懐かしの社員旅行

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 突然涼しくなりました。夏が去っていきます。

 毎年地蔵盆の時期になると「この世の夏」を謳歌してきたセミの大合唱も影をひそめます。昨日マンションの廊下でこときれそうなアブラゼミが1匹ジジジ~と鳴きながらもがいてました。なるほどこれが「セミファイナル」かって、やかましいわ。

 さて、前回のエントリーでうちの職場のいわゆる社員旅行が今年は台風で中止になった旨を少し書きました。このことをもう少し。

bus.jpg 私が就職した昭和の頃、うちの職場でも社員旅行はやっておりまして、温泉地をはじめとする観光地に大挙して出かけてたもんです。旅先での夜の宴会が旅行のメインイベントで、参加者全員がお揃いの浴衣で大広間に集合し、上座舞台前にトップを中心とした重役連中がズラッと並んでみんなでお酌をして回り、みなさん出来上がった頃にゲームでさらに盛り上がると。今考えると実にコテコテの社員旅行ではありました。

 それがいつの頃からか、旅行先は温泉地から中国、韓国や東南アジア、オセアニアなど海外に拡がり、参加者の意向を汲んで現地での宴会は立食のパーティーになり、旅先での楽しみ方も単に観光だけではなく、ゴルフ、テニス、現地でのさまざまなアトラクションその他いろんなコースを自由に選択できるバラエティに富んだものとなり、それなりに皆が楽しんでおりました。しかぁし、やはり世の風潮には抗えず、とうとう中止することとなったのが今から20年も昔のことでした。

 ある調査によると、社員旅行を実施する会社は、前世紀の終わりには90%に迫っていましたが、現在では50%を下回っているそうです。半分以上の企業が社員旅行やってません。減った理由はやっぱり、仕事とプライベートをはっきりと分けたい人が増えたということでしょう。enkai.jpg

 社員にとっては会社が費用を面倒みてくれて割安で旅行できるし、普段は話もできない上役との顔つなぎもできれば、先々なにかと得なことがあるかも、会社にしてみれば社員どおしのコミュニケーションが促進されて職場の雰囲気向上に役立つし、費用を負担しても福利厚生費で落とせるし、なんてごちゃごちゃ思惑がからんで盛況やったわけです。昭和の昔にはそれこそ大型バスが列を成して観光地に突撃していったもんでした。

 ところが昨今、ワークライフ・バランスだの、娯楽の多様化だの、日本型終身雇用体系の瓦解などの要因が重なり、特に若い社員のあいだで「仕事を離れて休日にまで上司と一緒なんて、ちょっとかんべんしてよ」という意識が蔓延し、社員旅行はその存在意義がどんどん薄れて、あえなく衰退の一途をたどっているわけです。

 その後うちの職場では、20年前のあの興奮を再びということでなんと2年前に復活しました。そしてこの調子で続けていこうと思った矢先、昨年、そして今年と続けて台風によりあえなく中止となってしまったのです。げに恐ろしきは自然の猛威というわけです。これは神様が「やっぱり、もうやめといたら」と言っているのかも。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

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