大変お世話になった方が一昨日亡くなり、今日はお葬式、お参りしてきました。
直接お仕えしたのはもう20年近くも前のことになります。世界的な学者であるのに威張ったさまのない方でした。ダンディで、常に穏やかな笑みをたたえておられ、まだ生意気盛りだったわたし(今でもそうですがさらに^^;)の話でも、よく聴いていただきました。
先頭に立って引っ張る直接的なリーダーシップというのではなく、多くの人の考えをよく聞き、人々の和を力に変える手法で組織力を高めるリーダーでした。
もっともらしい檄を飛ばしたりせず、しずかにものの理を説かれ、その言葉が心に沁みる人でした。派手なところがないのに人望を集めておられた所以です。
この方から、折に触れてよく聴かせていただいた印象深い訓辞があります。人生の心得を「水」の特質に喩えて諭されたものです。
一、自ら活動して他を働かしむるは水なり
一、常に自ら進路を求めて止まざるは水なり
一、自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるの量(はかり)あるは水なり
一、障害に逢い激しくその勢力を百倍するは水なり
一、洋々として大洋を充たし、発して蒸気となり雲となり雪と変し霰と化し、凝っては玲ろうたる鏡となる、
而(しか)もその性を失わざるは水なり
お世話になりました。 どうぞ、安らかに。
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