昨日から恒例の湯治に出かけており、先ほど帰ってきたようなわけで、今時分にブログを更新することとなりました。雪見酒の期待があっさりと裏切られたこのたびの温泉行の仔細はいずれ書くとして、今日は気になる言葉使いについて。
イエデン(固定電話)での通話がめっきりと減ったことは以前にも書きました。しかし、仕事の上ではやっぱり電話での通話は欠かせません。職場の新入職員諸君は、新人研修なんかで電話のかけ方受け方、みっちりと仕込まれます。しかし、もちろん研修のお稽古だけでモノになるはずもなく、実地での経験でもって業務上必要なコミュニケーションの手法を習得していくことになります。失敗を繰り返して一人前になっていくのですが、はじめのうちに変なクセを付けるとなかなか直らない。三つ子の魂百までというやつです。新人と言えなくなると、もう関連の研修受けたりはしないので、気がついたときに、まめに指導するしかありません。
そんな基本的な電話術も、携帯電話の普及によってじゃっかん変化してきました。
携帯への発信では固定と違って相手のシチュエーションが分からんもんやから、つながって開口いちばん「今、お電話よろしいでしょうか」がデフォルトになり、今やそれが固定電話にかけたときにも必ず言うようになってきました。
そんなある日、入って日が浅い職員が電話してます。
「もしもし~◯◯さんの携帯電話でよろしかったでしょうか。今、お電話大丈夫ですか~」 (^^;;
ファミレス敬語に続けて私の嫌いな「大丈夫」攻撃、ここでも炸裂です。もし、私がこんな電話受けたらきっと「電話大丈夫かって、別に壊れてないけど」と応じることでしょう。未だそんなチャンスには遭遇してませんが(^^)
本人に自覚がないからやっかいなのです。彼が電話終えてから「君、今何て言てった?」とか注意しつつ、やっぱり新人以外にも「お話し方教室」やった方がいいのかなぁなんて思う今日この頃です。
学生さんや若手職員たちが日頃仲間内で話してる、ほぼ日本語らしきものについてとやかく言うつもりはありません。
「やっば~、マジッすか!?? チョーウケるんですケド」大いに結構。
が、それをビジネスシーンに引きずってきてはいけません。あなたは組織の看板背負って話をしてるんですよ。
先週、ベンチャー事業で成功されたさる方の講演を聴く機会がありました。出版業界からスピンアウトして時代の先端で活躍している様は大いに興味深かったのですが、若いこともあってかいかんせん言葉の誤用が多く、残念に思いました。
のっけから「私は、◯◯といい、……など、現在こういった分野で活躍しています」
さらに、「スゴイよく売れてます」「スッゴイ素敵な人なんです」以前にも書いた、誤「スゴイ」をやたら連発されて、耳障りこの上ない。聴く気が失せていきます。せっかくいいコト話してはるのに「スゴく」もったいないと思いました。
言葉、言語は生き物。時代とともに変わるということは確かにいえるでしょう。いずれこれらの誤用も正しい日本語として受け入れられる日がくるのかも知れません。しかし、正しい、正しくないと言うよりも、聞いて話して気色の悪い語法はやっぱり残ってほしくないなぁ、なんて思ってます。