保守とは

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 長い長いゴールデン・ウィークが終わりました。マッカートニーのライブに感動し、旧友たちとの楽しい懇談のひとときあり、ボケーっと何も考えない一日あり、十分に英気を養えました。明日から再びフルスロットルで仕事に立ち向かっていくこととなります。

 大型連休という、この上ない恩恵をもたらしてくれる憲法記念日に際して、憲法についてちょっと考えてみます。

hinomaru2.jpg G.W.の始まりのテレビニュースは、毎年変わることなく行楽に出かける人の波、交通渋滞と、いろんな団体の憲法に関する集会の様子を伝えます。毎年この日は、改憲、護憲、それぞれの立場からの意見が大々的に表明されて議論になります。特に今年は現行憲法施行からちょうど70年経ったということで朝日新聞などは1面に社説を掲げ、大々的になキャンペーンを行いました。だいたいこの新聞がキャンペーンするとろくなことがないのですが、さすがに護憲リベラルの旗手として、なかなかの論陣を張っています。

 憲法、改正反対の立場の人々は「平和憲法は世界に誇る素晴らしいもので、平和日本の礎となってきた。変える必要などない」一方、変えたい人たちは「占領軍に押し付けられた代物であって、国家の根幹を定めるべき憲法は自主的に定める必要がある」と、それぞれに大いに主張します。

 さて、改憲、是か非か。

 いつも思うのですが、変えずに用が足りてるんならお金と労力かけて変える必要ないし、何か具合が悪いんなら変えればいい。自主憲法だろうと押し付けられたものだろうと関係ない、制定のいきさつはどうであれ、要は今の条文で何か不都合かあるのかということです。

 では不都合あるのか無いのかと考えると、これが色々とあるわけです。その筆頭がやっぱり自衛隊です。憲法には、国家間の紛争解決の手段としての軍隊は保持しない、日本に交戦権はない、とはっきり書いてます。にもかかわらず自衛隊という名の軍隊が厳然と存在し、世界でも10指にはいる防衛費を費やしているのがわが国の現状です。自衛隊は軍隊ではない、なんていうわけのわからない理屈は横に置いといて、明らかに憲法違反の状態が長く続いているのです。yasukuni.jpg

 かつて、自衛隊は憲法違反やから廃止すべき、などと主張する勢力がありました。しかし、いまや自衛隊は、日本の在り方と国民の意識に深く浸透し、確固たる信頼と信任を得ており、廃止なんて主張はもはや議論にすらなりません。憲法守りたいのはやまやまではあるけれど、そうは言ってられない国際情勢の現実があるわけです。だったら、きちんと憲法変えてからそれに従って自衛のための軍隊の整備を行うべきでしょう。集団的自衛権の議論の際には解釈合憲だかなんだか屁理屈こねて憲法違反の法令を通しちゃいましたが、そんな姑息なことやらずに、適正な手続き行った上で堂々とやるべきです。

 一言一句変えることはまかりならないと構えるから、窮屈になって、せっかくの憲法も使いようが難しくなるんです。必要ならばこだわらずに改正する柔軟さが必要です。「護憲」の考え方はそうあるべきです。

 ところで、現代の日本において保守派というと自民党など改憲したいほうの勢力のことで、逆に革新というと共産党など左翼暴力集団のことを指します。しかし考えてみると憲法改正して国の在り方を変えようとしているのはどちらかというと保守層で、左翼は憲法条文は一言一句変えさせてなるものかという現状堅持の主張をしています。つまり、言葉の意味があべこべになってます。ふと気づいたんですけど、これはなかなかおもしろい。

 かつて革新野党は、新しい考え方、新しい制度によって次代を切り拓こうと努めてきました。ところが今や野党といえば、与党の政策に対して何ら対案を示さず、ましてや国民に受け入れられる独自の政策など持ちようもなく、ただ政府に反対することを目的としてその身を永らえています。国民の支持を得られるはずもありません。余裕のアベちゃんの時代が当分続きそうです。

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katsuhiko

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