青のシンフォニー

| コメント(0) | トラックバック(0)

 ふるさと吉野についてはこれまでも何回も書いてきたところですが、先週友人からお誘いいただき、また行ってまいりました。

 といっても今回は同郷の幼馴染というわけではなく、大阪の奈良県人会のイベントの遠足に、ゲストとして声をかけてもらったのです。こういう友人は大事にしないといけない。

 このお友達はずっと奈良県在住ですが、だんな様の職場が大阪ということで加入してはるんです。今回は、吉野山に行くというよりも、話題の観光特急「青のシンフォニー」を楽しむことがまずお目当ての企画です。近鉄の大阪阿部野橋駅から乗車し南大阪線、吉野線経由で終点吉野駅まで約1時間ちょっとの旅です。他のメンバーやわたしのように大阪在住なら問題ないのですが、お友達ご夫妻は奈良在住なんで、わざわざいったん阿倍野橋まで赴いたのち折り返して「青の...」に乗って吉野に向かうことになります。20171112_014212342_iOS.jpg

 思えば吉野出身のわたしにとって、吉野線とそれに続く近鉄南大阪線は、かつてもの心ついてから高校を卒業するまでどこかに出かけるためには必ず利用していたふるさとの路線です。車窓の風景はすべて記憶してます。自身の、路線のべ乗車距離ランキングがあったとしたら、新幹線をはるかにしのぎダントツトップでありましょう。

 赤字ローカル線でありながら、世界的観光地吉野山を抱えることから廃線にならずに存えている経緯についてもかつて書きました。それどころか近年、新型特急「さくらライナー」に続いてこの超豪華観光特急「青の...」が投入されるなど、なぜか近鉄鼻息が荒い。路線の活況で県南部の過疎化が鈍ればいうことありません。

 さて、青のシンフォニー、初めて見ました。近鉄が「しまかぜ」に続いて鳴り物入りでつくった観光特急です。わずか1編成、それも3両しかありません。従って乗車定員も少なく、今回のような企画ツアーでないとなかなかチケットが手に入らない。他の特急列車のように発車前に乗車駅で買うなんてまずムリです。阿倍野橋駅に着いて停車しているのを見つけたときは、純朴なテツ少年のように思わず駆け寄ってしまいましたよ。その瞬間を当の友人に激写されました。

 3両の両端が木のぬくもりを重視したゆったりサロンシートの車両で、真ん中がラウンジ車両になってて空いていれば誰でも一杯やったりお茶したりとくつろげるのです。「しまかぜ」のサロン席、グループ席同様、観光特急はこういうコンセプトの設備が充実してきました。2017-11-17.jpg

 ワイワイとお話しするうちに、あっという間に吉野駅とうちゃく。

 お食事の後、竹林院、金剛峰寺蔵王堂の2箇所を見学して帰路につきました。どちらも子供の頃から数え切れないほど訪れてる馴染み深いスポットです。記憶と違うのはやはり外国人観光客が増えてること。インバウンドで潤うの結構なことです。吉野山は年間の稼ぎの大部分を4月ひと月で叩き出しますが、四季それぞれに良さがあることも知ってほしいもんです。

 ところで気になることがありました。駅から山腹まで架設されてるロープウェーが止まってたのです。「吉野大峰ケーブル」という名の会社の運営ですが、ケーブルカーではなくロープウェイです。なんと現存する日本最古の索道路線として機械遺産にも指定されてるとかでつまりは、古い。で、今回それが点検で一時休止などではなく老朽化で完全にストップ「復旧の見込みなし」とか紙貼ってます。428日からといいますから、20171112_070413000_iOS.jpg今年の桜が終わってからずっと止まってるわけです。知らなんだわぁ。今回、一行はもともとバス利用の予定やったんで支障なかったけど、このバスもオフシーズンは週末のみの運行なので、平日は七曲りの急坂を歩いて登るしかなくアクセスがいちじるしく制限されます。吉野駅下りてから「聞いてへんがな〜」ということになります。これは由々しき事態であって、来春までに復旧してもらわんと世界遺産吉野が危機に瀕してしまいます。心配してたところ、帰ってネットで確認すると、休止は2月いっぱいとでてました。やれやれ。

 ともあれ、いいお天気で久しぶりに故郷の空気を吸い、慌ただしい日常から逃避しリフレッシュできた晩秋のいちにちでした。お誘いいただいたお友達には本当に感謝です。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://corridor0108.main.jp/mt/mt-tb.cgi/448

コメントする

WELCOME

CALENDAR

PROFILE

IMG_0227_2.jpgのサムネール画像のサムネール画像

katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

月別 アーカイブ