2016年6月アーカイブ

かばんと傘とEUと

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 英国がEUやめちゃうことになりました。ビックラです。
 
82.jpg 英国は日本と似ています。島国であること、立憲君主制で皇室(王室)があること、歴史と伝統を重んじること、車が左側走ること、ポストが赤いこと。しかし、違うところもあります。伝統料理が不味い(といわれている)こと、そして移民の労働力を多く受け入れていること。これが今回災いして、移民に仕事を奪われた労働者層の反発が募って、ほかのヨーロッパの国々と必要以上に仲良くするのはもうやめて一線を画そう、という結果になったようです。
 
 どうも近視眼的な判断のような気がします。個々の労働者レベルでは多少の改善があっても、英国はまた世界有数の金融市場なのであって、今回の決定がロンドンのシティに与える影響はほとんど予測不能です。アベノミクスの調子がいまいち上がらないわが国への余波が少ないことを祈りたいもんです。
 
 さて、グッと身近な話ですが、わたしはわりにモノ持ちがいいということをだいぶ前に書きました。モノ持ちがいいというより、使い続けると強い愛着が湧いてくるのです。
 
 以前使ってた通勤カバンがボロボロになったので、新しいのを買ったのが4年前。以来使い続けてきた現在のカバンも先代と同じく持ち手の部分がそろそろボボけてきました。手で握る部分の表面が剥がれてきただけで、持ち手が切れてしまうとかいうわけではないので使い続けてきました。ところが、最近気が付いたんですが、表面が剥がれて下から出てきた層は色が落ちて触ると汚れるんです。たまに両手ふさがったときに持ち手を手首にかけたりすると、革の黒い色がシャツの袖口に移ってしまう。これはいかん。IMG_6712.jpg
 
 新しいカバン買うべしか。しかし、持ち手以外はまったく異常なく、使い込むほどに牛本革の色合いと質感が落ち着いてきて、いよいよこれからという感じなのです。不思議なことに革製品はほんの少し傷がついてもいつのまにか消えてしまいます。自然素材の強みです。不具合が発生するのは、いつも人為的に加工した部分です。
 
 そや、持ち手だけ交換したらええんや、と思い至りました。
 
 一瞬、買ったお店に相談しようかと思いましたが、まてよ、と。ネットで探してみると、案の定カバンの持ち手のみの通販、たくさんありました。
 
 素人が取り付けられるんやろかと思いながらも注文したところ、2日後には手元に届き、早速つけてみたところ、をを!
 
 実に簡単に装着完了。引っかけてホックをパチンとはめるだけです。これで耐荷重大丈夫なんかなと思いましたが、実際に使ってみると、びくともしません。カバン本体の重さでホックが外れるようなことはなさそうです。お値段約1,200円ナリ。これでまた何年かは使っていけそうです。
 
IMG_6711.jpg 一方、梅雨時に欠かせない傘。中でも携帯便利な折り畳み傘ですが、こちらも長年連れ添ってるのんがありまして、かれこれ20年以上になります。実に軽くて持ち運び便利なのが気に入ってずっと使い続けてます。折り畳み傘というものは携帯性が身上です。傘としての機能を極めるより、とにかく軽さがポイントとなります。
 
 で、先週のこと。縁あって京都の某名門大学にお邪魔し、ミュージアムや図書館など見学させていただく機会を得ました。おりしも梅雨真っ只中、案の定降ってきました。それもパラパラやなくて、車軸を流すようないわゆる土砂降りです。さっそく例の傘取り出して差したところ、なんだか頭上から雨が落ちてくる。「あれ、おれカサ差してるよな」
 
 なんと、雨の勢いが強いんで、雨粒の一部が傘の生地を突き抜けて飛沫となって落ちてきてるんです。いかに強力な雨とはいえこれでは傘の役目を全うしていません。長年の使用によって傘の布地そのものもやっぱり劣化してるということか。さもありなん、20年以上ですもん。
 
 傘は天下の回りものなんていって、いわば消耗品です。といっても壊れて捨てるんやなくてどこかに忘れてきてしまって、拾った誰かに使い継がれていくわけで、何十年も同じ傘使うなんて稀有な例と聞きます。ところが私はこの折傘に限らず、持ってるほかの傘も使い始めたのはもう遠い記憶の彼方なのです。
 
