2018年5月アーカイブ

 げにおそろしきはネットの威力、と先週書きましたが爾来今に至るまでさらに威力を増して吹き荒れています。

 あとからあとから小出しに学園上層部の会見が行われる後手後手対応や、あのディフェンスの学生さんどうなるのか、栄光の日大フェニックスこれからどうなるの、など国民の興味は尽きず、特にネット上ではおよそひどい言われようが続いています。今日は事件の内容や大学の対応を語るよりも、大衆のひずんだパワーのことを少し。

 なぜか、日大の対応は安倍政権の隠蔽体質に似ているという声をよく聴きます。朝日新聞をはじめとするアベ憎し勢力はとにかく何でも安倍総理のせいにするわけですが、安倍政権のせいで大学までウソをつきはじめたというわけです。また、監督のパワハラには国民こぞって激怒するのにセクハラ加害者には寛容なのはおかしいやんとか、およそ関係ない主張が各方面から参入し、もう分けがわからない。これぞ大衆のひずんだパワーです。そのうち、米朝会談の中止も日大のせいにされるんやないでしょうか。claim.jpg

 なかでもつらいのは、日本大学で抗議の電話が鳴りやまないことです。今回の事態の前提として、日本大学という組織はとてつもなく大きい。学生・生徒数12万人、先生たち、そして事務スタッフの皆さんすべてあわせるとその関係者たるや大変な人数になります。そのうち、今回やっちゃった当事者はほんの数人で、学生・生徒は言うに及ばず、大半の関係者たちは何の落ち度もない人たちであることを忘れてはいけません。

 電話かけて対応窓口の職員さんを怒鳴り散らす人たちは、ここぞとばかり自らの鬱憤を晴らし、あるいはサディスティックな悦びに浸っているだけです。ひずんだパワーとはこういう連中のことです。失敗した、または弱みを見せた人や組織に、何の関係もない人がいわゆる「電凸」する。「いじめ」によく似た構造ですが、自分の名前や身分を隠してる点でいじめよりずっとたちが悪い。さらに、そんな愚かな行為を行いながら、正義は自分にあってまるでいいことをしたかのような気になっているのです。最悪です。

 大体、クレームというものは自分自身が迷惑や不利益を被った場合や、相手、今回であれば日大のことを思って意見を述べたいという場合の手段であって、心無い誹謗中傷は何の解決にも、再発防止にも役立ちません。大学に架かってきた電話を最初にとる人は、組織を代表してファーストコンタクトとなるのですから当然その気構えは必要で「さあね、わたしに言われても...」というわけにはいかず、しっかり話を聴くことは当然必要です。しかし、相手の言いたいことの主旨を理解すればあとはもう「担当者に伝えます」でいい。罵詈雑言のクレームに延々と付き合う必要などないのです。

 「タックルさせられた日大の選手が可哀そう」というのが現時点の多数世論ですが、わたしはふってわいた災難の対応に苦しんでいる罪なき日本大学関係者の方々がよほど気の毒に思います。

 さて、今回の騒動、監督さんとコーチの一人が「責任」をとって辞任されたわけですが、それが「指導が行き届かず選手である学生がひどい反則をして相手にケガさせた」ことの責任なのか、「相手にケガさせるように指示した」ことの責任なのかがいまひとつはっきりしません。今後第三者委員会の調査、警察の捜査の焦点はこの点に絞られてきます。事態が速やかに収束し、日本大学と関係の皆さんに一日も早く平穏な日々が戻ることを願ってやみません。

 明日は職場スタッフの結婚式に出かけますので、土曜日今時分のブログ更新となりました。

 日本大学アメリカンフットボールのいわゆる危険タックル問題で、ここしばらく新聞社会面、スポーツ面、テレビのニュース、各メディア大騒ぎです。先週の関学側の会見で日大の最終的な見解、対応の伝達が来週24日まで猶予されたとかで、しばらく動きはないかと思っていたところ、さきほど日大の監督さんが辞任する旨伝わりました。Phoenix.jpg

 わたしはアメフトに関しては大まかなルールを知っている程度の一般大衆ですが、ネットやテレビで繰り返し再生されるビデオを視てると、今回指摘されたプレーがひどいということは分かります。ひとつのプレーが明らかに終了し、QBが緊張を解いて気を抜いたタイミングで、死角の背後から予想外の強烈な衝撃を受けています。もし被害者が選手じゃなくて、例えばわたしやったとしたらおそらく一撃で死んでしまうでしょう。これはアカン。

 事件発生後の日本大学の対応がまずかったですね。できればネット上に拡散しないうちに監督さんがさっさと会見して、徹底的に謝罪していればここまで世の耳目を集めることにはならなかったでしょう。激しいコンタクトスポーツであるアメフトの試合中のできごと、それも日本のカレッジフットの頂点に君臨するチームのことなので、まあそんなこともあるわなで終わっていたはずです。

 ところが試合後に監督さん「勝つためにはこんくらいのプレーが必要、責任はおれにある」なんて言い放ったもんやから話がややこしくなった。責任あると言うのならきちんと対応してくださいという話になります。選手が勝手にやったことにされては可哀そうです。聞けば日大のこの学生、実力のあるいいプレーヤーやそうです。監督さんは関学の被害選手同様に、彼の将来についての責任も負う必要があります。

 日本大学はわが国のカレッジスポーツの勇として確固たる地位を築いています。おりしも東京オリンピックに向けてその存在感はさらに増していくであろうこの時期に今後の対応を誤ってしまうと、監督さんの本職である大学経営陣の一角としての責任にまで影響する可能性があります。アメフト部単体ではなく、大学の危機管理手腕が問われています。

