ノーベル賞!?

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一向に涼しくなりません。

 例年、わたしの街では10月初めのある朝、窓を開け放つと何処方からともなく風に乗って金木犀の香りが届きます。その同じ日、駅に向かう途中にある大きな金木犀の樹も強い芳香を放ち始めます。そして大阪市内、職場隣りの大きな公園内の舗道でも同じ香りに気がついて「おお、この国がいちばん美しい燃える秋が訪れてきたことよ」 と感慨に耽るのです。

 しかるに今年はもう10月も半ばになろうかというのに、金木犀、一向に咲きません。香りません。猛暑、竜巻、豪雨という今夏の異常気象が四季の巡りにも悪さしてるのか、なんだか異状を呈しています。昨日は職場オフィスにエアコンがはいりました。施設管理担当者のめずらしく柔軟な対応はありがたかったわけですが、何せそろそろ涼しくなってもらわないと身体にもこたえますわい。

 さて今日は、村上春樹のことを書いてみます。

 ノーベル文学賞、今年も残念な結果となりましたね。産経新聞電子版の誤報には大笑いしましたけど。ホントに騙されましたもん。

 昨年の今頃、ノーベル賞ウィークには山中伸弥博士の生理学・医学賞の受賞に日本中湧いた一方で、同時に村上春樹氏が文学賞の最右翼と期待されましたが、結果受賞したのは中国のなんとかいう人でした。

 中国は3年前に服役中の劉暁波という民主活動家にノーベル平和賞が授与されて「犯罪者に平和賞を与えるとは犯罪を奨励するのか!主権侵害でもある。ケシカラン!」 とかキレてしまい、劉さんを監獄から釈放するどころか、受賞のニュース配信は遮断するわ、ノルウェーとノーベル委員会に食ってかかるわ、あげく「平和賞の授賞式なんか参列するんやないど」 と多くの国を脅迫するわといった狼藉を働き、世界中から非難・嘲笑を浴びました。そんな前科があったもんやから昨年の文学賞はどうすんのかいなと思ってたら、こっちはありがたくいただきます、中国文学万歳!ということでした。相変わらずの厚顔無恥、何ともわけの分からない国です。世界最大の人口を有する国が民主主義国家ではなく一党独裁の人権無視社会やということは、人類にとって最大の不幸であり、核兵器なんかよりもはるかに危険な害毒である、といつも思うのです。

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 村上春樹、ファーストコンタクトが「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」でした。就職して間もない頃やったと思います。当時、村上 龍と「ダブルムラカミ」なんて呼ばれてて「愛と幻想のファシズム 」と相前後して読み、何だか名前も似てるけど雰囲気も似てるなぁと思った記憶があります。その後「スプートニクの恋人」「ノルウェイの森」と読んでいくにつれて、あ、やっぱし違うわと感じ、「海辺のカフカ」で、これは凄いということになりました。およそ起こりえない事象を日常のなかで容易く実現し、それを違和感なく表現していく。すさまじい創造力です。天才を感じます。「1Q84」で世界中の期待に応えた頃からノーベル賞の呼び声が高くなって今に至ります。

 好きな作家のひとりではありますが 「村上春樹の何をどう理解して『好き』などと言うのだ」 なんて問われそうでなんだか怖い気がします。

 なんだかよく分からんけど、その「分からん感」がなんとも文学的で好き、とでもいうしかありません。何せノーベル賞候補といえば今時点で人類最高の文学者です。その作品を凡人が簡単に理解して語ろうなんて、そんな自惚れてはいませんって。

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katsuhiko

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