 さて、この折傘はとうとう引退か。防水スプレー買う値段で新しい傘買えそうですよね。
 
 うちの奥さんに話したところ、カバンの持ち手だけ代えて使うなんてビンボくさい、とっとと新しいカバン買って来い、水が漏る傘なんて傘とちゃうし、こっそり捨てといたろって。比較的モノに執着がなく、過激な革新的施策を主張しています。
 
 どんどん新しいものに移行していくほうがいい場合があります。一方、古くても続いているものには続いているだけの理由があるわけで、改革革新と伝統の調和・融合によって最適な状況を作り出す判断が求められます。英国は今回EUとの決別を選択したわけですが、わたしはこのカバンと古傘、まだまだ使っていきますよ。知らない間に捨てられないよう、気をつけねば。
 日に日に蒸し暑さが増してきました。今日の大阪は梅雨らしい大雨が降ってます。IMG_6646.jpg
 
 毎年この時期になると家から駅に向かう通勤ルートの途中、公園の舗道に植えられているクチナシが気になります。以前にここで書いたこともありました。とりたてて騒ぐほどもないありふれた植え込みなのですが、忘れず季節を告げてくれる存在なのです。そういや去年は大きくなりすぎたからか切り戻されて、とうとういつもの白い花をつけることがありませんでした。今年は花芽が復活したのか先週から咲きはじめ、周囲に独特のコパトーン臭を漂わせています。
 
 さらに駅降りて乗り換えるバス停のわきには、これもいつやったか書いたことがある木斛(モッコク)の木が昨日一斉に花をつけました。この花に初めて気が付いて名前を調べるのに大騒ぎしてるうちに、わずか2日ほどで見事に散ってしまったのは2年前のことでした。昨日たまたま土曜日に出勤しなかったら、今年はお目にかかることがなかったことでしょう。よく見るとたくさんのミツバチが花に群れてました。さもありなん、この花も例えようが難しい独特のいい香りを発して夏の訪れを感じさせてくれます。
 
 突然ですが、私は昔から腸が弱くてお腹がユルくなりやすく、人生一度便秘というものを経験したみたいもんやとか思っているのです。お酒飲んだ翌日やなんかは確実にユルめになるので、整腸剤「新ビオフェルミン」ご愛飲で、ずっとお世話になってます。
 
 それが先週切れたので、うちの奥様が新しいの買ってきたところ
 
 「あり?」
 
 IMG_6650.jpg似てるけど明らかに違うお薬です。奥さんは「しまった。騙されて違うのん買わされてもた。」と言うてます。自分が間違えて棚からカゴに入れたくせに。「指定医薬部外品」とゆうカテゴリーなんで薬剤師さんでなくても売ってくれるのです。
 
 さて、これは騙されたということになるのか。確かに「ビオフェルミンS」買いに行った人がよく似せたパッケージで勘違いして「ビフィズミンB」買ったきたのだから、有名製品のブランドに便乗したいわゆるパチもん商法にひっかかった、と言えなくもない。
 
 しかし、改めてよくよく見ると、SとB、成分はほぼ同じで1錠に含まれるビフィズス菌やフェカリス菌の量はBの方がかなり多い。ひとビンの錠剤の数もS・350錠に対してB・360錠とBの勝ち。しかも大人は1回3錠ずつ飲むので、Sの方は最後に余ってしまうというか、足りなくなる。さらに値段はBの方が安いということになれば、結果的にBを買った方が正解ということになります。
 
 量・質・価額とも勝ってるにもかかわらず、見かけを似せて棚に並べないと勝負できない厳しい現実があるわけで、超大手メーカーのブランドIMG_6657.jpgの威力ということなのでしょう。
 
 そういえば、舛添都知事が最後の定例記者会見すっぽかして、結局疑惑について全く説明しないまま、都民に後足で砂をかけるように退場しましたが、次期知事候補として、かの蓮舫参議院議員の出馬が取りざたされました。結局出馬せずということになったようですが。
 
 むかし行政刷新担当大臣やってたときに事業仕分けで「2位じゃだめなんすか」という稀代の妄言を発し、わが国の科学技術の発展を阻害し国民の夢を奪っていった人物が、都知事という権力の座に就いたとき、はたしてどんな狼藉を見せてくれるのか少しく興味があったのに、と言ったら都民に怒られそうですね。
 
