2013年6月アーカイブ

そして神戸

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 先週末、金曜の夜はフェスティバルホールに出かける予定でした。新装なったフェスには、まだ行ったことがない。

 今話題の佐村河内 守さんの交響曲「HIROSHIMA」演奏会でした。何カ月も前から良い席を確保して楽しみにしてたのに、何と仕事が入って行けなくなってしまった。これは、かなり凹みました。奥さんは「しゃぁないなぁ」と、さっさと別のお友達を見つけて出かけて行きましたよ。

 「よかったよ~!」そら、そうでしょ。う~ん、残念。

 で、昨日。P756.jpg

  高校のクラス会があり、久し振りに神戸にでかけました。珍しくも遠い神戸で集まったのは、在住の同級生もいるので「たまには」ということからです。昨年秋の神戸市立博物館「マウリッツハイス美術館展」にフェルメールを見にきて以来、久し振りの神戸の街です。

 連日曇天が続く梅雨最中、雨を覚悟の上でしたが、なんと快晴に恵まれ、空の青、海の青に映える美しい港の風景が楽しめました。

 いつもながら同級生はいいもんです。長い人生のほんの一部分、ごく短い期間に過ぎないのですが、人間形成に大きな役割を果たすのは、やはり学校生活です。したがって、心身が最も成長する青春期をともに過ごしてきた友人はやっぱり生涯の財産となってます。卒業後三十数年経ち、みんなそれぞれの人生に様々な歴史を刻んできました。年齢的に、仕事で、家庭で中心的な役割を果たしている中で、生き馬の目を抜く現代社会をステージに日々の責務をこなす緊張からのしばしの解放、といったとこでしょか。実に楽しいひとときを過ごしました。

 ところで、神戸といえば、どうしてもあの「阪神・淡路」1・17を想起します。18年前に起こった都市型大震災は、世界に衝撃を与えるとともに、その後の復興により日本と日本人の強さ、優しさ、素晴らしさをもまた世に知らしめました。今の美しい神戸からあの日の惨状はおよそ想像できません。

 そして「阪神・淡路」後に生まれた世代が高校生となった2011年、未曾有の大災害「東日本」が再び日本を襲いました。今度は大津波と原発事故による放射能汚染という阪神淡路に数倍する強敵です。

 神が人間の叡智を試しています。息の長い被災地支援とともに、将来に向けての持続的なエネルギー政策の議論が必要です。

 「原発事故で死んだ人はいない」などとヌカした、信じられない大バカが与党の役職を担っているようではおよそ心許ないという懸念はありますが、それでも日本人は必ずやこの難局を克服すると信じています。

スマホのこと

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 今使っているスマートフォン、iPhone5という機種ですが、使い始めの頃からずっと調子が悪い。

 前に使っていたiPhone4から変更したときに、さらなる快適通信環境を目指してwifiのルーターも最新型に代えたのです。ところが、どうもつながりにくい。つながったときはサクサクとデータが届くのですが、つながらないときは、ぢ~っと待っていてもなかなか落ちてこない。つながってもいったん止まるとそこから再開するまでまたしばらくかかる、という状態で、つまり「不安定」でした。

 メールや通話に支障ないし、大きなデータ送受でもLTEの電波が十分速いので大して困ってなかったもんやから、そのままにしてたのです。

 ルータの方は、ノートパソコンなんかで使うと超快適に通信できるので、問題がないようです。

 「ソフトバンクはつながりにくい」という世間もっぱらの評判やったので、最初のうちは「こんなもんなのかなぁ」でだましだまし使ってました。しかし、いちど確認しとくべと思い立ち、昨日、心斎橋のApple Storeに出向きました。予約しておいたので、すぐに診てもらえました。

 スタッフの方いわく、wifiのアンテナの反応がよろしくないとのこと。よく分かりませんがなんしか不具合らしい。初期不良ということやったのでしょう。修理ではなくて、タダで新品に交換してもらえました。

 もっと早く確認に行っとくべし、でした。まったくつながらないのなら、素人でも「これ、おかしい」とすぐに解るけど、たまにつながったりするもんやから不良品とは思わなかった。ここに落とし穴ですね。

 新品と交換となると問題が現有機からの移行です。パソコンでバックアップとってから行ったのですが、自宅帰っていざ復元してみると、写真やミュージックなどのデータは戻ったけどアプリが元通りにならない。「ゲッ!」パソコン(iTunes)のどこ探しても残っていない。バックアップの際に何らかの設定ミスがあったのでしょう。無いものは仕方がない。もう一度いちからインストールやり直しました。wifiが速くなった(てか、使えるようになった)ので、たいした手間ではありません。すぐに見慣れたもとのiPhoneトップが帰ってきました。

 LINEのトーク履歴や購入したスタンプなんかもパァかな・・・と思いきや、なんとLINEアプリをインストし直すとちゃんと元通りに!これらはサーバーの方で管理されているのということか、それともバックアップの際にアプリ自体はバックアップしなかったけど、データはちゃんと吸い上げてたということか。

 分かりません。しかし、もうどっちでもいいです。

 バタバタしましたが、何とか機械は正常に稼働する新品に変わり、アプリもデータも完璧に元の状態が復元しました。スゴイ!

