2017年10月アーカイブ

用件を聞こうか...

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 総選挙が終わって、巷に静かな日々が戻ってきました。結果については予想通りといえばあまりにも予想どおりであって、あえていまさら感想を記す気にもなりません。しいて言うならば新しく出現した立憲民主党には世の寵児として、単にリベラルの受け皿に止まることなく近い将来自民党に対抗できる政党に成長してほしいもんです。

 また、共産党の衰退は望外の吉事でした。安倍総理への個人攻撃を選挙戦最大の争点に掲げ、またぞろ国民に党の本性を隠匿して選挙に臨んだ結果がこれです。日本国民をばかにしてもらっては困ります。天皇制廃止、私有財産の否定を標ぼうし共産主義革命の成就をその使命と心得る反日暴力集団にうかうかと騙される国民は確実に減っているのです。

 投開票日に超大型の台風21号が直撃したことも、前代未聞の出来事ではありました。テレビも新聞も選挙、台風というどっちもトップニュースとして主役を張れる出来事を並行して報道するもったいない話になりました。選挙優先で避難の呼びかけがなおざりになったり、被災状況が後回しになったことにより報道姿勢に非難が集まったのは当然といえるでしょう。マスコミは大いに反省してもらいたい。

20171021_025457952_iOS.jpg さて、済んでしまった選挙のことよりも、先週末「ゴルゴ13連載50周年記念特別展」に行ってきたので、今日はそのことを書かねばなりません。

 かなり前にも書きましたようにわたしはゴルゴに心酔するファンであり、このイベントには是非とも参加しなければならないと思ってたところ、なんと関連企業から招待券をいただくという幸運が重なりました。台風が近づき強い雨が間断なく降り続く中、うちの奥さん連れて会場の天保山大阪文化館に出かけましたよ。

 お天気の影響で周辺は人影もまばら。会場内も土曜日にも拘わらず思いのほか空いてました。これはラッキー、ゆっくりと展示を楽しめました。

 大量のコミックの原画が開場内一面に展示されてます。ひとつひとつが超貴重なお宝です。これまでビッグ・コミック誌や別冊の特集ですべて読んでいるので知らない作品はありません。ほとんどの場面を覚えています。印刷されるとすっきりきれいになる作画も、原画ではホワイトで入念に修正されていたり、鉛筆の下書きがはっきりと残っていたりと、まさに作者さいとうたかを氏の息遣いが克明に伝わってきます。これは想像以上にすごい。できることならこの多くの原画のうちどれでもええから一枚分けてほしいなあなんて一瞬思いましたが、仮に市場に出たとしたらここに展示されている1枚1枚に空前の高値がつくことでしょう。

 興奮しながら、じっくりとひとつずつ時間をかけて見入っている私を後ろから眺めていた奥さんが、ため息まじりにひと言、

「楽しい?」20171021_030657977_iOS.jpg

 まあ、ね。わが国のコミック界の歴史に燦然と君臨し、その人気今なお衰えない国民的作家の偉業であっても、興味のない人にしてみればそんなもんなんです。何に食指を動かされるかはまさに人それぞれであって、自分の趣味、趣向をムリにひとに勧めすぎると往々にして悪い結果に至ることになります。

 制作過程、登場する女性、関連企画・グッズなどさまざまなテーマを絞って作品の魅力に迫る多くのコーナーがあり、それぞれに興味深い。中でもゴルゴの愛銃アーマライトM16はじめ作品に登場した銃の展示が充実してました。作品を詳細に分析していることが覗えます。もちろんすべてモデルガンですがこれだけの量と質を揃えることは相当に困難であったと思われます。多くのコーナーの中でも出色の出来といえます。実際にM16(繰り返すけどモデルガンです)に触れるコーナーがあったんで、構えて照準を除いてみました。実際の人生の中では絶対に起こりえないシチュエイションであります。神の領域の超絶テクニックを駆使し、1発の銃弾で世界情勢を覆すスナイパー、ゴルゴになったつもりで...。

