CDラジカセというガジェットがかつてのポップカルチャーとして普及しておりました。その後音楽の楽しみ方にデジタル技術が浸透するにつれて「ラジカセ」から「カセ」が消えて、今ではCDラジオと呼ばれてるみたいです。
中学生時代に初めて買ったラジカセのことはかつて詳しく書きました。それとは別に最近まで大きなCDラジカセ1台持ってまして、これももう四半世紀以上前に買った当時トレンドやったでっかいやつです。まあ、かさ張ること。カセット部分は壊れて動かなくなっており、もっぱらCDプレーヤーとして使ってました。ベッドのそばに置いて寝る前に落語やBGMを聴いてたんです。そして、先ごろ壊れました。
御寿命でございます。長年の経験からしてこの種のギアは壊れるとしたらメカニック部分で、電子制御関係が壊れることはほぼありません。このCDラジカセもしかりで、テープの駆動部分が動かなくなった後もCDの再生は支障なかったのです。ところがそれも限界があったようで、再生が不安定になり、どうやらディスクの情報をまともに読めなくなったようです。完全にアウトということでお役御免となりました。長い間ご苦労様。
で、早速「おやすみミュージック」用の後継機を買うことになったわけですが、だいぶ前にCDオーディオを買った際と同じで、CDラジオにしても機能の進歩はまさに隔世の感があります。まず、再生するデータの入れ物がUSBだのSDカードだの、つまりはより小さくて扱いやすいデジタルメディアへと変貌を遂げています。音楽の販売方法がCD屋さんからダウンロードへと移行して久しいわけで、再生機器もそれに対応してきたわけです。
例によってネットでいろいろ勉強してからヨドバシの通販で買ったのが写真のSONYです。CD、USB、SDカードから再生できます。意外なことにカセットテープを再生できるいわゆるラジカセの製品もまだたくさんあったのですが、悩んだ末にこの際カセットテープとは決別しました。いまだ山のようにとってあるカセット、近年そのほとんど聴くこともなくなってるんで、もういいかと。もし、何らかの事情で必要となった場合はCDカセットデッキの出番となります。
試しに、ベッドの枕元に50枚以上置いてあった枝雀さんのCDをパソコンでmicroSDカードにダビングすると、山のようにかさばっていたCDが小指の爪ほどのカード1枚にまるっと収まってしまいました。技術革新の進歩をしみじみ思ったしだいです。
さて、その後しばらくこの新参のギアでもってクリアな音楽や落語など楽しんでいたところ、ふと気がつきました。
「この機械、なんだか温ったかい」
蓋開けてCDを載せる部分に触れてみると、電源入れてないのにほのかに熱をもっています。電源コード抜くと冷めます。普通電化製品はどんな機械でも使用時には発熱します。しかしひとたび電源スイッチを切ったら完全に冷えるはずで、温かいままということは、どこかの部品に不適正な通電があることの証です。これはおかしい。ていうか怖い。いつか煙か火を噴くんやないかと思うと安心して使ってられない。ましてやベッドのそば、頭のすぐ隣に置いて眠りながら使ってるんで、突然発火すると命にかかわる事態です。
すぐにSONYにメールして状況を説明したところ「とりあえず預ります」ということになり、配送の人にとりに来てもらったのが先々週の日曜日。でその週の金曜日に連絡があり「特に異常ありませんが。」 ???
「そんなはずないす。そうやとしたら、うちの家の電気関係がおかしいか輸送中の衝撃で治ったことになるやん。もっとしっかりチェックしてください」で、先週月曜日に再び連絡もらって「やはり指摘の症状は確認できません。今回は一応交換させてもらいますので、新しいのんでご確認ください」とのこと。
新品の同じ機械が送られてきました。使ってみるとはじめのんとは違って熱くなったりしません。新品交換という速やかな対応には納得しつつも、んじゃ始めのんは果たして故障してたのか、はたまたわたしの勘違いやったのかという点は永遠に謎として残りました。ま...いっか。