堤防から運河の街へ

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P9101218.jpg 翌日は日中公務なく、ひたすら移動です。フローニンゲンからアムステルダムに入り一泊の行程なのですが、その途上、高速道路は、海とアイセル湖を隔てる30kmの「大堤防」の上を延々と走ります。低い国土を北海の高潮から守り、将来の干拓事業にも備える大事業で1933年に完成したそうです。まさに国家存亡を賭けた事業だったでしょう。

 堤防の上には、石を積み上げる人の銅像が建てられてます。「世界は神が創ったが、オランダはオランダ人が造った」などと言われているそうで、この道はオランダ人の国家建設の誇りとアイデンティティーが感じられます。地震がなく津波対策は不要ということですが、かつて台風並の低気圧のせいで高潮が発生、堤防が決壊し建国史上最悪の大水害に見舞われたそうな。以後総力をあげて治水と干拓事業に取り組み今日に至るとのこと。

P9101257.jpg  街に入る前、ガイド氏「せっかくだから近くの風車、観ていきませんか?そばに昔ながらの農家もあっておいしいチーズ作ってるし」 「行く!行く!」ということで訪れた牧場です。何のことはない、昔の農家の土産物屋サンやったんですけど、おもしろかったからいいです。美味しいチーズ買えたし。風車の前に立つ銅像はレンブラントだそうです。午後にちょっと時間あるので国立美術館行くことにしています。

 ところでこの場所、道の上に立って左は牧場、右は運河、というシチュエーションだったのですが、運河の水面が牧場の地べたより、明らかに高い。軽く数メートルは高低差があります。オランダという国を実感した瞬間でした。

 ガイド氏の話。昔、少年が運河の亀裂に指を突っ込んで決壊を未然に防いだという美談、実は完全フィクションなんですよ。ところが、何故か日本人は皆実話と信じてて「あれはどの堤防ですか?」なんてよく聞かれるもんだから、観光客向けに新しくそれらしい穴を作って「これがそうなんです」とかやってるらしい。

 似たような話で「フランダースの犬」なんてご当地のベルギーではほとんど誰も知らないのに、日本人観光客がうるさいもんだから、アントワープにネロとパトラッシュの銅像を作ったとか。

 日本人はスゴイ。 

   

 P9101235.jpg 首都アムステルダム入城。ここもまたキレイな街です。やはり運河が多い。多いなんてもんじゃない。都心を真ん中にして放射状に何本もあって、水運が幹線になっています。大阪は「水の都、八百八橋」なんていいますが、遥かに上をいってます。

 いまさらながらなんですが、オランダ人はデカい。男性も女性も見上げるようなカッコイイ長身の人ばっかしです。成年の平均身長は男女ともほぼ世界一らしい。それを反映して変な話、トイレの小便器の位置が高いのです。私なんか足が短いもんだから、明らかに設計上の想定体型から外れていて、ちょっと苦労しました。これはこのあと訪れたフィンランドでも同じでしたよ。クソッ! (^^)

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同じく温暖化で潮位上昇の問題をかかえている地域にベニスがあります。サンマルコ広場水没、一階水没、えらいことだそうで、可動式の防護壁を作りましたよね。オランダはどのような対策をとっているのでしょうか

オランダは平らな国で自転車大国です。写真にも自転車がたくさんうつっていますが、駐輪場と放置自転車の関係はいかがでしたか?ソウルの街に自転車はありません。あれはスポーツするための道具で移動の手段じゃないそうです。斜度20度の道はざらにありますから。自転車に乗れない市民は多数いるそうですよ。自転車に手放しで乗れるだけで韓国の人に自慢できます。

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 おっしゃるとおりでした。
 自転車たくさん。そこいら中に放置ですわ。駐輪場は見かけんかったなぁ。写真はユトレヒトですが、アムスも似たようなもんでした。
 さらにこの街の交通は自転車最優先です。主要道路には必ず自転車専用レーンがあり、ビュンビュン飛ばしてます。歩行者はレーン内立ち止まり禁止。ここで歩行者にぶつかっても悪いのは立ち入った歩行者側になるのだそうです。
 ガイド氏曰く「この街はまず自転車注意。それからスリ・ひったくりにご用心」

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katsuhiko

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