現代の悪代官

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 甘利さん、終わりましたね。
 
 アマリにも予想通りの展開で笑ろてしまいます。 現金授受、違法献金に関する疑惑が週刊紙にスクープされて、はじめのうちはゴニョゴニョ言ってたけど結局事実と認めて大臣辞任と。議員辞職はギリギリ踏ん張ったけど、贈賄側の出方によってはもう一波乱ありそな気もします。野党は大喜び。今回の辞任は、責任感じたというより、これ以上の追及をかわすための戦術でしょうね。さてうまく逃げ切れるでしょうか。
 
osatu.jpg だいぶ前にも書きましたが、自民党、ここなんですよ。金に汚い。安倍内閣に限っても選挙民を観劇で接待して大臣やめたり、うちわ配って大臣やめたりとまあとにかくワキが甘い。感覚がずれてるんです。今度の件にしても、氷山の一角やと思ってるのはわたしだけではないでしょう。
 
 法律は議員の口利きそのものを禁止しているわけではありません。お代官様の時代ではなく現代であっても、基本的に民衆は弱く官吏が強いというのが社会のしくみです。そこでお上にいじめられる庶民は、議員様といういわばヒーローにすがって悪徳公務員をやっつけてもらうわけです。官僚や公務員は、なぜか議員のいうことなら無碍には断らず素直にきくことが多い。かくして庶民は希望どおりにお上を動かし、議員たちはその見返りとして助けてやった有権者から次の選挙で票をもらうと。もちつもたれつで互いにハッピーです。
 
 議員のホントの仕事はそんなことではないんやけど、まあここまではいいとしましょう。
 
 問題は、そこに金銭のやりとりがあったとしても、それが法律に定める範囲内であればいいよということなのです。これがおかしい。今回のアマリさんも、もらったお金を秘書に渡そうがポケットに入れようがきちんと報告して処理してさえいればなんの問題もなかったわけです。こんな法律はおかしい。
 
 政治献金なんて言ってますが、ようは賄賂、マイナイ、袖の下というやつです。なんの見返りもないのに縁もゆかりもない政治家にポンとお金をあげるはずがありません。自分が儲けるために都合のいい政治をやってほしい、または特定の案件で便宜を図ってほしい。そのための投資あるいは必要経費として、決定権がある、または決定に影響力がある政治家に「なんとかよろしく」とお金を渡す。これはすなわちワイロ以外のなにものでもありません。
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 報告書に記載があるとかないとか、あるいは政治家個人やなくて資金管理団体に対する献金やからいいとか、上限150万円以内はよくてそれを超えるとダメやとか、法律はグダグダと理屈を並べてワイロを合法化しているに過ぎません。隠れてやりとりするワイロは許さんけど、それなりに手続きしたらOKというわけで、これはギャンブルと同じ理屈です。公営ギャンブルには娯楽の提供とか税収の増加とか、ある意味メリットもあるけど、ワイロについては何の言い訳もできません。かの江戸時代の田沼意次の賄賂奨励政治を彷彿させます。政治資金規正法なんてカッコいい名前やめて「賄賂管理法」と改定すればいい。
 
 それよりも何よりも、企業・団体の献金は、政党に対してであろうと政治団体に対してであろうと、政治家個人に対してであろうと、一切禁止するべきです。法律の範囲内なんて必要ありません。人として条理的にダメなことはダメなんです。
 
 こんなに簡単なことが、民主国家、法治国家である現代日本においていまだ実現していません。かつて民主党は企業・団体献金の禁止を政策に掲げていたように思いますが、いったいどうなったんでしょ。やっぱりワイロ収入に未練がある所属議員が反対して尻すぼみといったところでしょうか。
 
 20年ほど前、献金を急に禁止すると現実問題として議員が困るからってんで、その代りに政党交付金という制度が導入されました。国民1人当たり年間250円、総額約320億円の税金が、国会議員数の割合や選挙での得票率に応じて政党に配分されるという仕組みです。ところが、それで企業・団体献金がめでたく禁止されたかというと、なんと、何も変わらず旧態のまま今でもワイロが公然とまかり通っているのです。なんのことはない、政党助成の名目で新たな税金の無駄遣いをはじめたに過ぎません。こんなしくみが、その後なんの反省もなく今でも続いているのです。
 
 アマリにもひどい、前近代的なこれらの仕組み。そろそろ見直してほしいもんです。

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