 蓮舫の言葉に対して「1位をねらわなければ2位にも3位にもなれない」と反論したのが、ノーベル賞学者の利根川進氏です。国民がどちらの信条に与するかは明白であって、民主党政権が崩れるべくして崩れた片鱗が見えてきます。お腹の薬は1位の製品でなくても十分間に合うけど、ニッポンはあくまで1位を目指していくべきなのです。
 
 次の知事は、誰でもいいけど、オリンピックの盛り上がりを損なわない人に頑張ってほしいもんです。
 美しい日本の季節は粛々と進み、とうとう本格的な梅雨が到来しました。職場はクールビズ励行で冷房温度が下がらず、微妙な蒸し暑さに耐えていると、かつて、キンキンに冷やして震えながら仕事してたバブルの夏の遠い日を思い出します。あの、飛ぶ鳥を落とす勢いで世界を席巻していたライジングサン・ニッポンの栄光の日々が再び来たらんことを夢見るこのごろです。
 
IMG_6635.jpg 今日はゴルフに出かけてました。プライベート、10時半スタートのまったりしたラウンドで、心配した雨もなく実に楽しいストレス解消の一日でした。お誘いいただいた職場の先輩に感謝です。また明日は早朝より釣行と、いつになくせわしない週末となってるので、間隙をぬって今時分ブログ更新しております。
 
 さて、最近の話題。東京都の舛添要一知事、あいかわらず徳俵に押し込まれ足の小指一本で踏ん張ってますが、クビはそろそろ時間の問題のようですね。一連の疑惑の説明、不適切なら結局アカンでしょ。「違法ではないが一部不適切」は今年の流行語大賞狙えそうです。
 
 まさかの逃げ切りもアリでしょうか。しかし奇跡的に辞任を回避したとしても、その後はレームダック状態で、知事職を遂行する資格も能力もすでにないことは本人がいちばん分かってるはずです。現時点の踏ん張りは、知事として都民の役に立ちたいわけではなく、報酬と退職金を少しでも多く手にするために開き直って罵詈雑言に堪えているにすぎません。人間、欲得のためにはここまで恥知らずになれるものなのでしょうか。怒りを通り越して感心してしまいます。
 
 ところで、舛添(元)東京都知事、自らの卑しい品性が禍いして政治生命が絶たれたわけで、政治家としてはもとより、もとの生業である政治学者、評論家、テレビのコメンテーターなんかとしてもその職に復することはむずかしくなりました。今後メディアを通じてどんなに素晴らしい著作・論文を世に問うても、どんなにいいお話をを力説しても、「あの」舛添が、ということで誰にも相手にしてもらえません。「しくじり先生」のオファーを待つのみの人生が始まります。
 
 思うに、このようないわゆるラべリング効果は今回の都知事に限らず、絶えることなく生じます。例えば、国会議員でtsuru.jpgは、本会議で「保育園落ちた日本死ね」のブログで政府を追及した野党民進党の代議士が政調会長に抜擢されたはいいけど、直後に事務所がありえない額のガソリン代を政治資金から使ってたことがバレて「あれは秘書がやったことで…」と弁解して沈没、という騒ぎがありました。この結果今後、山尾志桜里という名前が出るたびにたとえどんなに素晴らしい活動、言説を講じようとも。「ああ、ガソリン代横領のひとか」ということになるわけです。
 
 ベッキーの不倫で日本中大騒ぎになりました。芸人のスキャンダルは芸の肥やしとも言われ、いずれ復帰することもあるでしょうが、税金で雇われている政治家が民心に染みついた汚れた印象を払拭することはほぼ不可能なのです。
 
 古来、「政治とカネ」は兄弟のように連れ添って進んできました。そもそも政治資金というものの在り方がおかしい。民意を反映してよりよい社会を実現していくことが政治の役割であるとするならば、政治に金がかかることなどあってはならないのです。偽物の絵画コレクションや書道の中国服購入が政治資金として決済できる感覚は世間一般では通用しません。
 
 大勢いる議員センセイたちは、政党助成金や政治資金の削減にはまず取り組もうとしません。「正しいことを訴えれば国民は支持してくれます。したがって政治活動に経費なんてかかりませんから、議員歳費だけもらえたらそれ以外の政治資金なんていりません。」と言い切る政治家が出てきたら、主義主張はさておいて応援したいと思うんやけど、まあ、ムリか。

