秋が来ました。いつまで続くかと思われてた猛暑も、お彼岸を過ぎるとさすがに大人しく去っていきました。だいたい9月半ば過ぎても猛暑日があるなんておかしい、と友人も言うてました。巷間言われてるように確かに秋と春が短くなってます。そのうち日本が誇るべき四季の風情が損なわれ、いずれいちねんは冬と夏だけになってしまうなんて話が現実味を帯びてきます。皆さん、これからは息をするのを控えて、二酸化炭素を減らしましょう。
さて、現下、セ界の終焉が訪れ、次の総理大臣も決まり総選挙が近づき、兵庫県知事による異次元のドタバタ劇にも進捗があり、涼風にのって社会的にも衣替えの季節到来の今日この頃。少し前のお話ですが、京都に行ったこと今日は書きます。
暑かったころです。今も暑いけどさらに壮絶に暑かった今月初めのある日、仕事の関係で京都建仁寺の夜間拝観に招待をいただきました。
建仁寺と言えば、京都の玄関口祇園四条駅から歩いてすぐの名刹です。過去、京都通の友人の伝手と計らいで、芸舞妓さんたちとの宴席にたびたび連れてってもらってますが、ここ建仁寺界隈の有名な料亭にも行ったことがあります。その際にも境内は歩きましたが、建物の中に入ったのは覚えてる限り初めてではなかろうかと。ただしさっこんだいぶんに脳の海馬が衰えてるので定かではありません。
この日は、お寺と某情報通信企業とのコラボによる夜間拝観のイベント中にあって、少人数のご招待者だけ貸切、しかも通常入れないところも案内してくれるという、好奇心をくすぐるお話とあって、わくわくして出かけたわけです。
夜間拝観といっても、ただ明かりをつけて昼間と同じように観て回るというわけでなく、アート照明とシンセサイザー音楽の現像的なイルミネーションが上映されるという催しでした。近年、奈良でも東大寺や薬師寺といった超メジャーな大寺院の境内でコンサートが盛んに行われてます。お寺という伝統の極みと現代的なイベントのマッチングに時代を感じます。
お堂の中、仏様の両脇でデジタルアートのプロジェクション・マッピングやら、中庭でスモーク焚いたりの演出効果もあり、塔頭全体に幻想的な空間を楽しむという、どうやらそんなイベントでした。おまけで座禅体験もあり、おかげで次の日まで足が痛かった。
まあ、趣向を凝らしたイベントはそれなりに楽しめましたが、わたしとしては堂内に置かれてる国宝、俵屋宗達の「風神雷神図屛風」に一番コーフンしましたよ。ライトアートなんかどうでもいいんで、もっとよく見える明るい時間で呼んでほしかったわと、せっかく招待してくれた人にしてみれば身もふたもない感想が正直なところでした。
ところがですよ、名画拝謁の余韻にひたりながら京都を後にし、その後調べてみたところこの日置かれてた屏風は「精巧な模造品」であることが判明しました。本物は劣化防止のために京都国立博物館で厳重に保管されてて普段は誰も見ることができないんですと。そらそうですよね。そういえば、立入禁止とはいえ部屋の畳の上に無造作に置かれてて写真もOKなんて、考えてみれば至極もっともなお話です。
座禅の効果か、本物を見極める目を養わねばと悟った、ある暑い夜の出来事でした。
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