 重い。ムリです。わたしはスナイパーには向いてない。今後もいち読者として末永くゴルゴの活躍を楽しむことといたします。

逢魔が刻の風情

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 今日は総選挙投票日ですが、台風直撃でえらいことになってます。審判の日に嵐に見舞われるとは、何かを暗示しているのでしょうか。昨日出かけたついでに期日前投票を済ませてるんで今日はいちにち自宅でひっそりと過ごすことにします。昨日の投票所はいつになく長蛇の列となっていました。台風で風雨が強くなる前に済ませたいという思いは皆さん同じやったわけで、私を含めて長らく待たされた人達はもとより係の人も慣れない対応に追われてて気の毒ではありました。やっぱり先週のエントリーで書いたように「投票日」は「投票期間」に変えて、混雑を分散するべきです。

 さて、どんどん秋が深まっていきます。秋はなぜか淋しい。夕暮れどきは特に淋しい、またはなんとも侘びしいえもいわれぬ風情があります。清少納言が枕草子で「秋はなんつっても夕暮れがええやんね!?」と書いた時代から変わらない、日本人の感性です。

 susukihara.jpg昔の夕暮れ時は現代よりもはるかに暗くて、黄昏(たそがれ)どきは「誰そ彼」どき、つまり夕闇にまぎれて誰だか分からなくなる時間帯という意味で、これに対して明け方の暗さを同様に「彼は誰(かわたれ)」どきと言います。美しい日本語です。しかし、そんな風に暗くて辺りが見えにくくなる頃合いには魔性のものが現れるという意味で「逢魔が刻(おうまがとき)」ともいうそうです。昔の人は、夕暮れには単に淋しいのみならず、神秘的な風情をも感じていたわけです。

 ところで、古来日本人は春秋優劣論でもって「春と秋どっちがより風情があるか」ということを考え続けてきました。んなもん、個人の好き好きでどっちでもええやんとは思うものの、春秋の優劣を語れることが文化人の嗜みとされてきたとか。古くは額田王の歌から紫式部の源氏物語にも春秋の優劣を問うくだりがあったり、ずっと和歌や俳句、文学のテーマとしても扱われてきています。

 地方によって違いはあるものの四季のはっきりした気候の日本列島において、その四季の廻りに自然の営み、神の意思を風情として感じ、生活の一部、人生の一部として取り込んできた農耕民族ならではの季節観です。その中でも、秋の収穫が終わり、暗くて寒い厳しい冬に向かう時期にはいや増して感情が募り本能的に淋しさを感じるんやと思います。

 秋の夕暮れにを詠んだ和歌としては超有名、百人一首にも入った良暹法師のBasho.jpg

     寂しさに宿を立ち出でて眺むれば

          いづこも同じ秋の夕暮れ

                       「後拾遺集」

 わかりやすくて、よい。

 現代語訳すると

「秋の夕暮れは淋しいなあ。もうムリ、わが家でボッチとか我慢できひん。そや、ちょっと外に出てみたろ。何か楽しいことあるかも。というわけで家出てきて辺り見渡してみてんけど、誰もいてへんしなーんもないやんか。どこ見ても同じよな寂しい景色ばっかしやったわ。淋しいなあ...。」

 俳句では、鉄板の松尾芭蕉

     秋深きとなりはなにをする人ぞ    「笈日記」

 芭蕉の辞世句「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」に至るちょっと前に詠んだんやそうです。

 訳すると

「秋の夕暮れは淋しいなあ。お、隣の家は灯りがついてて人の声が聞こえてきたやんか。ええなあ、お話する相手がいてて。いったい何してはるんやろ。淋しいなあ...。」

 どちらも秋の底なしの淋しさとそれに堪えかねる人の感情の脆さを見事に表してます。楽しくて明るいものよりも、ネガティブなシチュエイションにこそ風情を感じる。これぞ日本人ならではの繊細な感性といえます。したがって春秋優劣論争でも古来、秋説が有力やとか。どっちかというと私も賛成です。

 半月前に高原のゴルフ場で今年初めて気がついた金木犀の香りが都会へと降りてきて、大阪市内では今が盛りです。仕事終えて建物出た瞬間に、隣の公園から風に乗って届くかすかな芳香に気がつきます。今年は列島上空で夏と秋の大気がバトルしてて、暑い日涼しい日の波状攻撃がありましたがいよいよ秋本番、これからひと雨降るごとに季節が進んでいくことでしょう。

