魔笛はコロコロ

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 今日もいいお天気です。この週末特に予定も無かったので、昨日散歩がてら総選挙の期日前投票を済ませてきました。

20211024_004010927_iOS.jpg 投票済証というのんを貰ってきました。貰ったといっても投票所の出口に置いてあってご自由にどうぞ状態やったんですけど、これ何かに使えるんやろか。裏はハガキになってます。来週日曜日は投票日です。首相が交代し突っ込みどころが無くなった野党は徒手空拳で選挙に臨むこととなり、自公政権の優位は変わらないと思います。岸田さん、今ごろはもう選挙後の特別国会から組閣に向けて考えを巡らせていることでしょう。

 さて、先週伝わった訃報、現代を代表する世界最高峰のソプラノ歌手のエディタ・グルベローヴァ氏が亡くなったそうです。親日家で毎年日本公演してたそうですが、わたしはとうとう行けずじまいでした。

 コロラトゥーラ・ソプラノという、高音域で華やかに装飾された旋律を技巧的に奏でる歌唱法です。それこそコロコロと転がすように声を操り、まるで楽器を演奏するように歌う、およそ人間業とは思えない超絶技巧です。人の持てるいろいろな能力は、知的なものでもフィジカルなものでも、まあ極めるととんでもない領域に達します。いわゆるプロフェッショナルです。野球で時速160キロ以上の豪速球を投げる人もいれば、若干19歳で将棋の4タイトルを独占する人もいます。ソプラノ歌手もそんな、神から特別な才能を与えられた存在と言えます。20211023_023224154_iOS.jpg

 代表的かつ超有名なコロラトゥーラ・ソプラノの演目として、モーツァルトの歌劇「魔笛」の夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」があります。グルヴェローバも、1970年ウィーン国立歌劇場でこの夜の女王役に抜てきされたことでプロとして本格的に活動を開始し、その後世界的な名声を獲得していったとのことです。

 私が初めてこのアリアを聴いたのは、また例によって高校時代の音楽の授業でした。多感な時期にはこの世の森羅万象に初めて触れていろいろと影響を受けるもんですが、まあ「初」夜の女王の衝撃たるや凄まじく、超高音域で正確に音程を維持し楽譜通りに再現するその技術は、声というよりはなんか楽器の音みたいやなと思ったことを今も覚えています。こんな歌を作るなんてモーツァルトもたいがい無茶なことを演者に求めたわけですが、それを要求どおり歌いきる歌手も実際すごいもんやと思うわけです。

 20211023_023730740_iOS.jpgLPレコードはその後すぐ、まだ高校時代に買ったものと記憶してます。「魔笛」全曲盤は高くて買えず、とりあえずのお手軽な抜粋版で、若い頃から繰り返しよく聴いた盤のひとつです。夜の女王の役はグルヴェローバではありませんが、このカール・ベーム版の魔笛は今でも名盤と評価されているそうです。

 グルベローヴァのCDも持ってました。いつ買ったか覚えてないということは、最近になって大人買いしたうちのひとつと思われます。オペラアリア集でタイトルがズバリ「Queen of Coloratura」1曲目に夜の女王のアリアが収録されてます。やはり「コロラトゥーラといえばグルベローヴァ」と世界中で認知されていたのです。久しぶりに聴いてみると、やっぱりすごいの一言です。

 モーツァルトの楽曲同様に、名演も永遠に人類の財産となるのです。ご冥福をお祈りいたします。

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katsuhiko

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