わかりやすい

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 水無月に突入し、日本列島各地に梅雨入りが宣言されました。大阪も、今日は朝から雨降りです。
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 梅雨どきでたっぷり雨が降るのに、なぜに6月は水無月なのか。気になったので調べてみるとどうやら「無」は今でいう助詞の「の」の意味やとか。つまり「水の月」というわけです。なるほど、それなら分かる。ともあれ、毎年変わることなく季節はめぐり、美しい日本の花鳥風月をかたち作っていくのであって、四季の風情は実に分かりやすい。しかし、お金のめぐりはどうにも思うようにならないようです。日本経済の話です。
 
 消費税増税延期が決まりました。
 
 予定されてた増税がなくなるんやから、素直に考えれば、国民・消費者としてうれしいはずが、増税分を財源にして福祉施策を充実させる予定もなしよとなるとそれはちょっと困るやん、ということで野党が騒いでます。そもそも消費税率の段階的アップは先の民主党政権時代にでてきた与野党合意ということもあり、今の野党としては約束が違うということで、いちおう攻撃しているわけです。
 
 アベノミクス失敗というのが野党の旗印ですが、確かに目に見えた成果は出ていないけど、もともと景気がそんなに簡単に劇的に回復するなんて誰もが期待していなかったので、野党への目に見えた追い風にはなっていません。
 
 選挙前に増税を訴えることはリスクがあるので、野党にとってはやりにくところです。しかも民主党の残党が騒いでみても説得力まるでなく「お前らが言うか」と笑いのネタにしかなりません。アベノミクスは効果がないから安部首相は退陣せよというけれど、じゃあ野党はどんな対案があるのかというと、赤字国債乱発以外になんら効果的な施策を示していません。tax.jpg
 
 アベノミクスは、その成否は別にして、財政発動を駆使して現状の経済活動の活性化を目指す正統派の景気対応策であるのに対して、赤字国債は国と地方の借金をさらに増やし、現状の不景気のツケをこどもたちの世代に転嫁する場当たり的な打ち手に過ぎません。さらに、それを主張する民進党といえば、かの鳩山、管のバカツートップを頂いてた、もとの民主党です。国民の支持を得られるわけがありません。野党が内閣不信任案を提出しましたが、ほとんどニュースにもならない。
 
 安倍さん、その辺よく分かってって、たとえ増税の公約実現できなくても今度の参院選も大勝は揺るがない自信があり、それどころか、解散衆参同日選に打って出てもさらに党勢を伸ばす可能性さえあります。
 
 最近しばらくは政局が分かりやすい。野党のだらしなさが際立つこの頃です。gijo.jpg
 
 それ以上に巷間を賑わし、衆目を集めているのが、舛添都知事の狼藉と進退問題です。公金横領の疑いがまあ、出るわ出るわ。たくさんお給料もらってるのに、なんとあさましい行状であることか。実はそんな人間やったと分かったあとでは、なんとも卑しい顔つきに見えてくるから不思議です。都民の皆さんにはまことにお気の毒ですが、あなた方が選んだ都知事様ですよ。
 
 バカな首長や議員は日本全国にワンサカいるんでしょうけど、ウソでも東京都知事といえば日本一の首長です。扱う予算も桁違いのスーパー権力者です。そんな都知事に関して、かつて君子と崇められた人間であっても、権力を手に入れるとかくも下卑てしまうものかという見本が続いています。前任の猪瀬直樹は選挙に際して徳洲会グループから5,000万円もらってたことがバレて結局辞めさせられました。その前の石原慎太郎は、後先考えずに尖閣諸島を東京都が買うなんて言い出したことで中共に反日キャンペーンの口実を与え、日中関係を戦後最悪の状態へと導き、結果的に大きく国益を損ないました。世の中に与えた悪影響の大きさでは猪瀬、舛添など足元にも及ばないゲスの極みといえます。
 
 つまり、最近の東京都知事にはなぜかまともなやつがいません。なんとも分かりやすい。
 
 あくまで他所の都道府県の話なんで、ほっといてもいいようなもんですが、やっぱり影響が大きくてそういうわけにもいかない。例えば、オリンピックは都が誘致したとはいえ一大国家イベントです。いわば都の顔である知事さんには、それなりの品格のある人がなってほしいというのが国民すべてのささやかな願いです。誰かいい人いないかなあ。

WELCOME

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PROFILE

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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