2012年11月アーカイブ

天空の城

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PB243050.jpg 人生のゴールはまだまだ遥か遠くカスミがかかってますが、齢50を越えるとそろそろ宿題も気になってきます。定年を待っていたのでは間に合わない。

 そんな大層な話ではないのですが、すぐ近くでいつでも行けると思っているうちに、結局行けずじまいということがあります。溜まった宿題のひとつです。今日はそんな話。

 わたしの場合のこれに類する話として、大学の最寄り駅は京王線の多摩動物公園駅でそれこそ毎日前を通っていたのに、結局この動物園入ったことがない。入学当時オーストラリアから初めてコアラが贈られたということで話題になってました。駅前広場のインターロッキングがコアラの絵になっていたのを覚えてます。

 しかし、結局縁がないまま卒業して西に帰ってまいりました。

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  そしてもうひとつ。故郷の奈良県吉野郡と奈良盆地は、龍門岳、高取山から芦原に至る山塊で隔てられており、高校時代は橿原市の八木界隈までこの峰々をぐるっと迂回する近鉄吉野線で通学していたわけです。ところがふと気がつくとこの高取山にある日本有数の山城「高取城」まだ訪れたことがない。

 そこで今日、何十年の宿願を果たすべく、紅葉狩りかねてハイキング行ってきました。

PB243027.jpg 近鉄壷阪山駅に降り立ち、土佐街道を南へ。人影も少ない静かな街並みを抜け、城跡に向かう町外れで地元のおじさんに挨拶して、しばし立ち話したところ、昨日 「たかとり城まつり」 というイベントがあり、豪雨にもかかわらず大層な人出だったとか。よかった、人が多い日は避けたい。

 進むにつれてだんだんと坂がきつくなっていきます。そうとうな山道ですよ、これは。山の上にお城があって麓に城下町があったということは、お城と麓の街にはそれなりの往来があったことになります。街の人が「ちょっとお城まで行って来ます」とか、お侍が「ちょっと買い物に麓まで下りてくるでござる」 なんて、このロケーションではそう簡単にはできないでしょ。いったい昔の人はどれほど健脚やったのか、なんてことをつらつら考えながらゼイゼイ言って登るうちに両脇の木々が開けてきました。お城近し。
 
 天守台が近づくにつれて道のそばに石垣が現PB243013.jpgれてきます。大坂城みたいなバカでかい石はないのですが、それでも重機もなしに山のてっぺんにこれだけの石垣を構築し、さらにそこにでっかいお城を造るという、その労力たるや想像を絶します。

 なんと路傍に猿石が。あの明日香のんとおんなじやないですか。傍らの立札によると。やっぱしもとは明日香で掘り出されたみたいですよ。高取城造る際に「石垣にしよーや」って明日香から運んでたところ、途中で「あ"ー重てー、もうやってれっか!」と、ここに捨ててったらしい。気持ちよく分かります。
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 城跡にはおおぜいの人が。小さな子どもたちやワンコも。例によって近くまでクルマで来ることができるのです。少し遅いかなと思ったけど紅葉はまだまだ見頃でした。

 位置からして展望がよい。南に吉野・大峰の大山塊、西に金剛葛城の峰から二上山。北側の国中(大和平野)にはぽつぽつとおなじみの大和三山が。お陽さまがも少しあったらきっと抜群の眺望やったでしょう。
 
