まじりっけなし

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kokuho1.jpg 総選挙がおわり、いよいよ国会が始まりました。野党は相変わらずモリ・カケの蕎麦談義を続けたくて、一部マスコミもこれに便乗して騒ぎたい様子やけど、やればやるほど国民からは愛想を尽かされていきます。先週の朝日新聞は、国から森友学園への土地売却に会計検査院がケチをつけたというネタを拾って、一面トップをはじめ驚くほど多くの紙面を割いて大騒ぎしています。その有様は異常で、いかに安倍憎しといえどあきらかにやり過ぎです。検査院の指摘があったことをことさらに論い欣喜雀躍している哀れさだけが感じられ、いつもながらの見事な逆効果として読者に伝わっています。

 朝日と言えばウソでも大新聞、かつてはわが国のリベラルの旗手としてクオリティ・ペーパーといわれてたこともあったのに、これではまるでタイガースとデイリースポーツ、ジャイアンツと報知新聞の関係にも似て、新聞というより反政府を目指す勢力の機関紙と成り果ててます。これ以上国民を敵に回すことは、本当にもうやめといたほうがいい。yoritomo.jpg

 さて、今日書きたいのはそんな凋落しんぶんの笑い話ではなく、先週行ったすごい展覧会のことです。先日のエントリーで正倉院には国宝がないということを書きましたが、芸術の秋、その国宝ばかりを集めた展覧会が京都国立博物館でありました。ズバリ「国宝展」。キャッチフレーズに「純度100%」とあります。うまいこと言う。

 開催されてたのは知ってましたがなかなか都合つかず、結局期間終盤のそれもやむなく祝日に訪れることとなりました。もう、こうなると混雑は覚悟の上で気合いれて出かけましたよ。

 早めに行って並ぼうという意気込みはよかったのですが、それでも大いに甘かった。開館1時間前に博物館にタクシー乗り付けた時点で、すでにしていったいどこが最後尾やねんというくらいの大行列が敷地をはみ出して遠くまで伸びてます。思うに私がこんなに並んだのは大阪万博の「月の石」以来ではないでしょうか。

 1時間とちょっと並んで、やっと入場したものの、当然館内は壮絶な混雑です。場内整理のスタッフの悲壮な声が暗い空間にこだましてます。ゆっくりとこころゆくまで堪能するためには、この混雑を如何に耐えていくかという試練が求められます。展覧会ではいつも、目玉商品だけに的を絞りそれ以外の展示品は適当にパスしていくのですが、なんせこの日はパスできるのんが少ない。人混みをかき分けかき分け、時間をかけて見学しましたよ。 超絶お宝ばっかりとはいえ、中でも目玉の展示品がやっぱりあって、それらの前ではことさらにゆっくりと堪能しました。korin.jpg

 神護寺の「伝源頼朝像」は教科書には必ず写真が載ってる、中世の肖像画を代表する傑作です。根津美術館の尾形光琳「燕子花図(かきつばたず)」は100年ぶりに京都に里帰りして展示されたとか。三井記念美術館の円山応挙「雪松図屏風」はビッグネーム応挙の最高傑作といわれてます。与謝蕪村「夜色楼台図」も蕪村の山水画の到達点とされる傑作です。東洋陶磁美術館の「油滴天目茶碗」は4つしかない国宝天目茶碗のうちのひとつです。どれもこれもが単独で展覧会の主役を張れるわが国の、いや人類の至宝なのです。それらが今一箇所に結集し次々にこれでもかと迫ってくるのです。もうね、すごいのひと言。okyo.jpg

yuteki.jpg ここぞという逸品の展示では人混みをもぞもぞと掻き分け、何とか最前列までたどり着いてじっくりと時間をかけて鑑賞しました。場内整理のスタッフさんたちは悲壮な表情で「歩きながら観てくださーい」「立ち止まる人は後方から観てくださーい」と叫んでますが、誰も言うことをきかずひとたび最前列展示ケースの前に張り付いたら動こうとしない、動きたくても動けない。作品にガツンと魅了されその迫力に言葉を失ってしまい、何も聞こえなくなります。本物の凄さです。

 係の人たちは大変やと思いましたがこれは、すごいものばかりを集め過ぎた、企画の失敗です。

 いやー眼福でした。並んだ甲斐がありました。今年私があちこち行った展覧会の中で文句なしのナンバーワンです。惜しむらくは当初お目当てとしていた国宝「金印」、そう、日本史の教科書のはじめの方に必ずでてくる「漢委奴国王」印、それに俵屋宗達の「風神雷神図屏風」が、期間中の入れ替えでこの日の展示には無かったこと。ぜひ実物を見たいところでしたが、まああまり欲をかいてはきっとバチがあたります。次の機会の楽しみということにしておきましょう。

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katsuhiko

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奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

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雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

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