 特に支障なくても、当然受けるべきサービスの享受が不当に損なわれることは容認できません。

 返すがえす、もっと早く行っとけばよかった・・・・

P6163742.jpg 前にも書きましたが私は奈良県吉野郡の出身で、幼少の頃は電車といえば近鉄吉野線の単線軌道しか知らずに育ちました。大阪市内に出てくるときは大阪あべの橋が玄関口で、必然的に天王寺ターミナル界隈が馴染みの街でした。
 
 その頃からなぜか世間では、大阪の繁華街はキタよりもミナミの方がガラが悪いような印象ができあがっていたような気がします。子供のころからの遊び場でもあったデパートにしても、あべの近鉄よりもなんば高島屋、さらに阪神/阪急の方が上品な感じがあったと覚えてますが、きっと刷り込まれたステレオタイプに従順やっただけでしょう。今訪れてみると、そんな雰囲気はまったくありません。
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 そんなミナミのさらに南、「大阪のディープサウス」になんとニッポンいち高いビル「あべのハルカス」がデーンと出現し、先週デパートがオープンしたそうです。遠く離れたわが家のベランダからも偉容がよく見えます。周りになぁんにもないもんやから目立つこと。

 去年の夏でしたか、まだ工事中に近くを通ったときに撮ったのが2枚目の写真ですが、わが国最高の超高層建築のすぐ周辺に、まだ電柱がたくさん立ってます。近未来と昭和が同居しているところがなんとも天王寺しています。
 
 昨今、たまに帰省する際は愛車を駆ってというパターンが増え、懐かしの近鉄吉野線に乗る機会がめっきり減りました。
 
 それでも年に何回かは、古くからの友と一献交わしたり、恒例となった吉野山への花見に出かけたりという際にはクルマというわけにはいかず、近鉄特急を利用することとなります。先日久々にアベノ橋駅から吉野へと向かったときのこと。
 
 

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 懐かしき近鉄特急の新型と思しき車両見て(゚д゚)びっくり。これは、スズメバチやないですか!
 色といい、大っきな両目の具合といい、するどいアゴまで忠実に再現しています。
 
 近鉄、果たしてねらったのでしょうか。だとしたら意表をついたつもりが微妙にはずしてる。蜂は電車には向いてません。
 
 ハルカスは果たして・・・・ 

青春のBACH

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 ひさしぶりにコンサート、ひとりで出かけました。2010E2023.jpg

 バッハの「ミサ曲ロ短調」の演奏会です。

 イェール大学スコラ・カントールム合唱団、ジュリア-ド音楽院古楽オーケストラ、指揮は鈴木雅明とゆう人です。

 鈴木氏はバロック専門の楽団「バッハ・コレギウム・ジャパン」の主宰、その筋の第一人者です。

 オケとコーラスはいずれもアメリカ東部イスタブリッシュメントの名門大学。名門ではありますが、オーディションで選ばれた学生たちです。内容のわりにお値打ち料金となっている事情はその辺りかも。しかも私、新聞広告見て応募して割引招待券をもらい、何と2,000円也の超リーズナブル価格で入場しました。これはラッキーでした。

 西洋の音楽は教会で演奏するためのものとして、宗教の隆盛とともに発展してきたという一面があり、その結果として宗教曲には古よりきわめてすぐれた作品が多く現代に伝わっています。

 中学校の時のある先生の言葉を覚えてます。「俺は純和風人間で浄土真宗の信者やけど、キリスト教の聖歌やミサ曲をじっくり聞いてると、妙な気分になってくる」つまりそれほど人の心を動かすものがある、ということです。音楽が宗教の発展に果たした役割は大きいといえます。

 われらがニッポンの仏教でも「声明(しょうみょう)」というお経の合唱があります。読経は仏教の基本的な儀式ですが、大勢のお坊さんたちが一斉に唱える経文の合唱は迫力があり、CDもたくさん出ています。五木寛之の「親鸞」には、その昔いい声で読経する坊様は多くのファンを獲得して信者を増やしていったという当時の布教の様子が描かれてます。まさに現代でいえば歌手、アーティスト活動をやってたわけで、ことほどさように宗教と音楽は切り離せないのです。精神の安らぎをもたらすというところで、相通ずるものがあるんでしょね。

