コロナ禍の今に思う

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 高校野球夏の甲子園大会はなんとか試合を消化できて、リミットの今月31日までには終えることができそうです。なんとベスト4がすべて近畿勢でうわーと思ってたところ、決勝戦がなんとふるさと奈良の智辯学園とお隣和歌山の智辯和歌山高校の兄弟校対決とは、長雨とコロナにたたられた大会は何とも小説やドラマの上をいく想定外の展開になってます。chiben.jpg

 すったもんだで今年の夏も終わっていきます。緊急事態の都府県はどんどん増えて、誰もがコロナ禍の終息が見通せません。ひとり「明かりが見えてきた」なんて発言して顰蹙かってる能天気な某総理大臣を除いては。大学生たちは後期授業が始まっても登校できず、相変わらずのオンライン講義が続きます。本当に気の毒です。このままでは、卒業まで4年間ほぼキャンパスの空気を味わうことなくオンラインのみで卒業なんていう、最悪の事態が現実味を帯びてきます。

 ワクチン接種もジワジワと進んでいるようですが、若者たちの中には「打たない」と決めている連中がいたり、なぜかひとりで3回も4回も打ってる老人がいたり、ワクチンに遺物が混入してたりと話題に事欠きません。そして、この先全国民が2回ずつ接種完了したら感染がなくなるのかというとそういうわけのものでもなく、社会経済活動がコロナ禍以前に戻るのはそうとう先になりそうな雰囲気が伝わってきました。個人的にも、仕事でも私事でもコロナ前と比べて直接人と会う機会が激減しました。名刺が減らない。飲み会で情報交換、ストレス発散ができない。人恋しがちな私としては実に辛いところです。

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 東京で5,000人以上、大阪で2,000人以上と感染者が爆発的に増加し緊急事態宣言が出されても「緊急事態」という雰囲気にはほど遠いのが現状です。繁華街の人出はほとんど減ってません。1年ちょっと前、初めて緊急事態が宣言された際、梅田の街なかはガラガラになりました。学校も長く臨時休校となりました。それがいまや特に気にすることもなく人々は出歩いてます。与党の政治家のように平気で会食、宴会している連中もいる。病床がひっ迫し、搬送先が無く自宅療養を強いられるケースが増えている一方で、ワクチン接種が済んだ人々はどこか非常時に慣れてしまって「自分は大丈夫だろう」という根拠の無い楽観思考のもとで従前の行動様式に戻りつつあります。もっと早い段階で、ニュージーランドのようにロックダウンに踏み切っておけば、長い目で見れば、いち早く危機を脱することができたのではないでしょか。人流抑制もほどほど、経済の停滞もほどほど、つまり「なんとかなるやろ」の希望的観測に基づく究極の中途半端、どっちつかずの施策が結果的に今の状態を招来しているのです。臨時給付金にしてもプレミアム商品券にしても、国家財政にダメージを与えるだけであまり役に立たず、焼け石に水の感をぬぐえません。1カ月間のロックダウン、今からでもやったら?と思います。

 もう、衆議院の解散総選挙までには国会は開会されません。与党はもう選挙対策モードに入ってて街中では立候補予定者の蠢動が感じられます。こんなタイミングで新たな感染防止のための打ち手が出るはずもありません。下手に動いて失敗したら投票に影響するからです。もっとも野党が開会を求めているのは、有効な政策を提案して議論したいわけではなく、政府をつるし上げる場がほしいだけなんですけどね。

 しかし神ならぬ人間がやること、よかれと思ってやった施策が奏功しないからといって、すべて「政治が無策」で片づけることもまた適正ではありません。自然の驚異の前に人間がいかに脆弱であるかと思い知るとともに、感染の縮小に向けて個人的にできることを粛々と行いつつ、未曾有の事態の一刻も早く収まることを希う今日このごろであります。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

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