2019年11月アーカイブ

良い音

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 昭和の昔、世の親父さんたちは通勤電車でトランジスタラジオにイヤホンつないでニュース・天気予報や野球や競馬の中継を聴いてたし、自家用車にはラジオや8トラックのカーステレオがついてました。だから、もう少し考えれば屋外で歩きながら好きな音楽を楽しみたいという需要があることは分かるはずやったのに、携帯用音楽再生機というアイデアは、SONYがWALKMANを世に送るのを待たねばなりませんでした。それも開発当初は「録音ができないカセットプレーヤなんて売れるはずがない」と社内でも冷ややかに見られてのは有名な話です。

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 結果は周知のとおり核爆発的に売れまくり、追随する製品が次々と出現しました。製品のジャンルはポータブル・オーディオ・プレーヤーですが、そう呼ぶ人はあまりおらず、WALKMANという商品名が代名詞として君臨しました。「コロンブスの卵」を実践して、人類の音楽の楽しみ方に革命をもたらしたSONYにその栄誉が与えられたのです。

 わたしがSONYのシンパで、これまでの半生に渡って長く愛用してきたことは前に少しく書きました。携帯プレーヤーではWALKMAN II、ワイヤレスWALKMAN、CD WALKMANと買い続けてきました。しかし、今ではiPod、スマホはiPhoneを愛用しており特にSONYにこだわることもなくなりました。

 iPodは最初iPod mini(第1世代)を買ったのが確か15年ほど前。ご多分に漏れずすぐに電池がヘタッてどうしようもなくなり約10年前にiPod nano(第5世代)を新たに買ったところ、今に至るまで現役で稼働中です。その後iPhoneを持ちましたが、電池消費を考慮して音楽は従前どおりiPodで賄っています。小さくて軽くてカバンの中でも特に邪魔にもなりません。最近ではイヤホンもワイヤレスになり実に快適便利になりました。そして気が付けば、ポータブル・オーディオ・プレーヤーはデジタル・オーディオ・プレーヤーと呼ばれるようになり、iPodがその代名詞となりました。AppleがSONYにとって代わったことになります。こんなとこでも昭和が遠くなりました。

 その時その時の最先端技術を駆使した新製品が発売されてきたわけですが、昭和から平成、令和と時代の変遷に伴って、レコード・カセットテープから、CD・フラッシュメモリのデジタルメディアへと、音楽の楽しみ方もずいぶんと進化を遂げました。今後は「ハイレゾ」ということになるらしく、ミュージックショップでは対応した製品やミュージックソフトが発売されてます。

20191123_020953801_iOS.jpg けど、正直言ってわたしは、CD音源とハイレゾ音源を聞き比べて「なるほど、音がいい」と明確にその違いが分かりません。ヨドバシのテレビ売り場で、従来品の液晶ハイビジョン画面と有機EL8Kディスプレイの画面を見比べて違いがよく分からないように、ここまで進化すると私のような鈍感凡人の感覚では、その進化の恩恵についていけなくなってるのです。

 いったい「いい音」とは何やねん、と思います。再生される演奏の音声そのものはもはや生演奏との識別は極めて困難です。さらに、目の前で歌ってもらって、あるいはピアノやバイオリン演奏してもらってもその場の空気には何らかの雑音が紛れてます。大きなホールなんかやとなおさらで、演者や聴衆が発する微小な雑音は、あって当然のものとして演奏会の一部と認知されます。聴衆はそれを承知の上で、LIVE感、一期一会の感動を求めて演奏会場に足を運ぶのです。決して、単にいい音を聞きたいわけではなくて。

 それがCDでは、LIVE盤を除いて、スタジオという完全防音の非日常空間で収録されるので、雑音はすべて除却されます。つまり、単に音のクリア度合いを比べればCDは生演奏を凌駕しているのであって、原音の忠実再生という点では人類はもうこの命題をクリアしています。これ以上「いい音」を求めても意味がないとまでは言わないけど、少なくとも私には必要ありません。

