久しぶりにすっきりしたお天気の、休日の朝となりました。
今日は沖縄県名護市の市長選挙の投票日です。例の普天間飛行場の辺野古移転問題に関して政府vs沖縄の代理戦争ということで全国的に注目集めてます。で、今日はその沖縄のこと書いてみます。
昨年１２月のこと、沖縄で交通事故があり、米軍の曹長が事故現場で日本人運転手を救出した後に自分も後続車に撥ねられて意識不明の重体となった、と産経新聞が報じました。そして、この勇敢な米兵の行いを沖縄の地元２紙が報じていないことを「日本の恥」「報道機関を名乗る資格はない」としてけちょんけんちょんに断じました。２紙とは沖縄タイムスと琉球新報で、反政府、反米軍基地を掲げてことあるごとに国の政策にいちゃもんをつけている沖縄左派のオピニオンリーダーで、当然、産経新聞とは仲が悪いどころではなく仇敵どうしといった関係です。
産経としては格好の攻撃材料を得た形で、長文の署名記事で糾弾したわけです。まあそんなこともあるやろと思ってたところ、その後なんだか変な話になってきました。米海兵隊が「（曹長は）救助行為はしていない」と言い、県警も「救助の事実は確認されていない」とコメントしたそうです。どうやら産経の記者がよく取材、確認せずに記事を書いてしまったらしい。
そうなると今度は指弾された沖縄２紙の反撃が始まりました。
「（よく確認もしないで記事にするとは）産経新聞は、自らの胸に手を当てて『報道機関を名乗る資格があるか』を問うてほしい。」というわけです。これはおもしろくなってきた。
沖縄の基地問題は、日本人にとってのどに刺さったトゲのようなもので、誰しも沖縄県民の負担は気の毒やと思うし、できることなら基地なんか無いほうがよくて他に移せるもんならそうしたい。しかし、国際情勢上米軍基地はやっぱり必要やし、他に移すことも今となっては引き受ける自治体などあろうはずがない。民主党政権時代、稀代のボンクラ首相の鳩山が「普天間基地は最低でも沖縄県外に移設」なんて大ボラかまして結局実現できず政権崩壊の要因ともなりました。沖縄の人たちはかわいそうやけど、その分地域振興のために国からのお金もたくさん渡ってるんでどうかご容赦ください、というのが国民の意見の大勢やと思います。現状維持が最大公約数的に支持されているわけです。
さて、今回は産経、どうも旗色が悪い。左派メディア憎しが嵩じて前のめりになるあまり、勇み足で記事を書いたきらいが否めません。オウンゴールです。
やっちゃったときには素直に非を認めて謝るべし。それは早ければ早いほどよい。タイミングを逸するとどうしようもなくなって信頼を失い、取り返しのつかない事態に陥ります。朝日新聞が従軍慰安婦キャンペーンによって日本と日本人の尊厳を著しく傷つけたことがいい例です。吉田清治なる大ペテン師の虚言をさも真実であるかのように取り上げることで、順調に推移していた日本と韓国の関係に楔を打ち込み、韓国の反日感情の増幅を助長し、双方の国民感情を修復困難なまでに悪化させました。また、世界中に虚報を発信し続けたことで、日本の国際的な信用も大いに損ないました。すべて朝日新聞の愚行のせいです。戦後、いち民間企業によって日本の国益がこれほどに損なわれたことは他にありません。新聞という世論形成に大きな影響力を持つ組織であればこその結果でした。
そんな朝日の犯罪行為を先頭に立って糾弾し続けてきた産経、今回の件について現在のところ続報はないようです。さて。
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