 ずっと曇り空で少し寒かったけど、けっこう楽しめました。いつもながら「昔の人はスゴイ!」を実感した晩秋の一日でありました。

またコンサート2題

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 たてつづけにクラシックのコンサートに出かけました。

 土曜日に行って4日後の水曜日にふたたび。しかも同じコンサートホールです。どちらも招待券が手に入ってとゆうやつです。

 普段は忙しくて積極的に行こうと思い立たず、よほどツボにきた特別な公演以外は「チャンスがあれば」という程度なのですが、機会に恵まれるとこんなもんです。チャンスは不定期にやってくるのであって、確実にゲットするには自分の都合を引っ込めなければなりません。でもラッキーには違いありません。
 ザ・シンフォニーホール。好きな場所です。建物の正面に公園があり大木の並木が参道のように立ってます。この小さな空間がホールを街の喧噪から隔離して非日常に誘う効果を醸してます。「まぁ、皆いろいろあるやろけど、少しの間全部忘れなさいや」というメッセージを感じます。お言葉に甘えてしばし非日常、陶酔のひとときを味わうことといたしました。


  gergiev.jpg土曜日はワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団。演目はラフマのピアノコンチェルト3番(ピアノはデニス・マツーエフ)とショスタコーヴィチ交響曲第5番「革命」です。さすがに超一流どころ。プログラムが進むにつれて会場の雰囲気が昂まってきてフィナーレでは一気に爆発!場内興奮のるつぼと化しました。久々にホンマもんの迫力を感じました。

 学生時代合唱部にいたのですが、顧問の先生から教わって「ふ~ん」と思ったことがあります。

 だめな演奏は、演奏者は興奮してるけど聴衆がしらけてる。
 いい演奏は、どっちも興奮してる。
 最高の演奏は、演者は冷静なのに聴いてる客席が興奮している。

 なるほど、ですよね。プロとアマの違いだともいえそうです。

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 水曜日の公演は、音楽家の卵というかひよこというか、大阪芸大の学生さんたちの定期演奏会です。こちらの演目はなんとベートーベンの「第九」。歳末にはまだすこしあるけれど。

 日本では年末になるとお祭りみたいにあちこちでこれでもかと第九が演奏されます。これは戦後間もない頃、経営が苦しかったオーケストラが一計を案じて、素人の合唱団を出演させればその家族、友人たちが聴きにくるので大入り満員が期待できるという、年末に餅代を稼ぐための何とも世知辛い思惑が定着したものです。しかし根付いてしまうとそれはそれで新しい風物詩になってしまってなかなかいいのではないでしょうか。収支が厳しい楽団は現代でもありそうですよね。しっかり稼いでください。

 かくゆうわたしも大学時代に第九歌ったことあるのです。もう30年ほど前になりますが、まだ脳が元気な頃に覚えたので多分今でも楽譜無しで十分歌えると思いますよ。

 「青春の夢に忠実であれ」

あんみつの衝撃

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IMG_0005.jpg 昨日、仕事で京都に赴き北山通りの某女子大学さんにお邪魔しました。

 ふと考えると、永年大学職員として生きてきて、今日に至るまでいろんな仕事でもってたくさんの大学を訪れてきましたが、女子大に入構したことは数えるほどしかありません。貴重な体験でした。

 さて視察、授業見学、意見交換など無事に予定を終え、同行の関係者一行と反省会をということになりましたが、まだ陽も高くちょっと一杯というわけIMG_0006.jpgにもいかない。お世話いただいた団体事務局の人が 「近くのお店を予約してます」 ということなんで、行ってみると、これが何というか妙なところでした。

 甘味処「天引」さん。

 看板を見てふと「給与明細」が脳裡を過ぎりましたが「あまびき」でした。甘味処。普段、自分からはまず入ることがない類のお店です。陶芸ショップを兼ねていて教室もやってて作品たくさん展示されてます。陶芸とあんみつ。不思議な空間です。

 幹事さん「注文、みなさん同じものでいいですかね。」

 いいも悪いも、分からないからお任せするしかない。待つことしばし、出されてきたのが写真の豪華あんみつ。「海のクリームあんみつ」とゆうそうです。抹茶がついて1,000円ナリ。寒天・黒豆・白玉・たっぷりきな粉にあんこ、アイスクリームがどぉ~ん。上からみつがこれでもかと…。 左下のたくあんみたいに見えるのは素の寒天です。テングサのいい香りがします。この器に入るとせっかくの海の香りが木っ端微塵なので、別に味わってください、という配慮です。あんみつ、何年ぶりやろ?さっそく挑んでみることに。

