避けることができます。電器量販店などではこの点、徹底されてます。

 似た話で先日友人が、ネット通販で2019年版の手帳を買ってしもたと泣き叫んでました。ポチった際の本人の不注意なんで、しかたないっちゃない。けど、今年になってから買ったということで、これはもう、そもそも売ってはいけない商品ではなかったかとも思います。

 ひょっとして勘違い購入を意図して、あえて売れ残りを出品してたのでしょうか。だとしたら悪質。

コンビニ哀歌

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 朝からどんより雨模様です。お正月明けて昨日までフル回転やったんで、今日、明日はどこにも出かけず休養するんで、ちょうどいいです。外出する日に晴れるようにとっておいてください。

 さて、某セブン-イレブンのオーナーが本社から契約解除されて、地位確認の仮処分申請を行うとニュースになってます。

 このオーナー、以前セブン本社の許可なく時短営業を始めたところ、高額な違約金が発生すると告げられたことを公表して社会問題化しました。おりしも多くのコンビニオーナーの過重労働が叫ばれる中、さらに働き方改革の時流に乗ってオーナーの肩を持つ世論が形成されていきました。そして今回、セブンの本社から「客からのクレームが多い」という理由で契約解除されたのです。

 クレームが多い店なんてほかにもあるやろに本社がいきなり契約打ち切ったホントの理由は多分、本社の言うこと聞かずに勝手なことやってるからやろと思います。

 時短営業を求めた件でコンビニオーナーの過重労働がことさらに注目され、当初世間はオーナーに同情的でセブン本社が悪者にされてた感があります。しかし、少し考えてみればセブン社は何ら法律違反していないし、粛々と契約に基づいて事業を進めてきたのです。オーナーは当初から条件について合意の上やったわけで、嫌になったなら自分が退場すれば済むだけの話です。

seven.jpg それを、契約内容に不満があるからといって、それを無視して自分の要求に従うよう相手に迫る今回のオーナーの行動は、法治国家日本の契約社会にあっては無茶な訴えです。

 中央労働委員会は昨年、セブン-イレブン・ジャパンとファミリーマート本部が団体交渉に応じるように求めたオーナーたちの救済申し立てを却下しました。この決定で「オーナーは労働組合法上の労働者に当たらない」としており、労働者側に有利な判断をする傾向が強い労働委員会が、そもそもオーナーは賃金労働者ではなくて事業者だと判断したのです。過重労働の排除が叫ばれる世情に乗ることで、立場の弱い側が無茶な振る舞いをしても許容される、世論も裁判所も自分の見方と勘違いしたのです。おそらく今回の仮処分申請も認められることはないでしょう。

 ただし、今回の件で本社のオーナーに対する要求が厳しすぎるのではないかという疑問が炙り出されたことは確かです。立場が弱いオーナーに対して「いやならやめたら。代わりはいくらでもいる」という姿勢に批判が集まったことは、セブン社のみならずコンビニ各社としても教訓としてほしいところです。

 フランチャイズ契約は、本部にロイヤリティーを納めなければなりません。収益の何パーセント、というところが多いみたいです。これはなかなか厳しい。しかし、手っ取り早く店舗のオーナーになりたい起業家にとっては便利な制度です。有名ブランドを自由に名乗れて経営のノウハウも指導して貰える。宣伝費はタダ。仕入先の開発、確保も不要。アルバイト店員の調達さえうまくいけば、あとは売り上げが伸びれば伸びただけ収入アップです。誰だってやってみたくなりますよ。

 コンビニやカフェ、ハンバーガーショップ、クリーニング店、不動産屋、学習塾など、多くの商店等がフランチャイズ方式で事業を展開しています。こんな仕組みを知らなかった子供の頃は、単に大きなお店が次々と支店を出しているものと思ってました。

 フランチャイズ界は「5年後生存率70%」と言われてるそうです。そいや、こないだまであったコンビニが突然コイン駐車場に、なんてこともよくあります。最近ではわたしのような素人目にも「こんな場所でやってけるんかいな」と思ってたら、案の上しばらくたって無くなってたことも何度かありました。

 一国一城の主になることは魅力的ではありますが、好事魔多し。起業は大胆かつ繊細な計画のもとに行い、なお敏感な嗅覚と地道な努力が必要です。

 結論、わたしには無理です(笑)。

ノーサイド

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 あけましておめでとうございます。

 さあ、令和2年のスタート。今年はなんといっても東京オリンピックイヤーです。1964年、前回の東京五輪が高度経済成長の象徴となったように、今回の大会もぜひとも日本再浮上のきっかけとなることを願ってやみません。かつて世界中を席巻したライジング・サン日本よふたたびの思いが募ります。

 ところが、出鼻をくじくように今年はカルロス・ゴーンのトンズラ劇から始まってしまいました。まったく、入管も検察もいったい何をやっているのか。スパイ天国といわれて久しい日本ですが、これではさらに世界中からなめられてしまいます。しっかりと落とし前つけてほしいもんです。

