2013年5月アーカイブ

溢れないで

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 「淀川水防・大阪府地域防災総合演習」というのんに参加しました。

 国と府と市が共同で主催する、大規模な防災演習です。

 巨大河川、淀川の水害に備えるため、大阪市長管理下の3つの水防事務組合(淀川右岸、淀川左岸、大和川右岸)が持ち回りで実施しているそうです。だから、3年ぶりです。
 
 台風時の大雨を想定して堤防決壊に対処するのが水防管理団体で、水防事務組合もそのひとつです。正式な組織構成の根拠はよく知りませんが、火事に対応するため各地に消防団があるように、水害に立ちむかう水防組合が置かれてるみたいです。昨日の訓練は何か、そんな関係やったのでしょう。
 
 わが国のインフラ整備の実情を思うとき、台風による増水で淀川が溢れるなんて、およそ想像できません。確かに大雨のときには川面は上昇するし、河川敷グラウンドが冠水している光景は何回も見たことあるけど、この堤防を超えて流域が洪水なんてことにはならない気がします。しかし、東日本で思い知ったように、自然の所業はたびたび人間の想定を超えます。そのための訓練なのでしょう。

 大雨による洪水よりも、東日本以来、津波による水害の方が急激に現実味を帯びてきました。大阪湾に津波がやってきた場合、市内のどこがどの程度冠水するかということは、もう分かってます。
 
IMG_0592.jpg 南海トラフ巨大地震が起こる確率は、30年以内に60%~70%です。もっとも政府発表はあまり信頼してませんが。万一起こったときの言い訳が楽やから大げさに言っているキライが見え隠れするのです。「ほらね、やっぱりきた。だから言ったでしょ」。東日本の「想定外」以来、政府もバカなりに学習してるんです。しかし、来る恐れが大きいということは本当でしょう。今回は津波への対応を強化した訓練内容でした。

 訓練、超大規模です。陸上自衛隊の通信兵と思しき人たちが中継施設をあっという間に設営するし、装甲車みたいなんが来て津波によるガレキ撤去するわ、救急ヘリが淀川で溺れてる人を吊り上げるわで、なかなか見応えがありました。何でもそうですけど、鍛えられたプロの仕事は迫力があります。

IMG_0576.jpg そんな中、わたしたちが参加したのは、土のうを作って積み上げるお稽古でした。単に土を袋に入れて積み上げればよいというものではありません。土の入れ方、袋の口の縛り方、積み上げ方、ちゃんと理にかなった作法があるのです。教えてもらって、しっかりと自家薬籠中のものとしました。これでもう、いつ淀川があふれても大丈夫なのです。

 河川堤防の決壊といえば、子供のころ起こった東京の多摩川の大水害が印象に残っています。住宅が水に浸かるというよりも、土手の上に建っていたおうちが横倒しになって、ぷかぷかと流されていく衝撃的な映像が何度もテレビに流れました。その後、この光景をモチーフにしてテレビドラマ「岸辺のアルバム」が作られたとか。

 わが学園のキャンパスのひとつは、細く長~く淀川に沿って建っています。仮に津波や台風で淀川が溢れると被害の大きさは見当もつきません。災害は無いに越したことはありませんが、必ず起こるのです。「忘れた頃にやってくる」ということは、つまり「忘れないうちは来ないのだ」とポジティブに考えて、備えをしっかりとしていくことといたしましょう。

IMG_0562.jpg これも古く入手したものですが、覚えています。同じく高校入学祝いの品として叔母からもらったものです。当時万年筆は入学祝いの定番だったのですね。「筆記具の王者」としてスティタスがあり、子供への贈答品としては値段も手頃。しかも学生はあまり万年筆は使わないので自分で買うことはまずしない。従って贈り物には最適というわけでしょう。

 今でもそうなんでしょうか。特に中高生あたりやと「ンなもんよりゲーム機のがいい」ということになりそう。
 
 さて、モンブランのノブレスというシリーズの普及版です。細くて極めてシンプル。「万年筆」のイメージを覆す斬新なデザインです。ステンレス製のボディは見た目どおりずっしりと重い。キャップを反対側に挿して使うとややバランスが悪く、長時間書いていると疲れるので、キャップははずして使ってます。
 
 入手当時、高校新入生やったわけですがモンブランのブランドは知ってたので、高級品っっ!ということで素直に嬉しかった。純粋な少年やったのです。しかも使ってみるとこれが書きやすい。モンブラン独特のヌルヌルとした書き味に、確かに他の万年筆とは違うと実感したことを鮮明に覚えています。
 
 以来、折にふれて使ってきました。古いだけに総使用時間はおそらく持ってる万年筆の中で最も長いのでは、と思います。しかし、最近はあまり出番がありません。たまに使ってやらないと手入れが大変です。
 
 ところで、この「Noblesse」というネーミング。「高貴」とか「貴族」とかいう意味です。スタイリッシュなデザインのイメージにピッタリやということで付けたのでしょうね。
 
 ノブレスと聞けば「ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」という言葉の解釈がいっとき話題になりました。単に「高貴な人はそれに見合った恥ずかしくない振る舞いをすること」という意味ではなく「社会的地位のある人は、それに見合う社会的責任をきっちりと履行する義務がある」ということみたいです。
 
 何年か前に某大学関係者の講演会でこの言葉を聞きました。曰く、「私も今日の地位と名誉を与えられたからにはしっかりやらないといけないと思ってます。ノブレス・オブリージュですよ。」というわけです。
 