20171011_224318893_iOS.jpg 今日はセ・リーグのクライマックスシリーズ、ファーストステージの第2戦、甲子園球場に出かける予定なんですが、朝から雨模様で、はたして試合は行われるのかなんとも心配です。もし雨天順延なら、明日ナイトゲーム観戦となります。どっちでもいいけどやっぱりこの時期はお昼にゆっくりと観たいもんです。

 さて、日本国では総選挙が告示され、津々浦々いつもながらの風景が続いてます。失策を繰り返すガタガタの野党相手に与党圧勝の構図は揺るがないので、選挙結果にあまり興味はありません。そこで、ちょっと違った観察してみます。

 立候補者は誰であれこの選挙戦さえ勝ち抜けばめでたく代議士センセイとなり、議員任期の4年間(解散なければ)高収入のお仕事がいただけるわけで、いってみれば今必死で就職活動やってるようなもんです。ただし、立候補に際して300万円の供託金を預けなければなりません。そして有効得票数の十分の一以上獲得しないと全額を国に取り上げられてしまいます。本気で当選する自信のある人しか出ちゃダメよという、立候補の乱立を防ぐためのしくみです。

 ひとたび当選して議員になると、高すぎると評判が悪い議員歳費(お給料)をたんまりもらえます。加えて政務活動費や秘書給与、その他多くの議員特権のおまけつきなのです。これは、ワンチャン狙って大バクチやってみる値打ちはあるというものです。しかし、多少でも勝算あるならいいけど、投票終わって新聞の得票結果みると「以下供託金没収」なんとも多いこと。なぜに勝ち目のない闘いに挑んだの?と思わずにはいられません。

 ところでこの供託金制度、どうも高すぎるという誹りを受けています。アメリカやドイツ、フランスなど供託金なんか必要ない国も多く、またあったとしても日本円で数万円から数十万円までで、日本の300万円は突出して高い。政党に所属してる場合は党が肩代わりしてくれますが、そうでない場合はお金に余裕のある人しか議員選挙に立候補できないのです。

 そこで、一部市民団体からは「これは議員資格を社会的身分、財産、収入などで差別することを禁止した日本国憲法第44条に違反する」というわけで、人権侵害申し立ての動きがあるとか。まあ、分からんでもない。poster.jpg

 かといって、タダで立候補できるとなると、それこそわけの分からない連中が「お祭り記念立候補」でもってわれもわれもと寄ってきます。それはそれで困ると思うのですが、アメリカなんかはその点どうなってるんでしょ。

 選挙運動のやり方も法律で細かく決まってます。買収して投票依頼するなんてのは論外ですが、例えば選挙用のポスターの枚数や貼る位置、期間などほんとに細かいところまできっちりと規制されてます。わたし子供の頃は、選挙ともなると街中ところかまわず大量のポスターがべたべたと貼られてたと記憶しています。民家の塀の端から端まで同じポスター何枚も並べて貼られてたのもありました。候補者が一軒ずつ個別に廻ってお願いするなんてのもいまではNGですよね。いつからこんなに厳しくなったのでしょうか。

 選挙の規制が厳しくなる一方で、投票の方法は簡単になってきました。投票日に旅行してたりして投票所に行けない場合、昔は期日前投票の制度がなく不在者投票しかできませんでした。この場合、投票用紙を封筒に入れてその封筒に自分の名前書いて係の人に託すので、誰に投票したか他人にバレるおそれがあったのです。「じゃ、やめとこ。めんどくさいし」となります。それが今や期日前投票所に行けば、投票日とほぼ同じ環境で投票日と同じように投票することができます。

 選管はこの便利になった期日前投票制度をもっと宣伝広報すべきです。いっそのこと法律変えて「投票日」という呼び方やめちゃって「投票期間」にして「この期間にいつでもどうぞ、また最終日は大サービス、投票所の数増やします」という言い方で広く周知すれば、手間と費用は今と同じで投票率が格段に上がると思うのですが、どうでしょうか。

 ともあれ、しばらくは選挙カーが名前を連呼して行きすぎるやかましい日が続きます。候補者の職業選択の自由ということで就活は大いに結構やけど、国政に期待する有権者の思いも少しは酌んでくださいよ。少なくとも今度は不倫の狼藉や「ちがうだろー、このハゲッ!」で退場するようなみっともないことにはならないよう、どうかよろしくお願いしますよ。

