万年筆つれづれ(3)

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IMG_0562.jpg これも古く入手したものですが、覚えています。同じく高校入学祝いの品として叔母からもらったものです。当時万年筆は入学祝いの定番だったのですね。「筆記具の王者」としてスティタスがあり、子供への贈答品としては値段も手頃。しかも学生はあまり万年筆は使わないので自分で買うことはまずしない。従って贈り物には最適というわけでしょう。

 今でもそうなんでしょうか。特に中高生あたりやと「ンなもんよりゲーム機のがいい」ということになりそう。
 
 さて、モンブランのノブレスというシリーズの普及版です。細くて極めてシンプル。「万年筆」のイメージを覆す斬新なデザインです。ステンレス製のボディは見た目どおりずっしりと重い。キャップを反対側に挿して使うとややバランスが悪く、長時間書いていると疲れるので、キャップははずして使ってます。
 
 入手当時、高校新入生やったわけですがモンブランのブランドは知ってたので、高級品っっ!ということで素直に嬉しかった。純粋な少年やったのです。しかも使ってみるとこれが書きやすい。モンブラン独特のヌルヌルとした書き味に、確かに他の万年筆とは違うと実感したことを鮮明に覚えています。
 
 以来、折にふれて使ってきました。古いだけに総使用時間はおそらく持ってる万年筆の中で最も長いのでは、と思います。しかし、最近はあまり出番がありません。たまに使ってやらないと手入れが大変です。
 
 ところで、この「Noblesse」というネーミング。「高貴」とか「貴族」とかいう意味です。スタイリッシュなデザインのイメージにピッタリやということで付けたのでしょうね。
 
 ノブレスと聞けば「ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」という言葉の解釈がいっとき話題になりました。単に「高貴な人はそれに見合った恥ずかしくない振る舞いをすること」という意味ではなく「社会的地位のある人は、それに見合う社会的責任をきっちりと履行する義務がある」ということみたいです。
 
 何年か前に某大学関係者の講演会でこの言葉を聞きました。曰く、「私も今日の地位と名誉を与えられたからにはしっかりやらないといけないと思ってます。ノブレス・オブリージュですよ。」というわけです。
 
 このときは、自分のことを高貴といってはばからない神経にあきれたもんですが、まあ、言いたいことは分かったのでよしとしました。特権を利用することだけに腐心し、伴う義務はいっこうに省みようとしない、現在の多くの政治家に比べればはるかにマシですもの。

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