甦る二胡の調べ

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IMG_0903.jpg 職場の同僚にSというのがいます。

 彼と先日行きつけの居酒屋で飲んでいるうちに、訳あって新しくカセットデッキを買った話をしたところ、「では、カセットのミュージックテープを進呈しよう」と言い出しました。

 音楽聴きたくてデッキを買ったわけではないし、捨てられずにいる古いテープも腐るほどあるから、新しいテープなど欲しくはないと断ったのに、なんとか貰ってくれと言いはる。

 理由を聴くと、昔仕事で中国に行ったときに中国民謡や歌謡の演奏テープをなんと20巻以上勢いで買ってしまって、そのまま残ってる。彼の地の店頭に並んでいたテープ 「ここからここまで全部くれ」 と、みさかいなく大人買いしたとか。当時のレートで日本円にして1巻10円ほどやったらしい。

 持って帰る手間とか帰ってからの保管やなんか考えると、旅行先でのテンションの為せるワザとはいえ、何ともバカな買い物したもんです。結局、帰国してから使うこともなく、新品のままで何十年も置いてあるのやとか。

 その後時代は流れ、いつか誰の手元からもカセットテープを再生できる機器が消えていき、彼の家でも封も切ってない大量の中国ミュージックテープのみが残された。そこで今回、私がカセットデッキの話をしたところ思い出して、渡りに船と思って言い出したという次第やそうです。

 酒を飲みながらのそんな話のことすっかり忘れた先週になって、職場で 「ちょっとこい」 と呼び出され 「さあ、持って帰れ」 と20数巻のミュージック・テープの入った箱を渡されました。曰く 「悲しいかな、俺はもう聴きたくても聴けない、あとはよろしく」 と、彼は実に嬉しそう。

 どうするのよ、これ。

 とりあえず全部はとてもムリなんで試しにそのうちの2巻を家に持って帰りました。セロハンの包装破ってみると、新品のはずなのにカセットのケースにはあちこちキズと汚れなんかついてて使用感満載。さすがの中国クオリティです。ケースからテープ取り出しておそるおそるデッキで再生してみると、新品とはいえやっぱり古いテープ、ところどころ音がふにゃふにゃと揺れますが、なんとか鑑賞に堪える音質ではあります。

 内容はいかにもといった感じの中華メロディー。二胡や月琴といった楽器の音色にもの珍しさはありますが、この先繰り返して聴くことはまずないでしょう。

 職場に置いたままの残り20数巻、さあどうするよ。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

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雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

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