 通勤電車で気軽に聴くBGMにコンサートホールの音響の再現を求めるわけでもなく、わが家には防音装置つきののオーディオルームやホームシアターがあるわけでもありません。んなもんあるはずがない(笑)。当分はiPodと現状のライブラリーでもって、身の丈に合ったミュージックライフを楽しんでいこうと思ってます。

伊勢神宮特別参拝

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 今日もいいお天気であります。ブログの更新が済んだら、高校ラグビー大阪府予選の決勝戦3試合を観戦に行ってきます。大阪府は高校ラグビーに関しては全国都道府県の中でも際立ってレベルが高いことから花園の全国大会出場に3校の枠があります。その3地区の決勝戦が今日花園ラグビー場で、せーので一気に実施されます。全国大会決勝戦レベルの熱戦が3試合も観られるお得な日なのです。

 さて、今年の秋は短かった、というより残暑が長く続きました。あっという間にキンモクセイが咲いて散り、木枯らしが吹いて、巷はすっかり冬の佇まいを呈してきました。そんな季節の変わり目、前回エントリーで書いたとおり先週、伊勢神宮の正式参拝に行ってきました。

 お伊勢参りには過去数えきれないくらい行ってて、ブログでも何回かアップしてます。ここ何年かは温泉旅行のついで、または職場の同期会永年勤続ご褒美旅行にかこつけてといった不埒な動機が多かったわけですが、今回は県人会の行事で参拝そのものを目的としたものです。IMG_2872.jpg

 日本晴れのもと大阪をバスで出発。わたしをこの会に引きずり込んだ高校時代からの古い友人とあれやこれやずっと話しているうち、あっという間に伊勢神宮とうちゃく。外宮→内宮のオーソドックスな順番です。

 外宮では各自勝手にお参りし、内宮では特別にお神楽の奉納も鑑賞できました。「神楽殿」というお社で全員整列、畳に座って約30分。足を崩してても痺れてきました。日本人は生活様式の変化に伴い床に直に座ることがほとんどなくなってきており、わたしも例にもれず、これはいささかきつい。すぐ前に座ってた友人は、なんと正座したまま微動だにしません。さすがと思って後で聞くと「ねてた」と。これはこれですごい。

 そして、いよいよ正式参拝へと。正式といっても1年前の大神神社のときのように拝殿の中に入って神職さんがチリはたきの親玉みたいなのを左右に振って、お神酒をいただくというような所作ではなく、参拝の場所が一般の場合からワンレベルアップするだけのお話です。正式参拝というより特別参拝というべきか。

 正殿は4重の玉垣(塀)に囲われてて、通常の参拝は一番外側の塀のみ入れます。今回は、もうひとつだけ塀を抜けて中に入れます。それでも正殿は屋根しか見えません。ほかの人よりすこしだけ神様に近づいてお参りできるというわけです。

 神職さんの先導について、一般人は入れない神域へと入っていきます。こぶし大の玉砂利はすごく歩きにくい。整列して、二礼二拍一礼と。最後の一礼の瞬間、軽く足が攣りました。これはバス降りてからの長距離慣れない玉砂利を革靴で歩いたせいであって、決してお参りに対する神様からのリアクションではありません。正宮では神様へのお願いはしません。ただただありがとうございますという気持ちで祈ります。今日、神様にお参りできる、日本人としてこれ以上の幸せはない、その感謝をひたすら伝えることが神宮参拝なのです。

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 伊勢神宮は、正しくは単に「神宮」といいます。日本中に超たくさんある神社の中でも○○神宮を名乗るのは、明治神宮、熱田神宮、橿原神宮、石上神宮、吉野神宮など30社もありません。歴史があり、格式が高いのです。「大社」という呼称をいただく神社もあります。春日大社、出雲大社など、こちらも30社弱。同様に格式が高いのです。

