民博と曾良をみた。

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 昨日からお仕事で上京してましたもんで、帰ってきてこんな時刻にブログを更新してます。

 20241109_042904875_iOS.jpgさて、天理、続けます。

 天理大学の「ふるさと会館」は、どこの大学にもある同窓会組織の根城です。ここで昼食を摂った一行は、図書館の見学へと向かいます。

 正しくは「天理大学附属天理図書館」というそうです。図書館なんてどこにでもあるやんと思ったそこのあなた、天理図書館はちょっと違いますぞ。

 まず建物がすごい。昭和5年竣工といいますから、100年ちかく前の建物がそのまま残り、なんと今も現役でそのまま使こてます。館内に入ると、いかにも歴史を感じるいわゆるレトロな造り。大阪でいうと大阪府庁舎や中之島公会堂に正面から入ったときの雰囲気を想起すればよろしい。

 中は独特の匂いが鼻にきます。記憶に残るこの匂いにとまどっていると同行の友人が「高校のときのあの匂い」と指摘しました。まさにそのとおり、モップでもって床にワックスをひいた掃除の時間を思い出す、わたしのいわば青春の匂いです。わが母校の校舎も昭和7年竣工でいまなお現役で使用されてて、国指定の登録有形文化財なのです。20241117_082957335_iOS.jpg

 閲覧室の机や椅子もその多くが当時のまま残ってて現役です。残念ながら館内は撮影できませんでしたが、実に趣があるその光景は100年近い歴史が感じられます。映画のロケにも使われたとか。さもありなん。

 ここは所蔵型の図書館なので、利用者は目当ての書籍や資料を予め調べて、カウンターで申し出て所蔵庫から出してもらって閲覧するスタイルなんやそうです。なので、館内の案内図みると、建物の大部分を書庫が占め、開架書架はわりと小さくなってます。貴重な資料の保管に重きを置くタイプの図書館といえます。

 蔵書数150万冊。なんとそのうちの90点以上が国宝、重要文化財に指定されてます。天理市内には9点の国宝があってそのうちの6点がこの天理図書館に在ると、案内してくれた司書さんが自慢してはりました。ちなみに残りの3点は、有名な七支刀を含めて近くの石上神宮の所蔵です。

 次に一行が向かった最後の施設見学が天理参考館、ここは博物館です。世界の生活文化と考古美術を中心に展示してます。いろんな民族の生活様式の展示が充実してますが、アジア・アフリカ地域中心で欧州のものはあまりありません。大阪万博公園の民俗学博物館に雰囲気が似てます。昔の朝鮮半島で魔除けのために集落の入り口に置いた境界標「将軍標」なんて、ほぼ同じものを民博で見たことがあります。

basho.jpg この日は常設展示に加えて特別展「芭蕉の根源」というのんをやってました。芭蕉の特集ではなくてですね、芭蕉の師匠にあたる北村季吟という文化人の業績を体系的に展示するというコンセプトでした。

 ガイドの学芸員さんのお話は専門的ながら、なるほどと思える興味深い内容でした。恥ずかしながら季吟なんて聴いたことないな、とか思いながら展示の書画を見回るうちに、展示室の一番はじっこにサラッと掛かってたのが森川許六「奥の細道行脚之図」。学校の教科書にも芭蕉のくだりで必ず載ってる、弟子の曾良との超有名なツーショットではありませんか。なんと、この絵はここ天理参考館の所蔵品であったか。素人には、季吟なんてどうでもよくてこの作品をメインに据えてほしかったわ、なんて言ったら怒られるか。

 こんだけ立派な施設に、これだけの充実した展示となるとその管理に要する経費たるやかなりのものと思われます。しかし、土曜日というのに、館内は人もまばら。入館者の入館料だけではとても維持できそうもありません。やはり教団の援助で成り立っているということでしょう。

 教団本部といい、図書館、参考館といい、自分から思い立って行こうとは、まず思い至りません。今回ははからずも実に充実した見学ができました。県人会というコミュニティに入ってればこその世界の広がりであり、まさに一期一会の感激の一日でありました。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

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