妖怪あらわる

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 3連休中日、いいお天気になりそうです。今日は久しぶりに、天王寺さんの古書市にでも出かけようかなと思ってます。その前にブログの更新は、昨今なんとも喧しい政局のお話を。

 先週、選挙は自公vs希望の構図と書きましたが、もうひとつ元民進非希望の軸として、枝野幸男さんが立憲民主党を立ち上げました。gijido1.jpg

 だいたい民進党そのものが左右幅広い層の寄せ集めやったわけで、希望のリベラル排除はある意味当然です。かといって、希望の政策の柱がまだきっちりと説明されていない状況の中で、小池党首の動向もあいまって、新党が自公に対抗できる状況は見えてきません。メディアは「三つ巴」なんて言ってますが、野党に多少の選択肢が増えたというよりも離合集散ののちに実績のない集団がわらわらと湧いて出たというだけで、とても自公に対峙できる構図にはなりえません。与党盤石の大勢が揺らぐことはないでしょう。

 さらに、安倍総理が掲げる大きな政策の柱のひとつである憲法改正について、希望の党は必ずしも全否定していません。ということは、こと改憲に関しては自公プラス希望と維新で改憲発議に必要な3分の2を余裕でクリアし、総選挙後の日本は憲法改正に向けて大きく前進することになります。憲法に自衛隊が明記される日が来て、歴史が大きく動きます。メディアも多くの国民もこの点にまだ気づいていないか、なぜか感心が薄い。

 政党の命は理念に裏付けられた政策です。希望の党が公表したマニュフェストはどうも上面だけで響くものがない。昨日今日できた政党なんで当然ちゃ当然ですが、自民党とどう違うの?と思ってしまいます。koike.jpg

 政策二の次で候補を立てたり、あまつさえ民進から移籍を募ることがそもおかしい。応募する方もする方で、所属政党を変えていったい何をやりたいのか自分でも分かっておらず、とりあえず目の前の選挙のことしか考えていません。有権者はこんな候補者に投票すべきではありません。

 また、小池党首も鞍替えして総選挙に出るとか出ないとか取沙汰されてますが、とんでもない話です。東京都知事という要職に就いてからまだ1年ちょっとやないですか。私は大阪府民ですが、もし自分ちの知事がこんな狼藉を働いたら怒り心頭に発するでしょう。

 だいたいこの小池という人物、その経歴を眺めるになんと節操のないことか。

 ニュースキャスターの知名度を活かして日本新党で政界入りし、いっとき政権に携わったけど1年で頓挫。小沢一郎の側近として新進党に移籍し、その解党後は小沢率いる自由党に参加。党が分裂すると連立与党に残留し今度は保守党結党に参加。さらにその後離党して保守クラブを経てとうとう自民党に入党、閣僚(環境大臣)に就任するまでにとんとんと巧みに立ち回り、女性初の総裁候補となり、女性初の総務会長まで務めました。ところが昨年、突然都知事選に出馬し、そのしがらみで自民党離党と。あらためて眺めるとなんとも凄まじい経歴です。まるで平成の妖怪といえます。

tanuki.jpg そして、つぶさにその経歴をじっくりと辿ってみると、転機にはそのときそのときの政局、政治環境、時流、世評などを実に巧みに読み切って身の振り方を決しており一度も失敗してません。みごとなもんです。その結果、現時点では東京都知事と同時に自民党に対抗しようかという政治勢力のトップに収まってます。脇もしっかり固めてて、多くのバカ議員のようにスキャンダルで足を掬われることもありません。

 もし、今後希望の党が躍進して自民党と政権を争うようなことでもあれば、小池の性格からしておそらく都知事の椅子も平気で投げ出して国会に帰ってくることでしょう。しかし実際は、自公の連立与党は揺るぎませんからそんなことにはならず、結局は都知事続けることになります。政党のトップでも総理大臣になれなければ意味がありません。一方、東京都知事といえば日本でもいちにを争うスーパー権力者です。そっちの方がいいに決まってます。

 失礼ながら人物としてそれほどの魅力、カリスマ性があるようには思えません。1年前の都知事選に際しては「ほかの候補よりマシ。前任の知事よりはるかにマシ」ということで大量得票を得ました。今回の結党も「自公の対抗勢力が必要やけど、民進党がバカばっかでどうしようもない」つまり「ほかよりマシ」という環境が整っての新党結成、党首としてのスタートになったわけです。政策だけならリベラル結集の立憲民主党の方が分かりやすくて、少なくとも政党としての体裁はしっかりしてます。