 そんな中、お正月恒例全国高校ラグビー大会の熱戦が花園ラグビー場で続いています。わたしも年末から欠かさず観戦に出かけています。こちらはゴーンの恥知らずでうす汚い振る舞いとは対極をなす、実に爽やかな青春賛歌でもって一戦一戦感動のドラマが生まれています。大阪勢3校のうち2校が姿を消しましたが、常翔学園いよいよ明日は準決勝、ここまできたからには頂点を極めてほしいものです。

 準決勝対戦相手は、ふるさと奈良県代表の御所実業高校。強豪です。かつてラグビーの奈良県代表といえば天理高校の独壇場でした。6回も全国制覇しています。かのユーミンの名曲"ノーサイド"は1984年、花園での天理高校対大分舞鶴高校の決勝戦をモチーフにして誕生したことは有名な話です。試合終了直前に大分舞鶴がトライを決め2点差にしたものの、コンバージョンキックがはずれて同点両校優勝を逃しました。伝説の名勝負として今に語りつがれてます。その天理高校を凌駕し、近年は御所実業高校が名監督の指導により頭角を現し全国的な強豪に成長したのです。20190104.jpg

 この「ノーサイド」の精神は昨年のラグビーワールドカップで日本に大きく浸透したのではないかと思います。ラグビーの競技場では野球やサッカーのようにサポーター応援席の区分がありません。どちらのチームの選手に対しても等しく健闘を称え、試合終了時には一つになるという、他の競技にはないラグビーならではの至高のスポーツマンシップです。高校ラグビーも学校の課外活動であるからには教育の一環なんやから、この際ノーサイド精神をリスペクトし、いっそ応援団も入り乱れて観戦したらどうでしょ。ムリか。

 熱戦が期待されますが、わたしは新春互例会に参加するため明日日曜日から仕事はじめとなり、残念ながら観戦できません。きっと試合が行われている間は気が気でなく、仕事はうわの空となることでしょう。

 そんなこんな、ばたばたと始まった今年ではありますが、皆様、どうか今年もよろしくお願いをいたします。

年の瀬に思うこと

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 年の瀬を迎え、今年最後のブログ更新です。

 一年過ぎ去るのが早い。それも毎年毎年早くなっていく。この分だとあと10年もすると1年がひと月程度で終わってしまうのでは、などと錯乱気味の年末です。そもそも「瀬」とは川や海の水が急流となって流れているところという意味で、年末は一年でもっとも慌ただしく、時間が早く過ぎ去る時期だから年の瀬と呼ぶようになったとか。分かる分かる。

 今年は公私ともいつになく忙しく、とうとう恒例の第九の演奏会にも行けずに年を越すことになりました。

P1200161.jpg 令和改元の歴史的慶事があった今年いちねん振り返ってみると、ラグビーワールドカップが盛り上がったのが一番の明るい話題でしょうね。残念ながらわたしは直接の観戦は叶いませんでしたが、日本代表の予想以上の健闘に国民が勇気をもらったことは、来年の東京オリンピックにも大きなはずみになったと思います。ちなみに、東京オリンピックの観戦チケット、二次抽選も全滅でした、トホホ。

 個人的には、ひとまず大過なく過ごした年ではありました。しかし、師走に入って突然親しい友人の一人が亡くなり、悲しみに浸るといったこともありました。肝心の仕事に関しては、大きな成果は残せなかったものの、無難に過ぎ去った年と言えます。いつもながら、多くの方々のおかげであったなあとしみじみ思うのです。

 さて、今、めずらしく時代小説を読んでるのですが、登場人物のひとりの隠居した老人、お殿様から「じい」と呼ばれている侍の年齢がなんと五十代後半という設定です。わたしが江戸時代に生きてたなら、すでに老人で、隠居した爺さんということになります。「齢五十路に至り人生の終い支度を調えるべき...」なんてくだりまであります。

 調べてみると、日本人の平均寿命は2018年で男性81.25歳、女性は87.32歳。過去最高を更新したそうです。日本人は昔からこんなに長生きやったのかというとさにあらず、平均寿命が50歳を超えたのが戦後まもなくで、ついこのあいだ、なんと1952年まで50歳代だったのです。江戸時代はずっと30歳代やったとか。びっくり。

 もっともこれは、新生児の死亡が多かったことが影響しており、成人した人の多くが30歳前後で亡くなっていたというわけではありません。それでも一般的に人々の寿命は今よりずっと短かくて、長生きするお年寄りは少なかったことがうかがえます。50代で隠居もさもありなん。

 歴史に名を遺す偉人の多くが10代、20代で大きな仕事を成してます。それらと自分を比べると、いかに馬齢を重ねてきたかという思いに苛まれます。近年、年越しという節目のイベントに際して特に感じます。