 ところで会見で関学の方も言うてはりましたが、試合中ベンチの目線は主にボールを追いかけるので、関学側ベンチはくだんのプレーを直接目撃したわけではないと。ところが誰かがSNSに上げて問題視したことで明るみに出て火がついたのです。つまりSNSがなかったらこれほど注目されず、単にラフプレーがあったらしいということでスルーされてた可能性があります。昨今、げに恐ろしきはやはりネットの威力というところでしょうか。

バナナの気持ち

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 今日は朝から雨模様ですが、1年のうちで今時分がいちばん気候がいい。昨日土曜日休日出勤したところ、帰路バスは冷房が利いてたのに電車に乗り換えると暖房が利いててシートが温かかった。電車もバスも、今時分の気候やと窓を開け放して走流のがいいと思うんやけど、必ず何らかの空調を利かす決まりにでもなってんでしょうか。まったくエコではないですな。

banana.jpg さて、職場のあるスタッフのこと。彼は恐妻家で、結婚するに際して「家事いっさいは自分がやる」と宣言してゴールインしたそうです。結婚当初は共働きやし、いろんな事情もあるやろし、まあそんなことがあってもいいかなと思ってました。しかし、その後月日は流れ子どもができ奥さんはめでたく専業主婦となったにもかかわらず、彼は結婚当初の約束を忠実に履行し、いまでも洗濯、掃除などは彼の仕事なんやとか。何かおかしい気もしますが、本人が楽しそうなんでまあええかと。

 そんな彼はバナナが大好きなのです。今日は残業、という日の夕方は職場の給湯室でひとり必ずバナナを食べてます。曰く、効率よくカロリーを補充できるので残業食にぴったりなんやとか。ほぼ毎日残業するのでほぼ毎日食べてます。年間500本以上食べるらしい。栄養偏るんやないかと心配してしまいます。

 バナナ、好きか嫌いかと聞かれれば、まあ好きと答えるでしょう。買ってから数日経ってそろそろ黒い斑点が浮き出て柔らかくなったバナナがキッチンや食卓に置いてあれば、つい手が出てしまいます。確かに美味しい。けど、毎日食べたいとは思わない。MICHIKOhamamura.jpg

 戦後バナナは輸入制限されてた時期があり、そのせいで貴重品やったとか。「病気になったときしか食べられない」今でいう高級マスクメロンみたいな存在やったらしい。しかし輸入が自由化された高度成長期以降、われわれの世代は幼い頃から暮らしの中に普通にバナナはありました。パーマン2号も美味しそうにバナナ食べてた。学校給食にもよく出てきて、まるっと1本のときもあれば、半分に切ってあるときも。今思えば栄養士さんによる小手先のテクニックやったのでしょう。

 昔は「台湾バナナ」がブランドでしたが、今では90%がフィリピン産で、安定供給され価額にほとんど変動がない物価の優等生です。輸入されるくだものの、実に60%がバナナなんやとか。日本人はバナナ大好きなのです。

 それにしても、毎日食べたいとは思わないけど。

何もなければ

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 大型連休も最終日となりました。先週のエントリーで触れたように、この連休は旅行に出かけるでもなく、気の置けない仲間との宴会を中心として体調の維持・管理を図り、つまりは休養を中心としたリフレッシュに努めたことになります。

 それでも昨日は久しぶりにゴルフの練習場で少し身体を動かしたことで、今日は心地よい疲れとともに朝を迎えています。何もなければおそらくは練習に出かけることもなかったところ、職場の友人がゴルフを始めるというので「教えろ」という話になり、少しくお付き合いをした次第です。

20180505_135350360_iOS.jpg さて、この連休中に1冊の本を落手しました。なんと栄養学の専門書です。専門雑誌の連載記事をまとめたものやから専門書といっていいでしょう。連休中に会った友人から、所縁の権威ある先生が書かはったということで推奨とともにいただいたのです。パラパラと読み始めるとこれがなかなかにおもしろい。

 私は長年の不摂生がたたり、中性脂肪とコレステロールの値がいささか高く毎年の健康診断では必ずひっかかります。保健室で保健師さんに「おいコラ、死にたいのかおまえ」とやさしく指導されるとやはり少しは気になって、その後しばらくは塩分を控え、タマゴも控え、さらに脂っこいものもなるべく摂らないように努めます。毎日お昼ご飯はざるそば1枚なんて、立派なもんです。しかし、長続きせず気が付けばいつの間にか好きなものを好きなだけ食べる状態へとまい戻ってしまい、で1年経って健康診断でまた指導と。だって、世の美味しいものは脂肪と糖でできているんやからどうにも仕方がない。

 いただいた本、そんな食と栄養とに関する情報を綿密なエビデンスの基づいて整理しており、専門的ではありますがしろうとでも分かるように書いてくれてます。野菜は本当に摂った方がいいのか、タマゴは本当にコレステロール上げるのか、減塩は健康に効果あるのか、カルシウムの必要摂取量は、そもそも「〇〇食べ過ぎると健康に悪い」は本当にそう言い切れるのかといった栄養学の「考え方」を易しく説いています。知らなかった世界が広がります。読書の醍醐味というやつです。

 およそ人は自分が興味の無い分野には手を出しません。今回のご本にしても、本好きで乱読傾向の強い私とはいえ、何もなければおそらくは生涯手に取ることはなく、ご縁がなかったであろう領域であります。信頼している友人の勧奨あればこそ新しい世界が拓けたわけで、つまりは縁があったのです。こんなことはほかにも多々あるのであって、タイミング、きっかけ、人生の大部分はこの「縁」によって支配されているように思えます。

 せっかくの縁を大事にして、少しはココロを入れ替え不摂生解消、頑張ってみようかなっと。

WELCOME

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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