お盆に思う甲子園のこと

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 毎朝続いていたセミのギャン鳴きがその勢いを失い、代わりに夜半の虫の声が大きくなってきました。日本中が歴史に残る猛暑に席巻された今年の夏も、ようやく終わりに向かおうとしています。酷暑が続いていた頃はこのまま夏が永遠に続くのではとも思われましたが、いったい誰がどこで調節しているのでしょうか、衆愚の心配をよそに季節はやはりきちんと巡っていくのです。

 今日はいいお天気と涼しさに誘われて、仕事のついでにお盆でガラガラの状態続く水都大阪の都心に出て、八軒家の浜でくつろぎつつブログを更新しています。川沿いのテラスを吹き抜ける風は、すでにして秋の気配を運んでいます。hachikennya.jpg

 ここはその昔、大阪と京都間の淀川を行き来していた三十石船の港として栄えたところで、今でも水上バスの発着場があります。流れに沿って多くの店が軒を並べており、観光客も多い人気スポットです。

 今年のお盆の休暇は週末に挟まれるかたちで例年よりじゃっかん長くなりました。いつもより長いお休みも終わりが近づき、日常が戻ってきます。振り返ればやっぱりいつもながらの夏休みでしたが、今年は特に甲子園での高校野球が例年より目についた、というか鼻についた感じがします。

 まだ大会は終わってませんが、わが大阪府代表の大阪桐蔭高校がおそらくは優勝するでしょう。うちの奥さんをして「タイガースと入れ替え戦やったらええねん」と言わしめるその圧倒的な強さは、まさに次元が違う感じがします。しかし、どうも面白くない。なぜか。

 まず、主催の朝日新聞が騒ぎ過ぎる。100回目の記念大会というお祭り要素は分かるにしても、朝刊、夕刊あまりにも高校野球関連の記事が多過ぎる。多少でも関係ある話題ならなんでもかんでもひろってしまう。優勝旗を作った人がどうの、往年の球児の今がどうの、出場校の応援団だけでなく球児が常連の食堂の大将や、近所のおじさんの話題がどうの、はては球児の将来の夢や同級生の評判まで。果たして全国紙が紙面を割いて報道する価値が本当にあるのかと思わせるくだらない記事がてんこ盛りです。当然、それ以外の本来報じられるべきニュースは限られた紙面から追いやられるわけです。期間中朝日は、新聞ではなく高校野球の専門紙に成り果てました。ものごとには限度がある、あまりにもひどい。金返せと言いたい。koshien.jpg

 また、高校野球大会自体もこれでいいのかとも思います。大阪桐蔭、わが大阪府代表と書きましたが、これが怪しい。確かに学校は大阪府にありますが、野球部員はセレクションで全国から集めてきた生徒が多い。大阪などはまだヂモティーが多いけど、地方の強豪校などほぼ全員が外人部隊という有様で、本当に各都道府県の代表と呼べるのかという話です。

 さらに、高野連は折にふれて「高校野球はあくまで教育の一環」などと宣いますが、記録的な酷暑の炎天下、軍隊さながらに丸坊主を強要された球児たちが一糸乱れぬ行進を披露する昔ながらのスタイルに、果たして教育的配慮があるのかと思うわけです。グラウンドから見上げれば、韓国が大好きな旭日旗のできそこないのような朝日新聞の社旗がヒラヒラと風にはためいています。太平洋戦争での学徒出陣を彷彿させるこのような光景は、朝日がいっちゃん忌み嫌っていたところではなかったのか。普段もっともらしく主張している平和な社会の希求など、儲け第一主義の前にはものの数ではないということか。

 思うに、私企業である以上多少の営利の追求はいたし方ないにしても、新聞は社会の公器という一面もあるんやから、自分ちが主催しているからというだけで教育活動の一環をここまで私物化してはイカンのではないでしょうか。だから朝日はバカにされるのです。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

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