軽石のひょうたん島

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 漂う金木犀の香りに深まりゆく秋の気配をしみじみ感じる、今日は衆議院議員選挙の投票日です。俗に「総選挙」といいます。なぜ衆議院選挙だけそう呼ぶかということについて、参議院には解散が無く6年の任期ごとに半分ずつ選挙するのに対して衆議院は解散したときと任期満了時に全員一斉に入れ替えるからともいわれてますが、どうやらはっきりした根拠は無くて単なる慣例らしいです。AKB48の例のやつも、いちおうシングル歌うメンバー全員を投票で決めるから、総選挙で合ってます。

 私は先週期日前投票済ませてるんで、今日は投票には行きません。期日前投票は本来、仕事や旅行の予定など事情があって投票日に行けない人のための制度です。だから、投票日に投票できない理由を宣誓書に示して提出することが義務付けられてます。私みたいに「用事は早く済ませたいから」とか「出かけるついでがあったから」なんて理由では、ほんとは認められないはずなんです。いっそ「投票日」なんてやめて「投票期間」にして、告示日以降はいつでも投票できるように法律を改正したらいいのに、といつも思うのです。その方が投票率はるかに上がるはずです。てか、選管が本気で投票率上げたい思てるんなら、もうとっくにネット投票が可能になってるはずです。つまり、率が上がったら困る勢力がいて、何らかのバイアスが働いているということでしょう。

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 さて、そんな選挙ウィークの先週のニュース、小笠原諸島の海底火山が噴火し、噴出した軽石が沖縄から奄美にかけて漂着し始めたそうです。約2カ月かけて1,000km以上を旅してたどり着いたとか。往々にして大自然では人知を超えたことが起こりがちですが、今回もそうです。

 軽石、水に浮くから始末が悪い。波に乗ってどこまでも広がっていきます。ものすごい量です。これほど大量の軽石があれば、いったいどれだけのカカトを削れるやろか、なんて呑気なことを言っててはいけない。港は軽石で埋め尽くされ、養殖の魚がたくさん死んでしもたらしい。降って湧いた災難、いや噴火で湧いた災難に、関係者のご苦労は図り知れません。ニュース映像では桟橋からユンボで繰り返し掬い上げてたけど、これではいつまでたっても終わりません。海自にお願いして駆逐艦か掃海艇でネットを引っ張るとか、なんかもっと根本的な方法を考えんといかんでしょう。

 さらに、漂着した軽石をすべて回収できたとして、それどうすんでしょうね。なんせ水に浮いちゃうんで埋め立て地にも捨てにくいし、園芸の鹿沼土にするにしてもちょっと大量すぎるんではと思います。hyokkori.jpg

 こどもの頃のNHK「ひょっこりひょうたん島」を思い出しました。1964年から5年間、平日夕方に15分のシャクで放送された人形劇です。放送コンテンツの絶対量が少なかった時代とはいえ、1,200回以上続いたといいますから大変な人気番組でした。水に浮くひょうたん島は世界中をどんぶらこと移動し、果てしない旅を続けます。ハカセ、ドン・ガバチョ、マシンガン・ダンディ、「みなさーん」のサンデー先生、海賊のトラヒゲ。まあ懐かしいこと。

 近年になって「実はひょうたん島は死後の世界のお話で、登場人物もみな成仏できてない死者たちである」という話がまことしやかに伝わりましたが、これはどうやら都市伝説のたぐいやったみたいです。

 今噴き出してる軽石がさらに際限なく出続けてひょうたん島のような小さい島となり、軽石の風化が進み鳥がタネを運び植物が生え土となり、さらに動物が漂着しはじめたらこれはもう立派な無人島、領土です。先月のエントリーで書いたシーランド公国ではないですが、最初にたどり着いた人が独立を宣言したら、世界中を漂流する小さな国家となるかも知れません。リアルひょうたん島の誕生です。今日の総選挙で一票を投じても日本社会が変わらないことに意気消沈の方々は、新国家樹立の望みを託し小笠原へと出発するのがいいのではないでしょうか。知らんけど。

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