信貴山に登ってきました。
先週半ばに職場の職員研修の一環、体力鍛錬で摩耶山に登ったのに続いてのハイキングですが、実はその前の日曜日にも摩耶山の練習しようと近所の飯森山に登ったので、週3連チャンの山歩きです。カラダあちこち痛みはありますが、年間で最も気候がよい時期、休日家にいるのがもったいない。
近鉄大阪線の恩智駅スタートで、同じく生駒線の信貴山下駅がゴール。大阪から登って奈良に下ります。途中山腹の朝護孫子寺に目指す国宝があります。
恩智神社から「恩智越」峠を越え信貴生駒スカイラインに至る整備されたハイキングコースは、思いの外高度差があってしんどかった。
←なんだかいろんなものが出てくるそうで、微妙にワイルドな感じでした(^^)。
今日の目当ては信貴山の朝護孫子寺(信貴山寺)にある国宝の「信貴山縁起絵巻」です。
以前、浮世絵のことを書きました。切手少年だったわたしは最初「浮世絵」といえば記念切手の「国際文通週間シリーズ」の原画として知識を得たというお話ですが、国宝やなんかの文化財についても同じことがいえます。
昭和の高度成長期、切手蒐集がブームだった頃「国宝シリーズ」は一世を風靡した超人気の記念切手で、第3次まで企画されました。その第1次シリーズの第3集「平安時代」に取り上げられたのが「信貴山縁起絵巻」で、他の素材と同様に「切手になった国宝」として少年の頭脳にインプットされました。
ところが今に至るまでホンモノは観たことがなかった。で、今日から2週間特別公開されるってことなんで、思い立って行ってきたわけです。
初めて訪れた朝護孫子寺は思ったよりもずっと大きなお寺でした。
今昔物語によると、命蓮という坊さんがこの寺を中興したと伝えられ、このとき「朝廟安穏、守護国土、子孫長久」を願い、後醍醐天皇の病気平癒を祈願し、天皇の病気が治ったので朝護孫子寺の寺名が起こったらしい。ややこしい名前だこと。
境内には何の法要か読経の声が拡声されて響き渡ってます。いろんなことを祈願するのにお布施を納めたり寄進したりで、人々はそのときだけ信者になり、お寺は潤います。
こと宗教に関して日本人は実に節操がない。初詣は神社、結婚式は教会、お葬式は仏式。なんでもあり。で、聞いてみると多くの人が「わたし無宗教です」と答える。八百万(やおよろず)の神々を崇めてきたDNAの為せるワザでしょうか。
この朝護孫子寺塔頭にも小さなお寺や神社がいくつかあります。神仏習合で「お寺に鳥居」はあちこちで見ますが、宗教に対して寛大であることは人類の平和にとって必要なんでしょね。「和」を排除する宗教はカルトです。信仰は、あくまで他者の存在を認めた上に成り立つべきやと思います。
さて、国宝。霊宝館という建物で公開されています。当然写真はNGです。
訪れる人も案外少なく、じっくりと鑑賞できました。ホンモノの国宝やという先入観があるのかもしれませんが、やっぱりスゴイ。「源氏物語絵巻」、「鳥獣人物戯画」、「伴大納言絵詞」とともに四大絵巻物の1つと称される(ウィキペより)だけあって、緻密な描写、線がキレイ。迫力があります。
さらに保存が見事。わが家にとってある子供のころの雑誌はもはやボロボロですが、この絵巻は平安時代から現在に至るまで伝わるも、あまり痛みも見られない。日本古来の木造建築は千数百年を経て残ってますが、近代建築の鉄筋コンクリートは100年保たない。先人の叡智を感じます。
境内をのんびりと見物したあとは、生駒線の駅に向かってひたすら下るだけ。近鉄信貴山下駅から王寺駅でJRに乗り換えて天王寺へ。短期間の集中登山でさすがに疲れていたのか、寝入ってしまいあやうく乗り越しそうになりました。
信ずべき貴ぶべき山、信貴山には、私の守護神のトラが祀られています
大寅はご健在でしたでしょうか
子供の頃、はりこのトラを解体して、えらいこと怒られた記憶があります
罰当たりな子でした。
あいうえだぁ様
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そうそう、これ。立派なもんです。
その頃から好奇心のかたまりやったわけですね。
近年のBクラス低迷は、タタリかもよ。