 甘い(^^;;)!! 想像を超えてました。

 この質、量、バリエーション、甘党の方々には、超満足のたまらない逸品なのでしょうが、わたしにはちょっとしんどい…。

PB092989.jpg 最近はデザートのことをスイーツとかジェラートとかいって外食で提供される商品でひとつの領域を形成してます。わたしは甘味をいただく習慣がないので縁がなかっただけに、実に新鮮な体験ではありました。しかし、今後も積極的に関わることはおそらくないと思います(笑) 

 このあと、一行と別れてとことこ西へ、嵯峨野の大覚寺に向かいました。夜間特別拝観「真紅の水鏡」初日。せっかく京都に来たついでにと思い立ったのです。秋の京都、真っ赤な紅葉を観たい!盛り上がる期待。

 しかし、紅葉はもうひとつ。訪れる人もまばら。清水寺、東寺など京都の他のお寺はすでに色づいている由、友人が知らせてくれましたが、大覚寺ではこの日、境内の大沢池に映り込むはずの紅葉はまだしっかりと青青、「真紅」にはほど遠い水面でした。残念。ちょっと早かった。

舞洲の愁い

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 秋深し。
 
 夕暮れ近くなると、もの悲しさが募ります。

 哀愁の「愁」という字には「秋」が入ってます。つまり、古来より秋は人の心に理由のない愁いをもたらす季節だったのでしょう。

 広辞苑では「憂い」と「愁い」は同じ意味とされてますが、わたしは違うものと理解しています。一般的に憂鬱でこころが晴れない場合は「憂い」。「愁い」の方は秋になると感じる何となくワケもなくもの悲しくものうい感覚、またはそれに類するものやと勝手に決めてます。

 この「愁いの季節」悪くないですよ。というより、好きなんです。夕暮れ、吹く風にどこか遠くの野焼きの香りが微かに混じっていたりすると、山と田んぼ、幼い頃を過ごした田舎の原風PB042951.jpg景に直結する理屈抜きのたまらない郷愁に襲われます。旅愁と郷愁は人の本能のひとつやと妙に納得するこの頃ですが、歳のせいでしょうか。
 
   さて今日は、わが常翔学園高校のバレーボールの試合応援で、舞洲スポーツアイランド、アリーナに出かけました。舞洲までは阪神高速であっという間です。競技場やアリーナ前の広い公園エリアにはUSJから駐車場に向かうカップルや家族連れ、さらには修学旅行の中学生たちなど、それぞれに深まりゆく秋の一日を楽しんでます。
 
 『平成24年度大阪高校総合体育大会 兼 春の高校バレー第65回全日本バレーボール高等学校選手権大会予選』準決勝です。勝てば全国大会出場。大阪からは2校出場できるため、準決勝勝つと全国大会への出場が決まるのです。
 

 

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  ラグビーや野球の応援は何度も行ってますが、バレーボールは今回初めて。
 
 もちろん試合だけでなく試合前の練習も含めて観戦したのですが、コートと観客席が近いからか、まぁすごい迫力ですわ。若いということは実に素晴らしい。鍛えられた身体能力と技術はホントにすごい。感動ものです。統制のとれた練習風景はひたむきに打ち込むエネルギーを感じました。これぞ青春。情熱の発露。
 
 残念ながら負けてしまいましたが、見応えのある試合でした。生徒たちのこれまでの精進に拍手。

WELCOME

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PROFILE

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katsuhiko

男 

血はO型

奈良県出身大阪府在住のサラリーマン

生まれてから約半世紀たちました。

お休みの日は、野山を歩くことがあります。

雨の日と夜中はクラシック音楽聴いてます。

カラオケはアニソンから軍歌まで1000曲以上歌えます

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