黄色いペンキ再び

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 どんよりと雨模様の日曜日の朝です。もう降り出してるかも知れません。九州南部が梅雨入りしたとか。コロナ禍の最中にあっても自然は着実にその営みを粛々と進めていきます。今回のコロナ騒動、原発事故と同様に、意図的ではなかったとしても人間が引き起こした災厄であることは確かであって、自然に歯向かう人類の愚かさを感じてしまいます。しかし、起こしたのが人間であるならば、その収束もまた人間によって達成できることは確かであって、そこは人類の叡智に期待しましょう。

 さて、ふと気づけば昨今このブログ毎週のエントリーは、お出かけやイベント参加の記録がめっきり減ってしまいました。コロナの自粛期間が続いてて、当然ちゃ当然なんですが淋しい話です。今日も前回エントリーの話の続きになってしまいます。

 賭け麻雀がバレて検事長の座を追われた黒川某ですが、退職金が規定通り支給されたということで、社会のざわつきは収まりそうもありません。安倍首相が「訓告処分で減額された」と言ったことから、なるほどと思ったのもつかの間、なんのことはない、定年退職と比べて額が少ないというだけことで、ペナルティで減額されたのでも何でもないということが露見しました。辞任に追い込まれて晩節を汚し、定年退職ではなく自己都合退職となったことによる、ルールどおりの処遇に過ぎなかったわけです。

 「訓告」は懲戒処分ですらありません。つまり、まったくのおとがめなしです。これでまたぞろ批判が噴出してます。そらそうですわね。

 そもそも、悪い奴らを捕まえるわが国の検察機構のトップに近い立場にある人物が常習賭博罪という刑法上の犯罪を犯したのです。逮捕・起訴されないのはどう考えてもおかしい。そう考える国民は多い、というかほぼ大多数ではないでしょうか。

 多分、あちこちから告発する動きが拡がるやろなと思ってたら、案の定そうなりました。弁護士さんや市民団体などが、わらわらと告発状を検察に出し始めました。penki.jpg

 告発とは「こんな悪い奴がいます。捕まえて懲らしめてください」とお上に訴える手続きで、誰でもできます。まったく利害関係が無い人や団体であってもOK。

 思い出すのはバブルの頃、東京佐川急便事件で5億円のヤミ献金を受け取った自民党の金丸信という政治家が、逮捕も起訴もされず略式起訴でたった20万円の罰金刑で済まされたことがありました。今は無き「日債銀のワリシン」という形で不正蓄財し、のちに脱税でも逮捕起訴されました。いったいどこの発展途上国の話かと見まごう、政治家による醜い犯罪でしたが、このときにも全国から告発状が東京地検に何百件も殺到したと記憶しています。きわめつけが、検察の不作為に抗議するため、検察庁の銘板に黄色いペンキがかけられました。やった人はキッチリ逮捕され、検察は大きく国民の信頼を失くしました。悪が栄えることは、誰も納得できません。

 点ピンのレートなら賭け麻雀も罪にはならないことを実証してくれた黒川を顕彰するため、「黒川記念レート麻雀大会」の開催も画策されてるとか。検察庁の建物前でやろうと呼び掛けてます。ホントにやれば道交法で検挙されることになりますが、じゃあネット上でやって中継すればいい、など盛り上がりを見せてます。

 地検特捜部といえば、かつては、ロッキード事件で脚光を浴びたように時の政府や巨大権力にもまったく容赦せず、敢然と立ち向かう正義の味方、ヒーローであったのです。それが例の「郵便不正冤罪事件」で大きくその名を汚し、国民の信頼回復もまだまだ道半ばかとういう中で起こった今回の不祥事。検察という組織がかつてのように国民の負託を担うに足る資格があるか、はたまた再びペンキをぶっかけられることになるのか。今後の展開に注目したいと思います。

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katsuhiko

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