水の国

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 あけましておめでとうございます。trc_l1.jpg

 2年続けて花園ラグビー場に出向かない、静かなお正月となりました。穏やかに…と思いきや日本列島は元日から寒波に見舞われ全国的に大雪となり、なんと雪が極めて少ない大阪でも一時吹雪が舞い、うっすらと雪化粧しました。これは珍しい。地球温暖化が叫ばれて久しいですが、降るときは降るもんです。地球はまだまだ大丈夫、ということにしとこう。2015年のスタートは波乱の幕開けとなりました。

 10月にJAXAが打ち上げた気象衛星「ひまわり8号」の写真が公開されました。12月下旬に爆弾低気圧が発達したときのわが国付近の様子です。北西の季節風による雪雲がこれでもかと列島にぶつかり、壮絶な降雪をもたらしている様子がハッキリと分かります。綺麗な写真に感動、技術の進歩スゴイ。

 ゆく年くる年など年末年始の特集番組見てると、全国各地雪に覆われています。世界有数の豪雪国、日本の冬の風情満載です。雪は良い。日本の冬はやっぱりこうでないと、などと、いつもながら雪国の方々の苦労も知らず、雪を見ると無条件でワクワクしてしまいます。

 

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 思えばわがくにの国土は狭くて急峻なので大陸のような大河が発達せず、雨なんか降ったと思ったらすぐに海に流れついてしまいます。いっけん水が不足しそう。しかし、梅雨の頃には停滞した前線が降らした雨が水田に水を満たし、夏から秋にかけて台風が遥か南方から慈雨を運び、冬には冬将軍がシベリアからの寒気に乗せてドカ雪をもたらす。つまりは流失する水量を補ってあまりある豊かな降水に恵まれているのです。考えてみればこれは奇跡的な自然条件といえます。去年の夏、奈良検定の体験学習プログラムで川上村に吉野川源流を訪ねた際、ガイドの先生が「日本のように国中どこにも砂漠がなく、すべて森に覆われている国は実は珍しい」と言ってたのを思い出します。豊かな自然をはぐくむための最大の要因はやはり水なのです。

 こと「水」に限ると日本は世界有数の資源大国やそうです。たとえば、大陸には安定した良質の水源が極めて少ないため、お隣中国の実業家たちは電化製品だけでなくわが国の水資源を虎視眈々と狙っており、中華マネーが水源目当てに北海道の原野を買い漁っているとか。こんな所業は許されることではありません。

 ちょっと古いデータですが、「平成16年版「日本の水資源」(概要版)国土交通省調べ」によると、水道水がそのまま飲める国は世界に13か国しかないとか。
 ①日本 ②UAE(アラブ首長国連邦) ③ニュージーランド ④ドイツ ⑤アイスランド ⑥アイルランド ⑦オーストリア ⑧スロベニア ⑨クロアチア ⑩フィンランド⑪南アフリカ ⑫レソト ⑬モザンビーク

 豊かな水源と高度な水道技術によってもたらされるわが国の飲料水は、世界最高水準。世界中で最も水に恵まれている国といえます。普段、何気なく使ってる水道にも、もっと感謝すべきです。CP177.jpg

 水といえば四方を海に囲まれたわが国は、古来他民族からの侵略をあまり受けずに独自文化を育んできました。その領海およびEEZ(排他的経済水域)面積は世界の国のうち6番目に広いらしい。日本は海洋大国やったのです。水は資源として豊かな恵みをもたらす半面、ときに大きな災害をもたらします。自然を畏れる日本人は古来ことさらに水に対しては感謝と畏怖の情でもって向き合ってきました。

 だいぶ以前にも書きましたが、「水五訓」思い出したのでまた引用しておきます。

一、自ら活動して他を働かしむるは水なり
一、常に自ら進路を求めて止まざるは水なり
一、自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるの
  量(はかり)あるは水なり
一、障害に逢い激しくその勢力を百倍するは水なり
一、洋々として大洋を充たし、発して蒸気となり雲
  となり雪と変し霰と化し、凝っては玲ろうたる
  鏡となる、而(しか)もその性を失わざるは水なり

 今年も「水のごとく清く強くそしてしなやかに」これでいきたいと思います。
 どうかよろしくおつき合いください。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

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