図書館戦争

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 先週の朝日新聞、文科省が内閣府の依頼を受けて全国の公立学校の図書館に対して、北鮮による拉致問題関連の本を増やすよう依頼したことに難癖をつけています。社説ではなく社会面の記事として出してるあたり、ちょっと強気です。20221105_034202929_iOS.jpg

 拉致問題の解決に向けて政府が一層の努力を続けなければならないことは当然であり、その一環として被害者奪還に向けての世論喚起を図るために、北鮮のわが国民に対する非人道的行為を学校においても広く周知していくこともまた当然です。政府の対応は何ら間違っていません。

 これに対して学校図書館関係者は「図書館の独立」という概念を掲げ、国が図書館の仕事に口を出すなと抵抗し、似非リベラルの朝日がその尻馬に乗って騒いでいるという構図です。

 図書館協会なる団体がかつて「図書館の自由に関する宣言」という声明を発表してまして、先年「図書館戦争」というラノベが評判となり、アニメ化、実写映画化までされたことでこの宣言が注目されました。ひとことでいえば、戦争の反省を踏まえて、図書館という施設は国民の知る権利を守り国民に対する思想善導や検閲に反対する、という内容です。謳ってる理念そのものについてはなるほどそうかもねって思うけど、この宣言に基づいて国が図書館の選書に口出しすることはけしからんと言われると、ちょっと待ってよってなります。

 だって図書館の自由なんていうけど学問の自由や言論の自由のように憲法で保障されてるわけではなくて、この宣言というのも別に法令でもなんでもないんです。自分たちの都合がいいように定めて発表しただけで、社会一般の国民の思想、行動を規制する規範的な意味はありません。なのにそれを盾にして図書館の選書(どんな本を買って利用者に提供するかを決める仕事)に口を出すなってのはどうよと思うわけです。図書館の司書様はそんなに偉いのでしょうか。図書館は一般人がおいそれと語ることができない聖域なんでしょか。

library.jpg 選書には担当者の思想や信条が介在したらあきません。職員とてオウムや統一教会の信者もいるかも知れないし、左右問わず過激な思想の持主がいてもおかしくない。そんな連中が偏った内容の書籍ばっかり書架に並べたろと思えばできるんやけど、それはやっちゃいけないわけです。選書ってのは、自分が読ませたい本を買うことではなくて、利用者の意向を酌んで図書館が買う本をバランスよく取捨選択する仕事です。そのためには広く希望を聴くことが必要なんであって、政府からの要望に関しても、それが今回のように適正妥当なものであれば門前払いするのはおかしいのです。

 公立学校の図書館は教育のための施設です。文科省の指導、監督下にあるのであって、無制限の自由、得手勝手が許されているわけではありません。拉致問題で北鮮に対抗するために、教育機関においても北の異常さと邪悪さについて啓蒙し、防衛維持のための指導を続けていくことは国の大切な仕事なのです。

 半島の出先機関ともいわれてる朝日新聞にしてみれば、今回の政府の通知に対しては何らかの抵抗をすべしということで記事にしたのでしょう。しかし、またぞろ一方的に政府の仕事を批判するだけの論調で何ともバカ丸出しです。中立公正な報道機関として、識者のコメントを載せるのであれば反対の立場の意見も併記してしかるべきですが、例によってそんなことはしてません。ダメだこりゃ。

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