ホワイトデーとかいう、1カ月前のバレンタインデーにチョコレートいただいた返礼に、お菓子などをたくさん買い込んで配って歩く日が先日ありました。
バレンタインの方は、わたしがものごころついた頃にはもうこの世のものとなっていましたが、ホワイトデーなる習慣は、中学高校時代にはまだなかったように思います。単に縁がなかっただけかも知れませんが。
チョコもらった男子はひと月後にお返しをすべし。それも価額にして、もらったものの何倍かの品を選定すること、なんていったい誰が決めたんでしょか。多分、お菓子の製造メーカー団体と商店街振興組合と百貨店の業界団体が結託して世に広めていったのでしょう。おかげで平成の現代、世の男性諸氏はこの時期大いに気をつかうこととなってしまいました。
わたしはというと、今年は奥さんと相談して、ねんりん屋のマウントバームを大量購入しました。
バームクーヘンは、カステラと並ぶ伝統的な人気洋菓子です。ピンからキリまであって、幼い頃に駄菓子屋で売ってたそれは、包装のセロハンをはがすと年輪が消えてしまうのもありました。
わたしもわりと好きでたまに食べますが、ねんりん屋さんのんは確かに美味しい。他のお店のとははっきりとレベルが違います。人気あるのも頷けます。
すこし前までは東京にしかお店がなく、通販もやってないんでなかなか手に入らなかった。東京出張のたびに東京駅の大丸で並んで買って帰ってたもんです。それが、なんと去年の秋にとうとう関西上陸。梅田阪急の地下で買えるようになりました。で、今年のチョコのお返しはこれしかないやろということになった次第です。
バームクーヘンに関して、ひとつ思い出があります。もう何年も前になりますが、東京在住の妹を訪ねたときに「これ美味しいからひとつ持って帰って」と大きな箱を持たされました。これから大阪まで帰るのに荷物増えるのはいややと固辞しても「めったに手に入らないのを苦労して分けてもらったのよ!文句言わずに持って帰りなさい」と譲らない。妹の旦那に助けを求めても「言い出したら聞かないからあきらめましょう」と味方になってくれない。仕方ないので、キャリーバックの上に乗せてぶつけないように苦労して持って帰ったところ、うちの奥さん、
「マダムシンコ?こんなもんどこでも売ってるやん。わざわざ東京から持って帰ってきたの?何やってんのよ。ケラケラ」
そう、マダムシンコは大阪発祥で当時東京には店が無く(今でもそやろか?)なかなか手に入らなかったらしいのです。そして、私も当時、シンコのバームをまったく知らず、妹が言うとおり貴重なものと思い込んでしまったというわけでした。
ついでに言うなら、わたしは、カラメルでコーティングされたシンコの激甘ブリュレバームより、シンプルでずっしり感のある生地自体でしっかり勝負しているねんりん屋のんがやっぱり好きです。
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