今回の事件の影響で、日大のアメフト部は今後どうなるのか、関係者の処分はどこまで進むのかなど、一連の事態に関連する動きに対する続報はあってもいいかもしれません。
しかし、ネットや週刊誌に溢れる関連記事やテレビのワイドショーの関心は事件の核心におおよそ関係がないものがあふれています。
例えば、競泳の高校生有力選手が日大の特待生を辞退するそうやとか、日大では非常勤講師の不当な雇止めが行われているとか、ゴルフのプロアマ大会でヘタこいた片山晋吾は日大ゴルフ部出身であるとか、財界のフィクサーである許永中氏が建てた神社に当時の日大理事長の名が入った石柱が寄進されているとか、理事長の奥さんが営むちゃんこ屋は「食べログ」のポイントが3.06とかなり低いとか、タックル指示したコーチの実家は老舗洋菓子店であるとか...とかとかとか。
これらの情報は、あのタックルが無かったら世間は全く関心を示さなかったものばっかしです。弱みを見せたものに群がり徹底的に叩いて溜飲を下げる、マスコミの興味本位の容赦ない追及にはいつもながらゲンナリします。私はミーハーであることを自認してはおりますが、このような薄っぺらいニュースにはおよそ興味が湧きません。
しかし、見方を変えれば、叩いてホコリが出てきたと言えなくもないことも伝わってます。日大理事長は暴力団との交流がある、また、大学の工事発注に際して工事業者から金の授受があったとか。これらは事実であるとすればおよそ捨て置けないたぐいの話であり、その真偽はしっかりと明らかにすべきです。
相撲出身の理事長さんつながりで言えば、数年前に角会の八百長が発覚して大問題となり、本場所を中止するまでの大騒ぎに発展したことがありました。あのときも、野球賭博の調査過程で力士間のメールから八百長の証拠が見つかったことが発端となったのです。蟻の一穴から巨悪がほころびを生じ、不適正な事実を追及する端緒となったとすれば、今回のタックルにも意味があったといえます。果たしてどこまで拡がりを見せるのか。なんともえらいことになったもんです。
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