 このときは、自分のことを高貴といってはばからない神経にあきれたもんですが、まあ、言いたいことは分かったのでよしとしました。特権を利用することだけに腐心し、伴う義務はいっこうに省みようとしない、現在の多くの政治家に比べればはるかにマシですもの。

がんばれナレッジ

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IMG_0527.jpg 仕事の関係で、グランフロント大阪のナレッジキャピタルの見学会に行ってきました。

 実はグランフロントオープンからしばらく経ったゴールデンウィーク中にも出かけたところ、大変な人出に恐れをなして早々に引き上げてきたということがありました。今回はゆっくりと見学できました。
といっても、普段お出かけする商業フロアではなく、大学がサテライトとして運営するオフィスエリアやったのですが。

 それでも平日の昼間、ゆっくりとあちこち見学できてラッキーでした。

 新しくてキレイです。しかしサテライトとして特に斬新な設備などはなく、売りはとにかく駅に近いことですね。それも難波、京橋、天王寺ではなく大阪の玄関、梅田に直結ということがなによりの強みでしょう。

 それはそれで結構なことですが、このナレッジキャピタルという施設、早くから様子が分かっているわれわれやと「こんなとこや」とイメージできますが、何のことか全く知らない、例えば東京の人に「それ、いったい何?」と聞かれてうまく説明できない。ウェブで探しても「こんな施設が入っているところです」という説明はあるけど、ひとことで説明した定義が見当たらない。

 しいていえば「文化的色彩を兼ねた複合商業施設」とでも言えばいいのでしょうか。

 企業や大学のショールームや劇場、カフェや専門店などが並んでます。これまでになかった概念のエリアを目指しているということで、既存の言葉で片付けてほしくないのかも知れませんね。

IMG_0528.jpg 運営母体は、不動産会社やゼネコンなんかが出資した複合組織みたいで、案内してくれた人は「おおやけの関与がなくて、これだけの事業はあまり例がない」という意味のことを言うてはりました。

 開業記念イベントとして1階のイベントラボというところで「THE 世界一 展」なるものが開催されてました。「日本が世界に誇る知の数々(技術・製品・プロジェクトなど)を、全国各地から集めて展示」する展示会です。昭和の高度成長に思いを馳せ、これまで日本が世界に誇ってきた商品や技術の数々は、なるほど懐かしさとともに先人の遺業を感じることはできました。しかし、何だか企業のショールームという印象が強すぎます。われわれは店子のヨシミでご招待いただきましたが、ホントは入場料1,300円だとか。悪いけどこれだけの展示でこの金額、大阪の人はまず納得しないと思います。
 
 開業記念のイベントでこれでは、先行きの運営はなかなかシンドイと思いますよ。大阪をなめてはいけません。

毛虫と世界遺産

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P5053713.jpg 朝、目覚めるとお天気がすこぶるよろしい。でかけることとしましょう。
 
 連休真っ盛りのこどもの日、どこも人が多いやろなぁ・・・で、山に行きます。
 
 奈良盆地の西の端、生駒市から大和郡山、斑鳩町にかけて矢田丘陵というなだらかな里山がひろがっており、県下の市街地からも近く、気軽に自然を体験できるエリアとして親しまれてるそうですが、行ったことない。新緑がまぶしい今時分が野山を歩くのに今は年間でもっともいい季節でしょう。職場の健康診断に向けて少しでも運動不足を解消しておこうという思惑も手伝って、今日のハイキングとなりました。IMG_0513.jpg
 
 近鉄生駒線南生駒駅に降りたち、住宅地を抜け矢田丘陵へと向かいます。この季節、新緑はいいのですが木漏れ陽とともに木々から虫たちが糸にぶら下がって下りてくるので油断なりません。常に視線を前方に定め、緊張感とともに歩かねば、気がつけばからだのあちこちにイモ虫や毛虫が無賃乗車している、なんてことになります。これはちょっと勘弁。
 
 久し振りに長距離のハイキング、鈍った身体にはいい刺激になりました。疲れた。

 矢田丘陵は北から、矢田寺、松尾寺ときて、丘が果てた南には斑鳩の里が広がります。いわずと知れたわが国最初の世界遺産。超々メジャーな世界的観光スポットです。狭いエリアにわが日本の黎明期の貴重な文化財がてんこ盛り。量、質的ともに極めて重厚なラインアップが揃います。古来勢力を誇った奈良市内の寺社は、その勢力ゆえに時代が下るとともに平重衡、松永久秀といった愚かな武家連中の焼き討ちにあって、貴重な古の遺産がことごとく焼き払われてしまった。しかし斑鳩は政局の中心から地理的に若干の隔たりがあったことが幸いし、当時の姿が比較的よく残っているとか。特に法隆寺西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群。現代の鉄筋コンクリートがたかが100年もつかどうかあやしいというのに、この世界最古の木造建築は、七世紀前半というから千二・三百年の間、その姿を留めていることになります。まさに人類の叡智、未来への遺産。
 
 この法隆寺は過去何回も訪れてます。中学校の遠足でも来たっけ。近くにある藤ノ木古墳は、1985年の発掘時の公開や最近の特別公開の際にも来ました。おとなり中宮寺の弥勒菩薩は好きな仏像文句なしのナンバーワンです。これは日をあらためて書くことにします。

 なんせ、今日は・・・ 疲れた。(^^;)

WELCOME

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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