ふーん...

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 「宇宙際タイヒミューラー理論(IUT理論)」というそうです。Wikipediaによると「数論におけるさまざまな予想、特にABC予想を解く要件の考察により、遠アーベル幾何などを拡大した圏の宇宙際 (IU) 幾何を構想した数学理論である」そうです。

 ふんふんなるほど、と理解できる人がどれほどいるでしょうか。しかし、その筋の人が執筆してwikiに載ってるということは、この文章は多分正しくて「ふんふん」と役に立つ人もいるんでしょね。

 突然何の話かってことですけど、先週新聞に、数学の難問「フェルマーの最終定理」に関する記事が載ってたのです。

suugaku.jpg この定理は、数学の世界でたくさんある難問のひとつで長らく解決できていなかったところ、今から25,6年前にワイルズという学者さんが証明したと世界中で大きな話題になり、今ではワイルズの定理とかフェルマー・ワイルズの定理なんて言われてるそうです。「360年に渡る歴史に決着を付けた」などとNHKが特集してたことを、わたしも覚えてます。

 定理(予想)自体は簡単明瞭で、

 「3 以上の自然数 n について、(xのn乗)+(yのn乗)= (zのn乗) となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない」これだけです。

 意味するところは私にも分かります。n=2のときは中学校で習う「ピタゴラスの定理」で(x, y, z) は無数に存在します。しかし、n=3,n=4,...と大きくなると、この式を満たす(x, y, z)は全く無いんやと。

 結論が明確に予想されてて、なんとなく簡単にさくっと証明できそうなもんですけど、なんとこれがゲロ難しくて、人類の叡智をもってしても達成するのに350年以上かかったというから、数学の世界はまさに常人には想像つかない奥深さがあります。

 んで先週の記事は、ある日本人研究者がこのフェルマーの定理をワイルズさんのやり方と違う方法で証明したと。それが冒頭のIUT理論というわけです。それもそのIUT理論の方を研究してたところ、その過程で「フェルマー...」もいわばおまけで証明できたというからなおすごい。いったいIUT理論てなにもんやねって話です。wikiはムズすぎるけど、記事によると「足し算やかけ算をする世界(=宇宙)を縦横無尽につなげ(=際)、数を自在に行き来させるという斬新なアイデア」と、理解できる日本語で書いてくれてます。それでも「ふーん」ですわ。

 さらに記事は「IUT理論はあまりに長大で難しく、理解者は世界で10人ほどしかいない」とも書いてます。つまり読者はこの記事を読んで「なるほど」と納得する必要はなく、「なんやよう分からんけどすごいらしい」で許されるわけです。よかった。

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