 「ロ短調ミサ」は、よくバッハの集大成とか最高峰とか様々に賞される傑作です。マタイ受難曲、ヨハネ受難曲、そしてクリスマスオラトリオとともにバッハの4大宗教曲ともいわれます。

 この4曲は大学のサークルなどの合唱団ではなじみ深く、いろんな「レクイエム」やヘンデルの「メサイア」なんかとともに演奏会で掛ける演目としては究極の、あこがれの大曲です。実は私も大学時代合唱団の経験があり、当時は仲間が集まって「ロ短調はいいよなぁ…」だの「やっぱクリ・オラだね…」などと知ったかぶって論じてたもんです。

 そんな経緯もあってこの曲、上演されることは少ないのですがこれまで機会があれば聞いてきました。思い出すのは学生時代、同じくロ短調ミサを上野の東京文化会館で聞いた際、オーケストラが学習院の学生で浩宮殿下(現皇太子)が出演しておられ、なんと客席には皇太子ご夫妻(現 両陛下)が! 演奏終わってロビーでも間近に。今上陛下のお姿を直接拝見した人生これっきりの経験でした。

 さて、今回の演奏会ですが、30人ほどのコーラス、男声はみなさん「しゅっ」とした長身小顔で、もしうちの奥さんが一緒にいたら間違いなく両目ハートの形にして「カッコよろしなぁ~」とか言うてたことでしょう。ソロパートを交代で歌ってましたが、さすがにソリストとしては「これから」という感じがしました。一方、肝心の合唱は素晴らしかった。

 慌ただしい日々が続く中でいっとき非日常を堪能し、こころの休息を感じた夜でありました。

巨編炸裂

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IMG_0608.jpg 先日、居酒屋で友人と話しているうち「最近、何読んだ?」という話になったとき、「宮部みゆき」と言うと、
 「う~ん、宮部みゆきねぇ…」あんまり好きくない様子。

 こんくらいの超売れっ子作家になると、好きな人そうでない人いて当たり前で、好みの問題なのですが、わたしは好きです。氏の現代ミステリーやファンタジーほぼ読んでます。きっかけは「模倣犯」が文庫本になって大きな話題になったときに何気なく手にしたことでした。その後「理由」「火車」など代表作を読んでいくにつれて、すごい作家さんやなぁ、と素直に感心し現在に至ります。
 
 半年くらい前でしたか、書店にドカンドカンと平積みされて雑誌や書評でも 「満を持して登場、さあ買え」と話題になった最新現代ミステリ 「ソロモンの偽証」 遅ればせながら今日、読み終わりました。

 好きな作家や話題の新作も文庫本になるまであまり買いません。読書時間がほんとんど通勤の電車とバスの中なので、もっぱら、重い、かさばる、持ち運び不便という理由からです。「一刻も早く読みたい~っっ」というほどの熱心さはありません。従って「ソロモン」も「模倣犯」のように文庫化を楽しみにしてました。

 ところが先日、帰宅するとリビングに「ソロモンの偽証 第一部『事件』」がでぇんと置かれてます。うちの奥さんの母上がしばらく入院し、その付き添いのお供として買ってきたそうです。その後無事に退院し、結局奥さんは最初の方だけ読んでそのままになっていたので、せっかくやからとわたしもソロソロ読み始めたというわけです。

 家でも職場でもあまり読んでる時間ないので、重くても通勤カバンに入れて持ち歩くしかない。またよりによってブ厚くて重たい。電車のつり革につかまって読んでると腕が鍛えられましたよ。

 帯には「学校に仕掛けられた史上最強のミステリー」となってますが、『史上最強』の看板に偽りなしの傑作です。宮部みゆきの最高傑作と言ってよいでしょう。いつも思うのですが、読後に感動で泣きそうになるこんな作品を、トラベルだの何だのといったその辺の安っぽいトリックや犯人あて小説と同じ「ミステリー」というひとつのカテゴリで括ってしまうのは、およそ問題があります。

 「三部作」となってますが、三部読まないと完結しないので正しくは「三分冊」。とにかく巨編です。2100ページを超える長さ。模倣犯とどっちがどうでしょ。しかし、その長大さをまったく意識させない確かな構成と巧みな文章、とっとことっとこ読み進めて10日ほどで読み終わりました。

 主役の女子はじめ登場する多くの中学生のキャラが立っていて、それぞれが何とも愛おしい。「こんな中学生いるわけない」「中学生がこんなセリフを吐けるはずない」という多くの感想や批評は、正直当たってます。しかし、この作品はそんな辻褄なんかを超越したところで展開するいわばファンタジーなのです。現代社会にありがちな重いテーマに真摯に取り組みながら、ファンタジックな世界に読者を引きずり込んでいく、宮部みゆきの真骨頂、脱帽です。

WELCOME

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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