 「希望の党」、多分ダメです。総選挙でいくばくかの議席を得てもおそらく長続きせず、小池党首がそのうち飽きてやめてしまう、に1票。

白鳥は白がいい

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 さわやかな秋晴れのもと、今日もゴルフに誘われて先ほど帰ってきたようなわけで、こんな時間のブログ更新となりました。

 国会が大騒ぎです。衆議院が解散しちゃって、自公vs希望の構図で選挙戦に突入していくことになりました。20171001_iOS.jpg

 どのみち消えてなくなる運命やった民進党は、このままの党勢で総選挙に臨んで討死にするより、希望の党への合流を口実にした方が多少は格好がついたわけで、小池さんサマサマですよね。ともあれ来月の投票日のあと、国会はどのように色分けされてるんでしょうか。まあ自公の勢力は変わらず、野党の看板のみガラッと変わったなといったところでしょう。

 ところで、日本では改選近しで朝鮮半島では開戦近しなんて、シャレになりません。先週、米軍のB1戦略爆撃機が、南北の軍事境界線を越えてこれまでで最も北方まで進入したそうです。この爆撃機は形が似てるんで白くもないのに「死の白鳥」と呼ばれてるそうです。

 北朝鮮がこれ以上威嚇行動をやったら米軍はいつでも報復できるよってことを示したわけですが、なんと北では当時電力不足でレーダーが作動しておらず、アメリカの爆撃機が飛んできたことに気づかなかったとか。困った米軍は飛行したことを自分から公表するしかなかったなんて、なんともマンガみたいな話です。これが事実だとしたらそんな国がアメリカ相手に戦争するなんておよそありえない話です。

B1B.jpg そんなありえない国、あるいは常軌を逸した独裁者が、核を持ちミサイルを持ちということになると、隣国のわが日本としては危なっかしくてしょうがない。アメリカよ、イラクやリビアのときみたいにさっさとこの国を地図から消してくれ、というのが日本人多くの思いではあります。

 しかし、その過程においては、米軍、韓国国民はもとよりわが国でも多くの犠牲者がでる可能性があります。電力不足でコントロールできない核爆弾なんて最高に悪い冗談です。国際社会の安寧と東アジアの平和、そして北朝鮮国民をこの世の地獄から救いだすため、最悪の独裁者ひとりを除却する確実な方法は何かないものでしょうか。

 さて、そんな内外の喧噪のなか、先週「エルンスト・ザイラー追悼コンサート」という演奏会が梅田の常翔ホールであり、行ってきました。ザイラーさんはドイツ人のピアニスト。京都府南丹市の山里で禅寺を移築した「かやぶき音楽堂」を本拠として、奥様の和子さんとのピアノ・デュオで活躍してきた異色の演奏家です。残念ながら今年3月帰らぬ人となり、今回その追悼公演として和子さんのピアノと娘の希生・ザイラーさんのバイオリンによるデュオの演奏会が行われたのです。Seiler.jpg

 知らなかったのですが「かやぶきコンサート」は、春と秋の年2回開催されてて収容約250人の大きなお堂がいつも満杯になるそうです。JRの特急がこのイベントのために山間の辺鄙な駅に臨時停車するとか。ザイラーさん亡きあと、母子のデュオで今後も続けられるようです。

 道を究めたひとたちには実にいろんなライフスタイルがあるもんです。超一流の演奏家が京都の山奥でかやぶきの建物を活動の中心として、自分でお米も作ってたとか。聞いただけで、スローライフというか自然と音楽の融合を実践してはったんやなあと、なんとも羨ましくなります。ご夫婦のピアノデュオを聴く機会がなかったことは実に残念です。

 先週のコンサートではモーツァルトのソナタ、シューベルのソナチネ、メンデルスゾーンの無言歌ときて、アンコールで演奏されたのがサン・サーンスの動物の謝肉祭から、そう「白鳥」です。この曲聞くと、森の湖で白鳥がゆっくりと湖面を進む何とも優美な姿が眼前に拡がります。ポピュラーなナンバーに満席の観客は大いに盛り上がりました。

 やっぱり白鳥は白いほうがいい。

WELCOME

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PROFILE

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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