維新恐るべし

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 総選挙が終わりました。予想どおり自民党が絶対安定多数を確保し、与党の圧勝に終わりました。自民の議席は減ったけど同じだけ立民も減らし共闘した共産党も減らしてて、野党躍進は夢と消えました。目先の選挙のことだけ考えて理念も政策も放り出し、なりふり構わず共闘した結果が「共闘ならぬ共倒」となり、立民の枝野代表が引責辞任することになりました。そもそも枝野さんが作った政党なのに、辞めちゃってこの先どうなるんでしょね。投票日間近のテレビや新聞では、自民党が大幅に減らして立憲民主党が躍進するッ!なんて予想が多かったけどまるで外れました。こんな予想を公共の電波で流すことは、希望的観測を通り越して偏向報道以外のなにものでもありません。マスコミもまた、言ったことに責任をとるべきです。

 んで、自民も立民も減らした票はどこに行ったかというと、日本維新の会です。改選前の4倍近い大躍進を遂げ、与野党に対峙する第3軸の地位を決定付けました。

 大阪で強いのは分かってましたが、まさかこれほどとは。なんと、府下19の選挙区のうち候補を立てたところで全勝、立てなかったところでかろうじて公明党が議席を守り、自民党は全滅です。なんということでしょう。

 大阪第10区、立憲民主党の顔ともいえる辻本清美氏も維新の新人に敗れました。選挙期間中調子こいて「維新なんてローカル政党、眼中にない」とうそぶいてた前科一犯議員に対する強烈なカウンターパンチです。辻本は滑り止めの比例区でも復活できず完全に落選したことで、ネット上では全国から高槻市民に対する賞賛の嵐が湧いています。ishin.jpg

 小選挙区の当選者を点で示した地図みると、大阪府だけそっくり色が違います。局地的に極めて強い政党が存在するという、日本の近代史上経験したことがない事態となっています。かねて沖縄では左翼政党が比較的強い傾向があります。言うまでもなく戦争体験と戦後から現代に至る米軍基地に反対する県民性の表れで、これは分からなくもありません。しかし、大阪での自民党の衰退はまるで意味が違います。

 なぜに維新はこれほど強かったのか。自民党の歴史に通奏低音のようにつきまとう政治とカネの問題や、スキャンダルを数にものを言わせて押さえ込む強権政治に対して、「自民党もういいよ」という空気は全国どこにでもあります。かつてはそれが爆発的な力となって民主党への政権交代が実現しました。つまり反自民の「受け皿」があったのです。マボロシでしたけど。

 その民主党、実は党首はじめ執行部全員バカばっかりやったことが国民にバレてあえなく自滅しました。今や多くの日本人は、「悪夢の」と聞けば「民主党政権」と続けます。近代日本の黒歴史として国民の心にトラウマを植え付けたことは許されざる大罪です。

 それが近年、大阪府民には民主党のような不良品ではないまともな「受け皿」として大阪維新の会が機能してきました。基本政策である「都構想」に真摯に取り組んできたことも信頼を得る一助となりました。そして日本維新の会として国政への進出を果たし「これはホンマモンやで」と、さらに府民の大きな期待を担える存在へと成長したのです。悪徳自民を懲らしめるヒーローの誕生です。大阪の自民党は完膚なきまでに叩きのめされました。自民党、民主党両政権に対する強烈なアンチテーゼと言えるでしょう。

 今後衆議院においてキャスティングボードを握ることで、「立憲共産党」を凌駕し第3軸政党として存在感を増していくことでしょう。来年の参議院選挙では、その傾向がはっきりするのではないでしょうか。

 大事なのはこれからです。維新が単なるブームに乗った地方政党に過ぎず結局は民主党の轍を踏むのか、真に自公政権に対抗できる勢力として日本を導いていく存在へと発展できるのか。躍進とともに大きな責任をしょい込んだと言えます。大いに期待したいと思います。

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