大学、特に私立大学は学生募集の手段として「オープンキャンパス」を頻繁に行います。
受験生と保護者を大学に招き、お得な入試情報の提供は言うにおよばず、模擬授業あり、課外活動団体のデモンストレーションあり、大学関連グッズのお土産もあり、「わが大学」をアピールして関心をもってもらおうと、大学はそれこそ必死のパッチです。
受験生とご父母の方も、将来を見据えて少しでも条件の良い大学を選ぼうとこちらも真剣です。
昨日、わが学園が設置する大学のひとつでオーキャンがあったので、陣中見舞いに行ってきました。オーキャン開催の日は最寄り駅からシャトルバス運行、お食事券飲み物券もセット、いわゆるアゴアシ付きですが、生徒さんの中には説明会などには出ずに、貰えるものはもらって、食事も済ませて、さあ次の大学へGO!...とハシゴして回る子たちも多いとか。そうです、今や大都市では、土日はどこかの大学でオーキャンが行われているのです。
大学の学生募集の在り様も変わったものです。思い起こせば30数年前、かつてわれわれが受験生だった頃、私学の入学願書は本屋さんでお金を出して買ったもんです。「オーキャン」なんて言葉は無かった。私立大学はまさに殿様商売。受験生数は今の倍以上、一方大学の数は今の6~7割程度。黙っていても優秀な学生がどんどん入学してくれた時代でした。それが今や業界は大変な大競争時代となり、2025年までに現在わが国に700以上ある大学のうちの100大学は姿を消すと言われています。
その頃日本の大学がどのような勢力地図を描いているか、わが学園が果たして存続、持続的発展を続けているか。18歳人口の減少は向こう10年間、暫時踊り場状態にありますが、この間にどのようなビジョンを描き、いかに実現していくかが勝負となります。
大学の大淘汰時代が始まっています。