 それら諸神社のなかで頂点に君臨するキングオブ神社が伊勢神宮です。外宮(正式には豊受大神宮)・内宮(正式には皇大神宮)が「正宮」としてその中心をなし、伊勢地方に点在する別宮、摂社、末社、所管社、合わせて125の神社の総称が「神宮」、いわゆる伊勢神宮なのです。 

 こんなことわたしが知ってるわけないんであって、この日ついて回ってくれたガイドのおじさんの説明の受け売りであります。お参りを無事に終えて、日の丸を高く掲げて進む一行から離れて御朱印をいただきました。

 神道は果たして宗教かということの考察については以前にも書いたので端折りますが、今回の参拝でもやっぱりそう思いました。近年のわが国を取り巻く状況を憂い、国際社会への迎合や邪悪な反日勢力の攻勢に屈して、悠久の古来より受けつがれてきた日本人の日本人たる精神の在り方を変えてしまうことはあってはならない。そんな思いを新たにした、晩秋の楽しい一日でした。

これっくらいの

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 明日は朝からお伊勢参りに出かけますので、土曜日のこんな時間にブログを更新してます。お伊勢さん、これまでも何度もお参りしてますが、今回は縁あって正式参拝の機会を得たようなわけで、1年前の桜井の大神神社への正式参拝に続いてのイベントです。気合入れて行ってまいります。
 ラグビー・ワールドカップ日本大会が終わりました。40日間にわたって日本各地で熱戦が繰り広げられ、事前の懸念を覆し過去のワールドカップの中でも最高の盛り上がりと評価されてます。確かに日本代表の健闘により、感動とともにラグビーという競技のすばらしさが改めて国民に浸透しました。ひさしぶりの爽やかなお祭り騒ぎでありました。競技1種類でこの騒ぎなんやから、オリンピックでははたしてどうなってしまうのか、楽しみであります。
 さて、そんな世間の喧騒の中、実に残念な出来事がありました。職場の職員食堂が、先月末をもって営業をやめてしまったのです。職員の福利厚生のため赤字を積み重ねながらほそぼそと営業を続けてきましたが、経費節減の一環として大ナタを振るわれたのです。
 これは一大事です。昼食難民が大量に発生しました。少し離れた位置にある大学キャンパスの学食が安くて美味しくてベストなのですが、約300m離れており、行って食べて戻ってくるだけで1時間のお昼休みが余裕のないものになってしまいます。職場周辺には手頃な飲食店がそんなに多くありません。メニューが限られるし、焼肉屋さんや台湾料理店のボリューミーな定食を毎日食べることは、熟年初老の世代には厳しいものがあります。
 自然ななりゆきとして、お弁当持参ということになるわけです。意を決して自宅で奥さんと団体交渉を行い、要求主旨をご理解いただき「しばらく作ってやる」という回答を勝ち取ってめでたく妥結に至りました。昼食代相当額お小遣いを減らされる可能性がありますが、どうやら奥さんまだそのことに気がついていない様子です。しめしめ。obentou.png
 お弁当といえば、はるか昔の小学生時代の思い出、給食設備の事情でしばらく各自弁当持参すべしとなったことがありました。当時、タッパーのような容器は無くて、弁当といえば銀色四角のアルマイト製で女の子用は蓋にキャラクターの絵が描かれてました。ごはんとおかずを積めて、ごはんの上には梅干しが一個というステレオタイプを皆が厳格に守っていました。ペットボトルもなくて水筒にお茶を入れて持ってきたもんです。そんなある日、わたしが卵やハムのサンドイッチと缶ジュースをバスケットに入れて持参したところ級友たちに「ずるい」だの「規則違反」だのさんざブーイングを浴びたのでした。
 今思い返すといったい何がずるいのかわけわからん話ですが、山間部の田舎の小さな学校では「等しからざるを憂う」独特の秩序と空気感があったのです。
 小中は給食がありましたが、高校時代には無かった。食堂はあったけどいつも満席で、結局弁当持参不可避。毎朝、母に作ってもらうことを当たり前に思ってましたが、卒業に際して「ああ、もう弁当いらんのやね」とほっとした様子の母を見てはじめて感謝の念を抱いたことも思い出です。
 時は流れて再び始まった弁当持参の日々。さて、奥さんいつまで続けてくれるでしょうか。ビクビクしながら毎日のメニューを楽しみに、この小さな幸せがいつまでも続きますようにとこいねがう、今日この頃であります。

