山の歌人

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 先々週、年度の最終日が日曜でしたが、OBP(大阪ビジネスパーク)のツインビルで古本市があり、出かけてきました。いろんな古書店がブースを出してて、広い会場内に様々な分野の本、雑誌から、古いポスター、絵はがき、音楽CDまで、夥しい量が並んでます。端からゆっくりと眺めていくと普段はあまり気にもしないジャンルの本の数々が実に興味深く、飽きることがない。時間もあるし、ゆっ~くりと楽しませてもらいました。

 あちこちで開催される古書市の情報を得ると、機会があれば行くことにしています。  お目当ての書籍や掘り出し物を探しあてるためには、時間がたっぷりないといけません。なんせ新刊書のようにジャンルや作者別に整理されていない。興味があろうが無かろうが端から1冊ずつチェックしていかなければなりません。根気のいる作業です。事前ににトイレを済ませておくことも必須です(^^)。

 長時間の探索の後、この日何冊か買い求めた中の1冊、前 登志夫 著「吉野紀行」です。

 30年近く前に書かれた、ひと言でいうと紀行・案内書です。国のまほろば大和にあって、奈良の都から南に下ること約50キロ、古より日本の歴史の舞台として何度も登場してきた吉野について、その魅力を綴っています。 

 先日、故郷下市町の広橋梅林を訪れたことを書きましたが、実はこの本の著者である前氏はこの広橋に生まれ、ずっと住んでおられた方です。

 故郷下市、吉野そして奈良を愛し、その魅力を和歌に託して世に知らしめてこられた、郷土の誇る文化人です。惜しいかな、5年ほど前に鬼籍に入られました。

 世界遺産の吉野は知名度バツグンですが、となりのわが下市は観光資源という点ではやや厳しい。しかし自然豊かで人情味あふれるいい処です。過疎化、少子化が進み街の勢いは衰退著しい、何とか頑張ってほしい。そのためには前氏のような素晴らしい方が、ずっとこの地から発信を続けていただきたかった。 

 あらためて、今回求めた著作を拝読すると、永年在住の方ならではの愛情に満ちた視点から、奈良から吉野に至る広い範囲の郷土について、日本語の豊かで美しい表現にのせて語られています。知らなかった伝統やビューポイントなど発見があり、また、歩いてみようという気になります。

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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