 もとより、そんなに大したことができるとは心得てはいませんが、仕事でも私生活でも、限られた力量の範囲で精いっぱいやってはいきたい。

 そのためには、努力すること、最大限の力を尽くすことはもちろん前提です。その上で、自分の力量などたかが知れているのだから、他人の力なしでは何も成しえないことを知ること。だから人と人との絆を信じ、どんな場合でも感謝を忘れず誠意をもって人と接すること。来年も、こんなことを考えながら事に当たっていきたいと思ってます。

 来る年2020年はオリンピックイヤーです。4年に一度の世紀のイベントが日本で行われます。国民全体が元気を得ることで今年以上に盛り上がることを期待してもバチは当たらないでしょう。わが国は少子化が進み、将来の持続可能な発展には必ずしも楽観を許さない現実があります。そんな中でも日本と日本国民は、国民相互の絆を武器ととして力強く邁進していくのです。

 今年一年ブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。来る年令和2年が、皆さまにとってさらに良い年となりますようお祈りいたします。

ひとり多い

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 今年もあと10日。えらいこっちゃ、年賀状書いてない...

 それはそれとして、今日は最近読んだ本のことを少し。

 綾辻行人の「Another

 「今ごろかいっ!」という突っ込みがいくつか聞こえてきましたが、まあ待ってください。ちょっと言い訳がありまして。

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 前にも確か書いたことがあるような気がしますが、わたし読書がわりと好きで、常に何か読んでいたいほうなので、おもしろそうと思った本は新刊でも古書でもとりあえず買っておくことにしてます。

 本に限らず、買い物は一期一会。「街なかを一回りして帰りに買おう」をやってしまうと、忘れてしまったり、売り切れてしまったり、また帰りはそのお店を通らなかったりで結局買えず後悔することが、長い人生で多々ありました。何事でも「やらずに後悔するよりやって後悔せよ」は、人生を面白くする基本です。で、こころを入れ替えて、欲しいと思ったらその瞬間のインスピレーションを大切にしてすぐに買うことにしてます。買って後悔したことは、買わずに後悔したことよりも少なかったように思います。

 するとどうなるか。そやってどんどん衝動買いするんで、買ったきり読んでない本の在庫が増えていきます。テレビの録画が溜まっていくことはなんとなく憂鬱です。しかし不思議なことに、読んでない本が増えることはなぜか安心感があって幸せなのです。

 「Another」もそういう事情で読まずに置いてました。これが言い訳その一。

 その二としまして、最近物忘れがひどくなっており、読んだ本の内容をあまり覚えていません。読んだことは覚えていても「はて、どんなストーリーやったかな」ということが多い。ひどい場合は読んだことすら忘れて同じ本をまた買って読み始めて思い出したなんてこともありました。つまり「Another」もすでに読み終えたつもりになっていたわけです。先週、書架の前でふと目につき「えっと、どんな話やったかな」と思い出せない。有名な作品なんで、さすがに忘れるはずはない。結論「買ったまま、まだ読んでない」ことが判明したのでした。

 通勤電車3日間で読み終えました。以下感想を記しますので、まだ読んでおられない方はご注意ください。

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 綾辻行人といえば、いわずと知れた本格推理の重鎮、「館」シリーズが有名です。十角館の殺人、迷路館の殺人、人形館の殺人、時計館の殺人、黒猫館の殺人...。ほぼ読みました。中でも最初にハードカバーで読んだということもあって「霧越邸殺人事件」がいちばん印象に残ってます。

 ちなみに、これらのいわゆる吹雪の山荘もの(クローズドサークル)は、いまやミステリーの王道ですよね。古くはアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」「オリエント急行殺人事件」から、最近では東野圭吾まで。犯人はこの中にいる!果たしてどんなトリックが?どんなどんでん返しが?作者と読者のガチンコ真剣勝負なんて言われますが、勝てたためしが無いし素直に雰囲気を味わうだけでも実に楽しい。

 ちょっと話が逸れました。「Another」です。これは中学校舞台の青春ミステリーです。ちょっとホラーの要素が強い。スプラッタ気味のところもあります。

 「ひとり多い」系です。これはわたしが勝手にジャンル名をつけました。萩尾望都の「11人いる!」に通じるものですが、「Another」はもっと怖い。どっちかというと、ざしきわらし。怪談で何が怖いって、幽霊や妖怪なんかより生身の人間がいちばん怖い。中でも人数が合わない話は究極の不気味さという点でとどめをさします。

 いるはずのないもうひとり(Another)の謎、不可思議と秘密と悲劇とが交錯しつつ徐々に解き明かされていき、映画化したら「映え」そうな大団円へと突入していきます。

 重要な叙述トリックがラストで炸裂しますが、わたしは、これはちょっとどうかなあと思いました。また、キャストが秘密を話しだしそうな場面でわざとらしく邪魔が入るなど、ちょっと漫画チックなところがいくつかあって、これもあまり好きではない。でも、全体の雰囲気はよくて映画の原作を読んだと思えば納得の作品でした。オススメできます。

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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