大阪地検謝らず

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 秋深まりゆく3連休。昨日所用あり日帰りで上京してきたこともあり、いいお天気ではありますが今日はおうちでまったり休養日です。

 大学入学共通テストの英語民間検定試験見送り、文科省のドタバタはまあヒドイですねえ。いろんな利権がからんで無理繰りここまでもってきて、なんとか嵐の中の船出に漕ぎつけたと思ったらバカ大臣の「身の丈」一言の炸裂が致命傷となってあえなく沈没と。長いこと準備してきた受験生や高校の先生方にしてみたら「ふざけんな!」ということでしょね。さっき「サンデーモーニング」視てたら、元アエラの編集長というコメンテータが「受験生のことがお座なりになっている」なんて言うてましたが、それを言うならお座なりではなく「なおざり」でしょ。こんなのが編集長してた雑誌、まあ売れるわけがない。ちなみにスポーツコーナーでは張本さん「アーモンドアイ強かった。ゴールで3頭身はリードしてた」。「3馬身」でしょって。どちらも訂正はありませんでした。

 さて、先週気になったこと。大阪地方検察庁が保釈取り消された被告をしょっぴこうとしたところ、クルマで検察事務官を跳ね飛ばして逃走という失態を演じました。対象の被告が女性で罪状も無免許運転ひき逃げの交通事案ということで、油断していたのでしょう。まんまと捕り逃してしまったのです。警察官ならこんなヘマはなかったやろと思います。まあ失敗は誰にもあるし、やっちゃったことは仕方がない。問題は例によって後の対応です。

gmen.jpg めでたく捕まって今度はちゃんと収監できたみたいですが,地検の記者発表にカメラ入れない、質問にまともに応えない、そして発した内容、読売新聞は、
「地検の畝本毅次席検事は『収容すべき被告を逃走させてしまい、遺憾。住民を不安にさせ、重く受け止めている』と謝罪した。」と書いてますが、これ「謝罪」ですか。

 以前にも書きましたが、日本語で謝罪というのは「これこれこういう悪いことをしました。すみません。」あるいは「申し訳ありません。」でなくてはなりません。「遺憾」って何を偉そうに。おまえが重く受け止めようが、軽く考えようが知らんわそんなこと。謝る気があるならしっかり言葉に出して謝れよって話です。

 読売も読売で、謝罪したって書いてるけどウソやん。フェイクニュース、まるで朝日新聞みたい。

 大阪地検特捜部といえばかつて厚生労働事務次官の冤罪事件で一躍有名になり、さらにその捜査の過程で物証のフロッピーディスクを書き換え捏造して主任検事が逮捕されるという一大不祥事をやってのけ、日本の刑事司法の歴史に燦然とその名を残しています。

 その体質がまったく変わってません。つまりは、お上唯我独尊の感覚で、国民を見下す意識が本能的に謝ることを拒否するのでしょう。われわれは検察という特別の国家権力であって何をしでかそうと衆愚に対して謝る必要などない。今回も新聞が勝手に「謝罪した」と書いてるだけで、別に謝罪したつもりはない、ということです。メディアもここはもっと突っ込まないと。

 検察「収容すべき被告を逃走させてしまい、遺憾。」
 記者「謝罪はしないんですjか。」
 検察「重く受け止めている。」
 記者「謝罪はしないんですか。」
 検察「...住民を不安にさせたことをお詫びしたい。」
 記者「そうですよね。ではお詫びしてください。どうぞ。」
 検察「...ごめんなさい。」

 会見では、こんなやりとりを期待するのです。

WELCOME

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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