ブーメラン炸裂

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 ちょっと前までは文部科学省を中心とした天下りの話で大騒ぎしてたのに、今や新聞、テレビは森友学園一色ですね。いろんな問題が順番を待って起こるわけではなくて、同時多発並行で進行しているんでしょうけど、一度にあれもこれも話題にできないんで、世間の関心はひとつにしぼられていきます。流行みたいなもんです。ベクトルを合わせて攻撃したほうが効果があるし、その方が外野でお祭りとして見てる方も楽しいというもんです。
 
 で、森友。「瑞穂の國記念小學院」という「日本で初めてで唯一の神道の小学校」を開設しようとしています。ホームページでは「キリスト教や仏教の学校は日本には沢山ありますが、神道の小学校はありません」と謳ってますが、確かにそのとおりです。また「神道は宗教ではありません」とも言ってて、その点についても、わたし自身もかつて同んなじようなこと書いたことあり、なるほどと感じるところもあります。
 
 しかし、それを言うなら神道には教義そのものもないのであって、他の宗教のように教義に沿った教育を行うことがそもそもできるのかって話になります。わが国の深淵な伝統である神道と、忌むべき戦前の軍国主義をごちゃ混ぜにしている点でこの学校は明らかに間違ってます。もし私に子どもがいたとしても、絶対にこんな学校には通わせたくない。
 
 このケッタイな学校の設置に際して、政治家、特に安倍首相が何らかの便宜を図ったんやないんですか、という追及を野党が今国会でしきりに行ってるわけです。
 
 その質疑の中で出てきたのが「この学校は、教育の政治的中立という点で問題がある」という議論です。議員の便宜行為という法律違反の問題から逸れてしもて、学校そのものの適正性に論究したわけですが、これがなかなかにおもしろい。
 
Boomerang.jpg なるほど、学園がすでに設置している系列の幼稚園で園児たちに「アベソーリがんばれ」だの「アンポ法とおってよかったです」なんて唱和させることは多聞に政治性を帯びてます。教育の場で特定の政治勢力に肩入れしているわけで、こんなことやっちゃダメです。
 
 しかし、それを言うなら政権時代の民主党なんて日教組の御用政党やったわけで、日教組といえば教育の場に政治を持ち込んだというより、労働組合活動より政治活動を主軸としてたそれこそ胡散臭い団体の代表格です。つまり教育と政治の連携・融合は民主党の得意とするところやったわけです。その旧民主党の残党である民進党議員が「この小学校は政治性が…」なんて叫べば叫ぶほど、またぞろお得意のブーメランが自分の側頭部を直撃することになります。
 
 民進党、何らの建設的な主張なく相手を貶めることに腐心する情けない国会運営はいつものこととしても、今回は戦法をもう少ししっかりと考えたほうがいい。本来追及すべき政治家の口利きとか、認可に際してのお目こぼしとか、切り口を変えていかないと、安倍さんこの問題はまんまと逃げ切れますよ。
 
 で、気がついたら国会の会期はいつのまにか終わってしもて、テロ対策法や特定秘密保護法なんかの重要な議論はできないまま、いわゆる強行裁決で見事成立と。安倍さんが自分でオトリになった格好で、結果的に自民党の思惑どおりに進むことになります。
 
 与党と対峙するため本当にやるべきことは何なのかが分かっていない。しかも蓮舫党首の頭部には例の二重国籍問題をはじめとする何本ものブーメランが突き刺さったままで、それを抜こうとする動きも見られません。もうね、ほんと民進党ってどうしょうもない。

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