長崎原爆の日に

| コメント(0) | トラックバック(0)

 お盆休みに突入です。いつもの年なら長い長い夏休み、どこに行こうかと悩むところですが、今年はコロナで旅行も帰省も何の予定もありません。ゆいいつ残ってたクラシックのコンサートの予定も、買った席が再指定で変えられたのを機にキャンセルしました。密にならないようにという苦肉の配慮は分かるものの、あまりに後方の席になってしもたことと、やはり感染の危険も考えた苦渋の選択でした。友人にも会えない、G.W.に続く巣ごもり連休と覚悟を決め、読書三昧でしっかり充電することにします。

 お上は「不要不急の外出は避けましょう」しかし一方で「Go To Travelキャンペーンで経済を回そう」、いったいどうすればいいのでしょうか。混乱の夏が続きます。お盆期間中のJRの予約状況は、新幹線も在来線も去年の約20%というから、まあ確かにこれは凄いことです。吉村知事のひとことで巷のイソジンがあっという間に品切れになったこといい、日本人の行動パターンのなんとも単純であることよ。

 自分を振り返ってみても、プライベートの移動はもちろんのこと、仕事の出張もとにかく減って減って、最後に新幹線乗ったのは1月の下旬。なんと半年以上前で、こんなことはここ40年間で初めてです。会議はTV画面越しになったし、TeamsZoomなど新しいツールにも慣れて、打合せやセミナーの形もずいぶんと変わってきました。とにかく人が動かない。世の中すべからくこれでは、JRたまったもんやない。かといって運行本数を減らすことも、密になるからできない。経営の危機といえます。

 逆に考えれば、新幹線乗らなくてもみなさんちゃんと仕事できてるわけで、ひょっとするとコロナを機に仕事の仕方が根本的に変わってしまうかも知れません。オンラインコミュニケーションが拡大してリアル面会、会合が減っていけば人が移動する必要がなくなります。これはJR、いよいよリニア造ってる場合ではないですよ。

nagasaki.jpg

 さて、今日は「長崎原爆の日」です。上皇様が、沖縄慰霊の日(6月23日)、広島原爆の日(8月6日)、終戦記念日(8月15日)とともに「忘れてはならない4つの日」として挙げられた日です。

 広島に人類史上最初の核兵器を実戦で使用したのは戦争の早期終結のためであったというアメリカの屁理屈を仮に百歩譲って認めたとしても、長崎への投下は絶対に正当化できません。実験的意味合いが強く、米国の戦後の覇権を強固なものにするために世界中に戦力、技術力を見せつけるために長崎の市民7万人が犠牲となったのです。

 原爆投下の候補都市は、横浜、京都、小倉などほかにもたくさんあって当日の気象条件で晴れてた広島、長崎が選ばれたに過ぎません。広島に投下された8月6日、京都上空が晴れてたら原爆は京都に投下され、当時100万人の市民の多くが犠牲になり、世界遺産京都の古の社寺、おびただしい遺物は壊滅し今に伝わってませんでした。「奈良、京都は文化遺産が多いから米軍は空襲をはばかった」とよく聞きましたが、今ではこの言説はウソだとはっきりしてます。白人に牙をむくような愚かな民族の忌まわしき歴史遺産を庇護する感覚が戦時のアメリカにあろうはずがありませんでした。それまで京都に空襲がなかったのは、後に原爆を投下した際の被害状況観察のために建物を残しておく必要があったからです。すでに焼け野原となっていた東京や大阪に原爆が投下されなかったのは、原爆の威力を測定するための実験として意味が無かったからです。そこに戦争の早期終結なんて意図は微塵もありません。ちなみに奈良に空襲が無かったのは、人が少なくて空襲の価値がなく、爆弾がもったいなかったからです。

 先の敗戦は確かに日本の愚かな軍国主義の帰結であったことは間違いありません。しかし、それがゆえにアメリカの戦争犯罪行為を免罪し忘れ去ることもあってはならないと、アメリカンスタンダードにどっぷりつかった日々の生活の中で、毎年8月の第一週にほんの少しだけ思い出すのです。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://corridor0108.main.jp/mt/mt-tb.cgi/590

コメントする

WELCOME

CALENDAR

PROFILE

IMG_0227_2.jpgのサムネール画像のサムネール画像

katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

月別 アーカイブ